赤ちゃんってどうやって産まれるの?
「赤ちゃんってどうやって産まれるの?」「おちんちんってなあに?」こんな質問を幼い就学前の子供に聞かれたらどう答えてますか?
「赤ちゃんはコウノトリさんが運んでくるの」「めしべとおしべがあって、おちんちんはおしべで…」と思わず上手く説明できず、言葉に詰まってしまい、言葉を濁してしまう方も少なくないのではないのでしょうか?
子供は好奇心に溢れていて、親が聞かれたくないことも「なんでなんで?」と聞いてきます。ここで適当に言葉を濁してしまって、本当によいものでしょうか?
また、きちんと伝える場合には、どのように説明したらよいのでしょうか?幼児期の子供の性教育について考えてみました。
幼児期からの性教育
幼児期に性教育は必要なのでしょうか?必要な場合はきちんとその重要性を伝えなければいけません。誰がどのように行っていったらよいのでしょうか?
日本の性教育方針
性教育といえば、私が子供時代には、小学5年生くらいの頃に学校で男女別に分けられて、女性の生理について説明された記憶があります。
文部科学省によると、性教育は教科横断的に指導を行うべきだとしていますが、2002年以降、小・中学校の性教育の教材がその年齢の生徒に対しては不適切だという批判がなされた経緯があります。
やはり日本人は性について、オープンではない国民性で、性についても曖昧にしたがるのでしょうか。
子供への性教育は学校がすべき?親がすべき?
2007年に教育研究者によって行われた「子どもの性教育に関する中学生の保護者の意識調査」においては、保護者は学校での性教育、特に生殖の仕組みや第二次性徴などについて期待を寄せているという結果が出ています。家庭で行われる性教育については、女子の月経についてが多いという結果です。
私は、性教育は学校と親、両方でやるのが理想的だと思います。学校である程度の性教育の指導方針が決まるとよいのですが、家庭によっては、性教育の教育方針が違い、様々な論議があり、難しくもあるでしょう。
いつから性教育は必要?
中学生や高校生の望まない妊娠、性感染症、児童ポルノなど、未成年が性犯罪や性をめぐる病気・トラブルに巻き込まれる可能性も否定できません。
現在ではスマホやPCが普及し、子供が意図的であれ偶然であれ、性的なコンテンツにアクセスしかねない状況もあります。それが元で、子供が間違った知識を得てしまう可能性もあるでしょう。
子供に正しい知識を教えるためにも、早い時期に性に関する正しい知識は必要だと私は思います。
- 専修大学「学校の性教育に対する近年日本における批判動向」専修大学社会科学年報第48号(http://www.senshu-u.ac.jp/~off1009/PDF/nenpo48-8.pdf)
- 文部科学省「学校教育全体(教科横断的な内容)で取り組むべき課題(食育,安全教育,性教育)と学習指導要領等の内容」文部科学省(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/022/siryo/06092114/001/004/003.htm)
- 女子栄養大学「日本の中学校における性教育の現状と課題」教育学研究室紀要 : 「教育とジェンダー」研究(http://ci.nii.ac.jp/naid/110008754288)
幼児期だからこそ性教育
思春期になると、反抗期がはじまったり、恥ずかしがったりして、親の言うことを素直に聞いてくれなくなることもあります。むしろ幼児期のほうが、性のことも素直に聞いてくれるかもしれません。
性の話も他のしつけや説明と同様に、親が恥ずかしがらず、子供と目を合わせて、ごまかさずに話すことが大切だと思います。
逆に「子供にはまだ早いのよ!」と適当にごまかすと、子供は「性はいやらしいこと」「性の話は親には聞いてはいけない」という性に対してマイナスのイメージを持ってしまうのではないかと私は考えています。
きちんと話してあげて、性に肯定的なイメージを持たせて、性に対してもママに聞いたら答えてくれると思わせておけば、今後成長して、性に悩んだ時も、子供はママに相談してくると思います。
「幼児期の性教育」に対するママ達の意見と困った!の声
幼児期の性教育に対する周りのママ達の声と、子供に聞かれて困った!をいくつかあげてみました。
- 男の子なので性教育はオープンに教えていきたい!
- 同性同士の方が伝えられる事があると思うのでパパにお願いしている。
- 生理を見られて困った!なんて言えば良かったんだろう……
- 赤ちゃんはどこから産まれるの?セックスってなあに?
もし、セックスってなあに?赤ちゃんはどこから産まれるの?って聞かれたら、「赤ちゃんはママのお股から産まれるのよ」「ママはパパが大好きだから、パパとママが愛し合うことなのよ」など言ってあげると、子供は嬉しいはず!
パパとママが愛し合っていることを説明すると、異性を愛することの大切さを理解して、赤ちゃんが産まれるには、命の誕生に必要な尊い存在だということをきっとわかってくれるはずです。
また、オープンに性教育をするのは、私はありだと思います。恥ずかしがらずにオープンに大人が教えてあげることで、「性は恥ずかしいことではない」子供ながらに感じることが出来ると思います。逆に大人がごまかし、いやらしいモノと言う言い方をしてしまえば、子供もそう捉えてしまうでしょう。
生理を見られてしまったら、「血がでてるけど、怪我じゃないし、痛くもないから大丈夫!」と子供を安心させて下さい。もし質問攻めにあったら、「女の子だけ大人に近づくと生理があるのよ」、「女の人は赤ちゃんを産むために生理があるのよ」などの簡単な説明をしてあげると良いでしょう。
生理は生命誕生のために大事なものだと、理解してくれるのではないかと私は思います。
私は、性別云々ではなく女の子にも男の子にも平等に性に対して教えなければならないと思います。男の子は妊娠することは出来ませんが、妊娠させることは出来ます。女の子は妊娠させることが出来ませんが、妊娠することが出来ます。
性のことに対して子供に言われたら「逃げない!ごまかさない!嘘をつかない!」が大切だと思っています。
性教育は愛と命の教育
幼児期から性に対する知識は必要だと思いますが、いつからしなければと構えず、子供の心の成長ペースに合わせて、知識を教えていけばよいのではないでしょうか。
性教育は男女の体の生理的な違いや生殖のしくみを教えるだけでなく、人を愛することの大切さや、命の尊さを子供に自覚させていく、心や人間として成長への重要な教育だと思います。
正しい知識を教えて、自分も他人も大切にできる人間に成長できるように子供の成長を見守っていきたいと私は思います。