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O157による食中毒予防3大原則とは?予防のポイントをチェック

重い症状が出るイメージがある、O157による食中毒。とくにテレビで報道されるような食品販売店や飲食店での感染は、被害が大きくなることがあり心配ですよね。一方、家庭で食事を作るママにとっては、食中毒は身近な問題でもあります。そこで今回は、管理栄養士に聞いた、家庭で食中毒を起こさないためのポイントをお伝えします。

PIXTA

O157による食中毒が起きている

O157による食中毒がテレビのニュースなどで取り上げられることがあります。惣菜店や飲食店での感染など、複数の人が利用する店舗での感染は、被害の拡大も心配ですよね。感染例をいくつかご紹介します。

惣菜店のポテトサラダでO157集団感染

ポテトサラダ PIXTA

2017年8月21日、埼玉県・群馬県の同じ系列の総菜店で販売されたポテトサラダを食べた15人が腹痛などを訴え、このうち11人からO157が検出されたとの報道がありました。

その後、感染は広がりを見せ、ポテトサラダ以外の総菜を食べた人からもO157が検出されたとの報道も。8月30日時点では、埼玉県・群馬県両県で20人の感染が確認されています。

感染者には子供も含まれており、ポテトサラダを食べた5歳の女児は一時意識不明の重体に。現在は意識を取り戻して快方に向かっており、また他の感染者も回復してきているということです。

焼き肉店やピザ店でも

焼き肉 PIXTA

惣菜店のケース以外にも、飲食店でのO157の感染が報道されています。横浜市の焼き肉チェーン店では別グループで食事をしていた10代の女性と80代男性が、下痢や発熱などの症状を訴え、検査の結果O157が検出されました。2人は一時入院していましたが、その後回復し、8月23日時点で女性は退院しているとのことです。

また埼玉県川越市内のレストランで、2017年8月11日、12日に食事をした10代~70代の男女7人が腹痛や下痢を訴え、全員からO157が検出されたとのこと。 このうち4人は入院しましたが、命に別状はないということです。これまでの調査で、この店の従業員1人の便からもO157が検出されています。

出典元:

O157などの菌による食中毒を防ぐには

食事 PIXTA

飲食店などでの集団感染は、被害が大きくなるためにニュースなどで取り上げられ、注目を集めやすいですね。しかし、食中毒は家庭の食事でも起こりえること。毎日の食事を準備するママにとっては、心配ごとの一つでしょう。

O157をはじめとする菌による食中毒にはどう対処すればいいのでしょうか。予防方法などについて、管理栄養士の小杉文佳さんのお話をもとにご紹介します。

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食中毒予防の三原則

包丁 PIXTA

食中毒を予防するためには、以下の三原則が大切です。

  • 食中毒菌を食べ物に「つけない」
  • 食べ物についた食中毒菌を「増やさない」
  • 食べ物や調理器具についた食中毒菌を「やっつける」

「調理の際は、清潔な状態で食材を扱い、加熱して調理する際は、全体、中心までを充分に加熱しましょう。野菜もしっかり加熱した方が良いですが、サラダとして食べる際にはよく洗い、しっかり水気を切り、冷蔵庫で保管しましょう。子供のお弁当では生野菜は避けた方が良いですが、ミニトマトなどを入れる際は、へたを取り、よく洗い水気を拭き取ってから入れましょう。水分は菌が増殖する大きな原因となります」(小杉さん)

調理の際に清潔さを守るためには、作業前や他の作業へ移る際は手洗いを行うこと、まな板は肉や魚を切った後にそのまま野菜を切らず、洗剤で洗い、熱湯消毒やアルコール消毒を行うことを徹底します。できれば野菜を先に切り、その後に肉や魚を切るようにしても良いでしょう。

作り置きした料理は、お弁当に入れる前に加熱を

加熱 PIXTA

作り置きをする際には、唐辛子、こしょう、にんにく、しょうが、スパイス類を使いましょう。抗菌作用によって傷みにくくできます。また、少し塩分や糖分が高めにすると、細菌が利用できる水分が少なくなるそうです。

また、作り終わったあとの置き場所にも注意が必要です。「作り置きや下準備をした際は室温に長く放置せず、冷蔵庫で保管しましょう。O157は室温で15分程度でも菌が2倍程度増加してしまいます」(小杉さん)

さらに、冷蔵庫に保管したあと、お弁当に詰める場合にはもう一度過熱が必要だといいます。しっかり冷ましてから、お弁当箱に詰めることを心がけましょう。

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食品や調理の管理に気をつけて。食中毒から家族を守ろう!

食卓 PIXTA

衛生管理を徹底しているはずの飲食業界でも起こってしまう食中毒。食中毒を完全に防ぐというのは難しいことですが、食事を作る際には菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」ということに気をつけて、リスクを減らすことが大切です。

食事を作る間には、食品に菌がつきやすい過程がいくつもあります。調理に使う道具などは常に清潔に。また食べ物は常温で放置せずに冷蔵庫で保管して、食べる前にはきちんと加熱を心がけましょう。管理栄養士さんのアドバイスをもとに、食品や調理の管理に注意をはらうことが必要です。調理の環境をきちんと管理して、O157をはじめする食中毒から家族を守りたいですね。

取材協力:管理栄養士 小杉文佳さん

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