ママである自分の可能性をもっと拡げるために
「○○ちゃんのママ」「○○さんの奥さん」と呼ばれるようになり、何か寂しさや残念さを感じている方はいらっしゃいませんか。働いていたときや学生時代は名前で呼ばれていたのに…と思うこともあるかもしれませんね。
家事や育児を毎日頑張っていることに対し、「ありがとう」や「頑張ってるね」などの言葉をかけてもらえるとうれしいもの。資格を取得することで「ママで、○○ができる私」と幅を拡げ、自分に自信をつけてみませんか。
妊娠、出産、子育て、妊活中の女性向けアプリ・ママリでは、育児中のママから以下のような悩みが寄せられていました。
ママの復職は、生活をする上で頭を悩ませる問題です。正社員やパートタイムなど働き方で収入も大きく変わるため、ライフプランの上で、育休中などのタイミングで就職に向けたスキルアップを考えることはとても自然な流れだと思います。
筆者も資格取得をしました
私も、第三子が幼稚園に入ってから技術を身につけるべく「医療保険調剤報酬事務士」の資格を取得しました。いわゆる薬局クラークの仕事ができるまでの技術を身につける通信教育で、2ヶ月間の勉強で取得できるものでした。
この資格を選んだ理由は、「調剤事務と医療事務(医療クラーク)の技術を持てば、定年を過ぎても仕事ができる」と思ったから。しかし、残念ながらピンポイントで未経験者の求人を行うところはなく、今は仕事にはつなげずに過ごしています。
勉強は午前中1時間程度
学習時間は午前中。第3子が幼稚園に出かけたあとの1時間程度を当てていました。薬価を計算することや、レセプト作成、報酬請求のルールを知りとても楽しく勉強ができました。
添削付きでしたので、薬価計算や調剤報酬加算の考え方を丁寧に指導してもらえ、1ヶ月半程度で講座は修了・試験に合格し「医療保険調剤報酬事務士」として認定していただくことができました。
仕事には直結しませんでしたが、生活の役に立っています
私は、自分で薬価を計算し、加算点数などを考えるレセプトの作成技術を学びました。今では、在宅でライターをするかたわら士業事務所で補助者として仕事をしているため、薬局事務の資格を生かすことができませんが、病院で診療を受けて処方箋をもらったときに薬価を計算することなど、おさらいをして楽しんでいます。
それに、夜間・休日加算や、一包化加算など「薬剤費が高くなるポイント」を知ることができましたし、どの調剤薬局に行くと少しでも節約できるのかといった、私たちの生活に則した調剤薬局の選び方ができるようになったので、ここは重宝しています。
調剤薬局へお薬手帳を持参したり、同じ調剤薬局へ通ったりすると薬剤費を節約することができるんですよ。
先輩ママに聞く、資格取得の道のり
ここからは、資格取得を経験した先輩ママがどのようなタイムテーブルで受験勉強をしてきたのかをご紹介します。
皆さん、育児や家事と両立しながら学習時間を捻出されていることが分かりました。さて、どのような資格を取得されたのでしょうか。
教員免許・保育士資格
向上心がある方ですね。最終学歴で仕事探しの際に大きな壁を感じた方もいるのではないでしょうか。短大卒以上の資格があれば就職の幅はぐんと拡がります。教育系の国家資格(教員免許・保育士)だと、学習塾や保育園などの仕事も見つかりやすいです。
ただし、直接学校へ出向きスクーリングをする義務があります。子供がいるママの場合、ご家族の理解が必要になります。それを乗り越えて卒業なさったというのは、筆者自身見習いたいと思いました。
小学校の教員免許
働いていたので、昼は仕事、夕方は家事をして、子供が寝てから勉強しました。
大学の通信で単位を取る方法もありますが、私は試験でとりました。
免許を取ってから妊活して、今は三人目の子育てを満喫中です(≧∇≦)
この方は、単位取得に依存せず「教員資格認定試験」という、文部科学省が行う試験に合格して教員免許を取得したものと思われます。この試験は、高校を卒業した人もしくは高認(高等学校卒業程度認定試験・旧大学入学資格検定)合格者から受験資格が与えられるので、「高卒・高認で先生になる」ことができます。
ただし、取得できる教員免許に制約ができてしまうデメリットも。
仕事と家事・育児を両立して夜間に勉強されたようです。並々ならぬ努力をなさったことでしょう。
- 東京アカデミー「学校の先生になる 小学校教員資格認定試験」(http://www.tokyo-ac.jp/adoption/outline/teacher/page3.html,2017年12月27日最終閲覧)
各種検定・自動車運転免許
産後2ヶ月くらいから秘書検定三級、
上の子が3歳になり3人目を妊娠中にPC検定三級を勉強しました。
(子供が)小さいうちは基本寝てる間に勉強してました。
大きくなってからは早めに子供を寝かせて夜勉強しました!
