リンパ節炎とは?
リンパ節とは、全身にあるリンパ管の節々にあり、リンパ液を生産し細菌などが侵入してきた際に抵抗する器官です。リンパ節炎とは、体のさまざまな部分にあるリンパ節が炎症を起こしている状態のこと。リンパ節が炎症を起こすと、腫れたり、痛みを伴ったりします。
子供の首にしこりができると少し心配になるものですが、しこりの原因はリンパ節の腫れである場合があります。子供の場合は風邪などで首のリンパ節が腫れるケースが多く、体が小さいため目立ちます。しかし、適切な治療を行うことで治ります。また、体の表面に近い部分にある首や脇の下のリンパ節は、正常な状態でも触れてわかることがあります。
- 塚田こども病院「首のリンパ節の腫れ」(http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox/QA200104-017.html,2017年10月17日最終閲覧)
- はしもと小児科「リンパ節腫脹」(http://zousantsushin.jp/illness/その他の病気/リンパ節腫脹.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 大阪小児科医会「首のぐりぐり」(http://www.osk-pa.or.jp/child-care/cc8/cranial/20060901501.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 梅華会グループ「リンパ節炎」(http://umeoka-kids.com/byoki/byoki06/other02/,2017年10月17日最終閲覧)
- ふじむら耳鼻咽喉科「頸部リンパ節炎」(http://fujimura-jibika.jp/swelling.html,2017年10月17日最終閲覧)
リンパ節炎の原因
リンパ節が炎症を起こす原因は、細菌やウイルスなどさまざまです。いろいろな病気をきっかけとしてリンパ節炎が発症するため、そのたびに原因が異なるでしょう。原因となりそうな病気の専門医を受診し、その病気の治療を行うことが大切です。
内科系の病気の他に、虫歯が原因となってリンパが腫れている可能性もあります。歯に違和感や痛みがある場合は歯科への受診も視野に入れましょう。
- 清水病院「リンパ節が腫れているのに気づいたらどうしますか?」(https://www.shimizuhospital.com/organ/6475/,2017年10月17日最終閲覧)
- 藤田耳鼻咽喉科「首・あごの症状」(http://fujita-jibika.jp/ago/index.html,2017年10月17日最終閲覧)
リンパ節炎の種類と症状
リンパ節炎にはさまざまな種類があります。その種類についてご紹介します。
化膿性(かのうせい)リンパ節炎
細菌に感染し、リンパ節が腫れる状態を化膿性リンパ節炎といいます。化膿性リンパ節炎はいろいろな細菌によってかかるものですが、一つの例としてBCG接種後に結核菌に感染して化膿するものがあります。
リンパ節が腫れる可能性は1%ほどと高くはありませんが、もしもBCG接種後4ヶ月くらいしてリンパ節が化膿した場合には、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
亜急性壊死性(あきゅうせいえしせい)リンパ節炎
亜急性壊死性リンパ節炎は、原因不明でリンパ節の腫れと発熱を伴う病気です。20〜30歳代の比較的若い女性が多く発症し、女性が男性の約2倍を占めるといわれています。
首のリンパ節に発症するケースが多く、押すと痛みが伴います。多くは、1〜2ヶ月以内に治療と関係なく治癒するといわれています。
- 阪南中央病院「小児のリンパ節腫大」(http://www.hannan-chuo-hsp.or.jp/iryo/shonikatopics/bn/55.html,2017年10月17日最終閲覧)
- ゆげ耳鼻咽喉科「急性化膿性リンパ節炎」(http://yuge-ent-clinic.com/kodomo/aeeyaeeaoeeaeeafafafcecz/,2017年10月17日最終閲覧)
- 小郡第一綜合病院「耳鼻咽喉科Q&A」(http://www.ogoridaiichi.jp/sinryou/zibika/faq.htm,2017年10月17日最終閲覧)
- 旭労災病院「旭労災病院ニュース」(http://www.asahih.johas.go.jp/organization/pdf/081.pdf,2017年10月17日最終閲覧)
- しんぼこどものクリニック「予防接種」(http://www.shinbo-child.com/free_vaccine.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 厚生労働省「副反応の報告基準の設定について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002tiov-att/2r9852000002titl.pdf,2017年10月17日最終閲覧)
