家族が一緒にいるときに起こるとは限らない「災害」
災害は必ずしも自宅で、家族一緒にいる時におこるとは限りません。ママやパパは職場、子供が学校や幼稚園・保育園など、家族バラバラの時間帯におこる可能性も。現に東日本大震災の発生時、首都圏では約500万人が自宅以外の場所で震災を経験し、帰宅困難になりました。また、その際携帯電話や固定電話もつながらず、家族の安否を確認できないという事態もおこっています。
損保ジャパン日本興亜が2017年2月8日~11日、全国の20〜69歳の男女1112名を対象に行った調査によると、「携帯電話やスマートフォン以外で親族・友人の連絡先が分かるものを持っていない」という人が半数以上という結果に。同じく半数以上の人が、「災害時の家族の安否確認方法を決めていない」と答えています。
多くの人たちが、家族との連絡方法を決めていないことが分かります。しかし、災害時に家族の安否が分からなかったら、とても不安ですよね。筆者も6年前の東日本大震災で福島にいる家族と数時間連絡がとれず、ハラハラした気持ちで過ごしたことを今でも鮮明に覚えています。
- 損保ジャパン日本興亜「「災害への備えに関する調査」結果 」(http://www.sjnk.co.jp/~/media/SJNK/files/news/2016/20170302_1.pdf,2017年8月22日最終閲覧)
家族で開いておきたい「防災会議」
災害では、防災グッズなど備蓄品をそろえることも大事ですが、もしも家族バラバラで災害にあった時の安否確認方法、避難場所を把握しておくことも必要です。
いざという時に備え、家族で「防災会議」を開いて下記のようなことを話し合って確認しておきましょう。
1.家族の安否確認方法
安否確認のための連絡方法を決めておきましょう。災害時は電話回線が混み合い、スマートフォンや携帯電話がつながらない可能性も。後述する伝言サービスの種類を把握し、家族が利用するものを複数決めておくとよいでしょう。
自宅から避難する際は、玄関先などに張り紙をして他の家族や近隣に無事を知らせる方法も。その際は一緒に避難する家族の安否や避難場所を記します。地域によっては、「命のハンカチ」と呼ばれる安否確認用のハンカチを玄関先に結び付け、無事を知らせることにしている場合もあります。張り紙やハンカチ等を活用し、速やかな安否確認へ役立てましょう。
子供が学校や保育園、幼稚園に通っている場合は、それぞれの施設に非常時の安否確認方法について聞いておきましょう。