子供が寝ている時間に勉強を行い資格を取得する、時間の使い方が上手な方ですね。妊娠中に自動車教習所へ通うパワフルさも素晴らしいと思います。
ちなみに、PC検定とは「日商PC検定」のことだと思われます。マイクロソフト社のオフィス関連ソフトの基本的な使い方が分かる・企業での実務でそのスキルを反映させることができるといったことが認められます。
事務職への就職へ「パソコンの基本的操作ができる」ということをアピールできるので、有利に働くこともあることでしょう。
- 日本商工会議所「商工会議所の検定試験」(https://www.kentei.ne.jp/pc,2017年12月27日最終閲覧)
調剤薬局事務
楽しんで勉強できる、これが一番ですね。子供が眠った時間を使った勉強を行う場合、効率的に学習できるテキストに出合うことが大切です。
私がこの資格取得のための勉強をしていたときは、テキストに見出しをつけていました。学習中つまずいたときに、すぐにおさらいできるよう工夫するだけで、勉強の時間を短縮することができました。
ベビーマッサージ
ベビーマッサージは、新生児期~乳児期のスキンシップの一環として推奨されています。赤ちゃんの皮膚の状態や体の状態を知ること、ママのぬくもりを知ってもらうことなどメリットはたくさんあります。
我が子とのスキンシップはもちろん、将来的には「先輩ママ」としてアドバイスをしながらマッサージを指導することもできます。なかにはママサロンやサークルに出張して指導することも。赤ちゃんがいても取得しやすいので人気の資格です。
- 東京都認証NPO法人ロイヤルセラピスト協会 指定スクール Stidur「ベビーマッサージ|Stidur baby|東京都認証NPO法人 ロイヤルセラピスト協会 指定スクール」(http://stidur.com/baby/baby/,2017年12月27日最終閲覧)
ケアマネージャー資格
「介護支援専門員」が本来の正式名称である、ケアマネージャーという資格。この資格を取得するには、法定資格保有者(実務経験5年以上)であることや、無資格者の場合介護施設での介助といった10年以上の実務経験が求められます。
単純にケアマネを取得したい、と考えても受験資格を得るまでが難しいでしょう。この方は、医療関係の職場で実務経験があったので取得への道が開けていたのですね。
- 東京都福祉保健局「介護支援専門員実務研修受講試験」(http://www.fukushizaidan.jp/101caremanager/shiken.html,2017年12月27日最終閲覧)
幼児食インストラクター
いろいろな認定団体がありますが、おおよそ「離乳食期~6歳くらいまでの食に関する知識」が得られる資格です。栄養学といった内容にも言及することがあるので、管理栄養士の資格保持者であるこちらの投稿者さんは比較的取得しやすい資格ととらえたようです。
認定資格を取得することで、幼児食のプロとしてアドバイスができると言った触れ込みがありますが、料理教室の開講やアドバイスする立場を目指しての取得であれば、調理師・管理栄養士といった国家資格があった上でのことの方が訴求力が上がります。
我が子の食事を楽しく、自分自身の食事の知識を広めると言ったスタンスで受講することもいいかもしれませんね。
- 一般財団法人 日本能力開発推進協会「幼児食インストラクター資格」(http://www.jadp-society.or.jp/course/infant-food/,2017年12月27日最終閲覧)
資格取得を検討する前に注意してほしいこと
通信教育を中心に、今ではいろいろな資格が存在しています。皆さん「子供が夜眠ってから」「妊娠中にこつこつと」「仕事や家事と両立して」というように、自分の時間を確保するためそれぞれのポリシーを持って勉強なさっていることが分かりました。
ただし、「管理栄養士」「保育士」「ケアマネージャー」などの資格は、学歴や実務経験といった受験資格が存在しています。大枚をはたいて勉強をしても受験資格が得られないということがあれば、残念な結果におちいりますよね。
気になった資格がある場合、まずは受験資格を調べましょう。国家資格になるほど注意が必要です。また、民間資格に関しても「本当に自分のためになる資格かどうか」を検討することが大事です。類似の資格も数多くありますので、必ず比較検討を行いましょう。
あくまでも、家庭やママの体調を優先させてくださいね
育休中の限られた時間で資格を取得する、開業(起業)や就職を目指して資格を取得するなど、目標を持ち前向きな気持ちで取り組むことでうまくいきます。
教員免許に関しては、高卒で教員免許が取得できる道があっても、短大卒・大卒と同等の学力が求められる試験を受けなければいけません。また、子育てを協力してくれる方、勉強をすることに理解がある方がそばにいなければ気持ちが苦しくなることも考えられます。
そして「夜に勉強を…」という考えは体に負担がかかるかもしれません。夜更かしして朝寝坊した、となってしまったら本末転倒ですよね。
資格取得はゆっくりペースでコツコツと行いましょう。また、家庭を優先させること、最優先はママ自身の体調であることを肝に銘じて、自分の価値を高めるための資格を取得しましょう。