- 厚生労働省「結核(BCGワクチン)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/index.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 日本耳鼻咽喉科学会「頸部の腫れ・腫瘍」(http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki2/keibu_disease.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 大前利道「症状からすぐにひける家庭の医学事典: 実用版」447(西東社,2010)
- いずはら耳鼻咽喉科「リンパ節炎について」(http://www.izuhara-jibika.com/sick/throat47.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック「頸部リンパ節炎」(http://www.ginza-somfs.com/glossary-odontogenic_cervical_lymphadenitis.html,2017年10月17日最終閲覧)
- たかはし耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック「頸(くび)の病気(1) ? リンパ節炎」(http://www.takahashi-ent-clinic.com/kubi.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 中外医学者「リンパ節腫張をきたす疾患」(http://www.chugaiigaku.jp/,2017年10月17日最終閲覧)
- 長崎甲状腺クリニック「内分泌代謝(副甲状腺・副腎)/痛風/肥満等:最新・専門の検査/治療/知見 長崎クリニック(大阪)」(https://www.nagasaki-clinic.com/sur/,2017年10月17日最終閲覧)
- ウィメンズクリニック札幌「亜急性壊死性リンパ節炎」(http://www.w-clinic-sapporo.or.jp/contents/s_m_6-28.htm,2017年10月17日最終閲覧)
- 徳島県医師会「亜急性壊死性リンパ節炎」(http://www.tokushima.med.or.jp/kenmin/doctorcolumn/hc/765-197,2017年10月17日最終閲覧)
リンパ節炎の治療や予防
リンパ節炎の治療については、まずは原因となった病気の治療が大切です。細菌の感染には抗生剤を投与する可能性があります。また、痛みが強い場合は消炎鎮痛剤で痛みを抑える対症療法がおこなわれます。
痛みが強く、膿んでいるような場合には切開して膿を出す治療を行う可能性もあります。治療法については医師としっかり相談しましょう。
- 日本耳鼻咽喉科学会「頸部の腫れ・腫瘍」(http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki2/keibu_disease.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 大阪小児科医会「首のぐりぐり」(http://www.osk-pa.or.jp/child-care/cc8/cranial/20060901501.html,2017年10月17日最終閲覧)
- まつした耳鼻咽喉科「こんなのどの症状はご相談ください」(http://matsujibi.jp/throat.html,2017年10月17日最終閲覧)
- はしもと小児科「リンパ節腫脹」(http://zousantsushin.jp/illness/その他の病気/リンパ節腫脹.html,2017年10月17日最終閲覧)
- 大前利道「症状からすぐにひける家庭の医学事典: 実用版」447(西東社,2010)
リンパ節炎による登園への影響
リンパ節炎自体は登園不可の病気には入っていませんが、登園できない病気が原因でリンパ節が腫れている場合、その原因となる病気が治るまでは登園できません。
たとえば、おたふくかぜや風疹ではリンパ節や顎下腺の腫れが症状として挙げられるため、こうした病気の診断が出ている場合には、リンパ節の腫れだけではなく全身の症状を医師に確認してもらい、登園の許可を得るまでは幼稚園、保育園への登園は控えましょう。
- 鳩の森保育園「「登園許可証明書」が必要な感染症一覧」(http://hatonomori.tokyo/dl/kansenlist_hatonomori.pdf,2017年10月17日最終閲覧)
- ささやのぞみ保育園「感染症の登園基準」(https://sasayanozomi.jp/faq/kansensyou,2017年10月17日最終閲覧)
リンパ節炎は早めに病院へ
リンパ節炎は腫れが特徴としてあるため、比較的気づきやすい病気です。ママも子供も、リンパ節の腫れがある場合には早めに病院へ行きましょう。
症状が強くなる前に原因となる病気をつきとめて治療を行えば、原因の治癒にともなってリンパの腫れもおさまります。風邪や虫歯の際にはリンパ節にも異常がないか、確認してみると良いですね。