大人の味覚は子供の半分?
ビスケットの『マリー』やソフトキャンディ『ハイチュウ』などでおなじみの森永製菓が興味深い調査を行いました。「大人と子供の森永ビスケット No.1 決定戦!」というタイトルで公開されたWeb動画では、街頭インタビューをもとに大人と子供の味覚の違いについて検証しています。
舌の上には味蕾(みらい)と呼ばれる味覚センサーがあります。味覚を科学的に研究しているAISSY株式会社の代表鈴木隆一さんによると、味蕾は生後3ヶ月目ごろからでき始めて10,000個ほどに成長し、その後年齢と共に少なくなっていくとのこと。個人差はありますが、人によっては子供の半分くらいの数になることもあるそうです。子供に好き嫌いが多いのは、実はとても味に敏感で苦みや酸味などを大人より鋭く感じ取っているからとも考えられるようですよ。
森永のビスケットを通じてかいまみえる、大人と子供の味覚の違いについて見ていきましょう。
大人と子供の味覚の違いは?インタビュー動画を検証
街頭調査は、7種類の森永ビスケットを大人と子供に食べてもらい「どんな味がするか?」を答えてもらうというもの。動画では大人と子供の意見の違いが面白く紹介されています。
子供の見事な回答は驚きの連続。思いのほかしっかりとした意見は大人が舌を巻くほどです。インタビュー動画の中身をご紹介します。
『マリー』はイチゴ味?
「やさしく広がるミルクの味わい」がキャッチフレーズのビスケット『マリー』。試食した男性は「甘すぎず、サクサクとした大人の味」とのまとまったコメントで、さすが大人と評されていました。一方同じくマリーを食べた男の子からは「イチゴの味がする」というまさかのコメントが。
マリーにイチゴは使われていないのですが、AISSY株式会社の鈴木さんも食べたときに少し酸味を感じたそうです。その事実から「子供は酸味や苦味に敏感なので酸味をより強く感じ、イチゴに結びついたのでは」と分析されています。
隠し味を見抜く名探偵たち
片面をチョコレートでコーティングした、サクサクパイの『リーフィ』。大人代表の女性は試食して「ふわっと何かが香った」とコメントされてました。一方の子供たちは「シナモンの味がした」「シナモンみたいなのが入ってておいしい」とコメント。
この結果に森永製菓研究員の川口さんは「リーフィには隠し味としてシナモンを入れている」とのコメント。子供たちの敏感な味覚に驚いている様子でした。
大人VS子供のコメント対決
このほかにもインタビュー動画には楽しい回答がたくさんありました。どのビスケットに対しても「アレ」でまとめる男性や、パリパリ・ふにゃふにゃ・サクサクと擬音語たっぷりの男性に対し、「要はいい香り」という大人顔負けのコメントをする男の子が登場したり、ビスケットの味を尋ねる問いかけに「べんべん」と独自の言葉で返事をする女の子がいたり、バラエティに富んだコメントの数々でした。
動画を見ていると、表現の自在さでは子供の方が圧倒的に有利な印象を筆者は受けました。子供たちが皆楽しそうに回答しているのが良いですね。
子供たちに豊かな味覚体験を
今回の調査動画では、子供の方に具体的な感想が多いのが印象的でした。感じたことを素直に表現するのは、子供の方が上手かもしれませんね。
表現の自由さもさることながら、味の感じ方についても子供たちは大人が思う以上に敏感な感覚を持っているようでした。子供の間に大きく育つという味覚も、場合によっては大人の倍にもなるという素晴らしい感覚をうまく伸ばしてあげたいですね。
好き嫌いがあるのも子供の特徴。大きな気持ちで受け入れながら敏感な味覚を伸ばすためにも、できる限り豊かな味覚体験をさせてあげたいですね。