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監修:齋木啓子

受診が必要な嘔吐の見極め方は?ホームケアのコツと注意点

赤ちゃんは急に嘔吐することがあります。赤ちゃんの胃袋は吐きやすい形状をしていて、病気ではなくても、少しのきっかけで飲食したものが戻りやすくなっています。しかし、中には感染症などが原因の嘔吐もあり、何度も繰り返し吐いたり、嘔吐以外の症状が見られたりする場合には受診して医師の判断を仰ぐべきでしょう。赤ちゃんの嘔吐に対する対処法と、受診の判断基準、メモしておきたい症状の内容についてお伝えします。

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赤ちゃんが嘔吐する原因は病気だけではない

赤ちゃんが嘔吐すると病気かもしれないと心配になるかもしれませんが、そうとは限りません。その理由は、赤ちゃん特有の胃の形にあります。

大人の胃は横長の形をしていますが、赤ちゃんの胃は縦にまっすぐになった、とっくりのような形をしています。しかも食道と胃がつながる部分(噴門)の筋肉が未熟で、食べ物が出ていかないように締める力が弱いといわれています。そのため、ちょっとしたことで胃の中身が逆流し、嘔吐してしまうのです。

噴門の周りの筋肉は成長とともに発達し、赤ちゃんが生後3ヶ月を過ぎる頃からは、嘔吐の回数がだんだん減ると考えられています。とはいえ、まだまだ胃の大きさそのものが小さく、少し母乳やミルクを飲みすぎたり、食べすぎたりするだけで嘔吐することがあるでしょう。

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嘔吐したときのホームケア

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赤ちゃんが嘔吐したとき、ママはあわててしまうかもしれませんが、落ち着いて対処していきましょう。まずは吐いたものでのどを詰まらせないように対処しましょう。横向けに寝かせるか、縦抱きにして、吐いて汚れた口の周りを湿らせたガーゼなどで拭いてあげましょう。

吐いたもののニオイで吐き気が誘発されないように、服が汚れていたら着替えさせ、そのあとは、赤ちゃんの様子を見守りましょう。

授乳後の嘔吐は、吐いた物がのどに詰まらないよう注意

母乳やミルクを飲んだ直後の嘔吐の場合は「溢乳(いつにゅう)」と呼ばれるものかもしれません。溢乳とは、胃の内容物があふれてくるもので、げっぷと一緒に母乳やミルクが出てきたり、口元から垂れるように吐いたりするもので、病気によるものではありません。

しかし、そのあと続けて何度も吐いたり、嘔吐以外の症状が出たりする場合は溢乳ではない可能性もあるでしょう。繰り返し吐かないか、他の症状は出ないか様子を見てください。次に吐いたとき、その吐いた物でのどを詰まらせないよう、上体を少し高くして横向きに寝かせてあげるとよいですよ。しばらくしても吐かず、機嫌がよいようなら心配はないでしょう。

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記事の監修

家庭医、在宅医

齋木啓子

2004年島根医科大学卒。独立行政法人国立病院機構姫路医療センターにて初期研修、CFMDにて家庭医療後期研修および在宅フェローシップ、Leadership Training Fellowship-distant(LTF-distant)修了。
12年にふれあいファミリークリニックを開設し、院長として勤務。17年にEU Business SchoolにてMaster of Business Administrationを取得し、LTF-distant運営・指導に当たっている。現在は悠翔会在宅クリニック新橋で院長として勤務。
家庭医療専門医、在宅医療専門医、経営学修士。

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