3歳から4歳は「学びに向かう力」が伸びる時期
3歳以降の幼児期は、小学校の入学に向けた力を伸ばすために大切な時期です。親や先生に手厚く見守られている幼児期から、自ら通学して学ぶ小学校へのステップは大きく感じられるでしょう。
ベネッセ教育総合研究所が2012年から2015年に行った『幼児期から小学1年生の家庭教育調査』によると、幼児期から日常的に親からの教育的な働きかけを受けた子供は「学びに向かう力」が高くなることがわかっています。ここでいう「学びに向かう力」とは、以下の5つをいいます。
- 好奇心
- 自己主張
- 協調性
- 自己抑制
- がんばる力
このような「学びに向かう力」がつくことによって、子供同士で問題を解決できる、わからないことがあれば自分から質問する、諦めずにどうすればよいかを考えることができるなどの力が伸び、スムーズな学校生活を送ることにつながると考えられています。
特に3~4歳にかけては、「学びに向かう力」としての「自己抑制」「協調性」「がんばる力」が大きく成長することがわかっています。これは、入園などで集団活動が活発になり、友達や先生とやりとりが増えることが大きな要因だと考えます。言葉が上手になるとコミュニケーションが増えて意見がぶつかることがあるでしょう。人との付き合いから、自分の気持ちをコントロールする機会が増えるのです。
また、園でのいろいろな取り組みの中で、友達と力を合わせ、一生懸命がんばりたいという気持ちも出てきます。
- ベネッセ教育総合研究所・次世代育成研究「「第1回 幼児期の家庭教育調査・縦断調査(3歳児~4歳児)」」2014.1.17(http://berd.benesse.jp/up_images/textarea/research3684_paper.pdf,2018年2月23日最終閲覧)
- ベネッセ教育総合研究所「幼児期から小学1年生の家庭教育調査・縦断調査(4~5歳児)」2015.3.4(http://berd.benesse.jp/up_images/publicity/20150304release.pdf,2018年2月27日最終閲覧)
家庭での働きかけで、学びに向かう力を伸ばす方法
「学びに向かう力」は、園での生活以外にも、家庭での働きかけで伸ばすことが可能です。項目ごとに、声かけや働きかけの方法をご紹介します。