イオン飲料の飲みすぎに注意!
子供が大きくなってくると、母乳やミルク以外の水分補給に悩むママもいるかと思います。
特にこれからの暑い時期には、子供たちが水分不足にならないように気を付けたいところ。そんな子供たちの飲み物として、イオン飲料を選ぶママも少なくないのではないでしょうか。
テレビのコマーシャルなどでは、暑い時期や汗をかいたときの対策として、イオン飲料をすすめるような内容のものも多いですよね。市販のものでは、生後3ヶ月頃から飲ませることができる専用のイオン飲料などもあり、手軽に飲ませることができる印象があるかもしれません。
健康的で水分補給に適した印象のあるイオン飲料ですが、実は子供にとっては注意が必要な飲み物です。飲みやすい口当たりで、ついつい子供に飲ませてしまっているというママもいるかと思いますが、イオン飲料の飲みすぎによる健康への影響について、小児科医や歯科医からの注意喚起が出されています。
虫歯のリスクが高まる
イオン飲料には糖分・塩分が含まれています。そのため口当たりがよく子供にとっても飲みやすいのですが、虫歯のリスクを高める危険性があります。
多くの歯医者さんがホームページなどで注意を促していますが、イオン飲料には虫歯の原因となる砂糖や果糖などが入っているものが多く、酸性度も高め。
イオン飲料を常に飲んでいると、口の中を長時間酸性に保つこととなり、虫歯になりやすい環境を作ってしまうことになるのです。
- 公益社団法人 日本小児歯科学会「イオン飲料とむし歯に関する考え方」(http://www.jspd.or.jp/contents/main/proposal/index03_02.html#pro02,2017年7月21日最終閲覧)
- 杉沢歯科医院「イオン飲料水にご注意!」(http://www.sugisawa-dental.com/tips/2772/,2019年7月30日最終閲覧)
イオン飲料の飲みすぎによる健康悪化のリスクも
日本小児医療保健協議会栄養委員会による全国調査の結果では、イオン飲料の飲みすぎによる健康悪化のリスクについて報告されています。
イオン飲料には糖やミネラルが含まれるものの、糖をエネルギーに変換するのに必要なビタミンB1が含まれていません。このため、多く飲み続けると、ビタミンB1欠乏症になる恐れがあります。調査結果では脚気(かっけ)の他、死亡例や障害の報告もあり、注意が必要です。
- 宮崎県小児科医会「イオン飲料などの多飲によるビタミンB1欠乏症に注意を」(http://miyazaki-ped.org/topics/p238/,2017年7月21日最終閲覧)
- 朝日新聞デジタル「乳幼児にイオン飲料、飲み過ぎ注意 健康悪化の報告例」(http://www.asahi.com/articles/ASK696QH5K69ULBJ00V.html,2017年7月21日最終閲覧)
水分補給におすすめのベビー用飲料
体温調節機能が未発達な乳幼児は、暑い時期には特に熱中症の危険が高まると言われています。こまめに水分を取ることで熱中症を予防しましょう。
お出かけの際用意しておくと便利な、ベビー用飲料をご紹介します。
マイルドな味で飲みやすい「ピジョン 赤ちゃんのベビー麦茶」
ピジョンのベビー麦茶は、カフェインとタンニンが含まれておらず、原材料の二条大麦が国産という点も安心なポイントです。
苦味を抑えたマイルドな味わいで、赤ちゃんにも飲みやすい風味。お出かけ先などで、すぐにさっと水分補給できるのがペットボトル飲料の便利なところです。
少量から使いやすい「和光堂 飲みたいぶんだけ 麦茶」
赤ちゃんに与える麦茶は少量で済む場合も多いです。
粉末をお湯で溶かして作ることができるこの商品は、必要なときに必要な量が作りやすく、無駄も少なくて済みます。一度に使い切りやすい、少量の個包装タイプなのも便利です。
ちょっとしたお出かけ時にも、軽くて持ち運びしやすいのが良いですね。
ノンカフェインだというところにもママは安心できるでしょう。
「ビーンスターク 赤ちゃんのためのポカリスエット 」は使い切りにも便利
ビーンスタークは赤ちゃんのためのイオン飲料としてポカリスエットを販売しています。赤ちゃんの体と同じ浸透圧に調整された、専用の商品で、原料には体にやさしいものを使用し、甘さひかえめにするなど、赤ちゃん向け商品としてしっかり意識して作られています。
ビーンスタークのニプル(別売り)を付ければ、哺乳瓶のようにして飲ませることもできます。飲み過ぎに注意してくださいね。
低い浸透圧で吸収されやすい「和光堂 ベビーのじかん アクアライト」
和光堂のイオン飲料「アクアライト」は、日本で最初に作られた乳児用イオン飲料で、30年以上販売されています。赤ちゃんの体に浸透しやすいよう、体液よりも低い浸透圧に調整されています。
りんご風味や白ぶどう風味の商品があり、 赤ちゃんにも飲みやすくなっています。飲みやすくておいしいので、飲み過ぎ注意です。
- めざわこどもクリニック「熱中症」(http://www.mezawacodomoclinic.jp/original14.html,2017年7月28日最終閲覧)
イオン飲料は、必要な状況を見極めて使いましょう
ベビー用のイオン飲料は、赤ちゃんの体に合わせた材料を使い、吸収されやすいように調整された飲み物です。保存や持ち運びをしやすいものも多く販売され、病気のときなどに利用するにはとても便利。
一方でイオン飲料の飲みすぎは虫歯の原因になったり、健康を悪化させたりするリスクもあることが分かりました。
普段の飲み物としては水やお茶を飲み、イオン飲料は必要に応じて適量を飲ませるなど上手に利用して、子供の水分不足を防いでいきましょう。