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送り迎え時の便利アイテム、電動アシスト自転車や子供乗せ自転車へ乗車する際の注意点とは?

電動アシスト自転車、子供乗せ自転車に子供を乗せて利用する際、従来の自転車とは違う注意点や乗り降りのコツがあります。それらを知っておけば、自分自身だけでなく、子供の思わぬけがや事故防止にも活用できますよ。今回は電動アシスト自転車、子供乗せ自転車の選び方や守るべきルール、乗り降りのコツなどを紹介。正しく使い、今まで以上に万全な体制でお出かけをしましょう。4月から園の送迎が始まるママも要注目です。

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便利な子供乗せ自転車移動には乗る際の注意点やコツがあります

もうすぐ新生活がスタートするシーズン。4月から子供が幼稚園・保育園に通い始める、という家庭も多いのではないでしょうか。

新生活スタートにともない、子供との主な移動手段を子供乗せ自転車へ変更しようと考えている方もいるかもしれませんね。ベビーカーやバギーよりも速いスピードで移動でき、今まで以上に遠くまで親子で移動できるようになる自転車移動。筆者自身も、子供の入園に合わせて初めて子供乗せ自転車を購入したのですが、「こんなに便利なら、もっと早くから乗っておけばよかった!」と当時思ったほど。

ですがその反面、一定以上のスピードが出る乗り物であるがゆえに、これまで以上に危険と隣り合わせになるリスクもはらむようになります。自転車は乗るための免許証や年齢制限などもありませんが、正しく乗らないと運転するママだけでなく、一緒に乗っている子供まで大けがをしてしまう恐れがあります。

子供乗せ自転車へ子供と共に乗る際は、「定められている法令を守る」という意識を常に持つ必要があります。また都道府県や自治体によっては、子供乗せ自転車へ2人以上子供を乗せる場合、BAAマーク+幼児2人同乗基準適合車マークが貼り付けられた自転車を使用していないと、道路交通法違反になり罰せられるというところも。

皆さんも新生活スタートへ向け、再度自転車に乗る際の注意点やコツをおさらいしませんか?

自転車に乗る際に守るべき法令とは

自転車 PIXTA

前述しましたが、自転車も乗り物なので安心・安全に乗るための法令があります。都道府県によって記述方法や記載されている内容が多少異なる場合もありますが、基本的には以下のような内容が定められています。

  • 運転者は16歳以上、子供は6歳未満(小学生不可)
  • 前抱っこでの自転車運転は禁止
  • 幼児2人同乗自転車には、幼児2人を乗せることができる(さらに背負うことは禁止)
  • 前乗せ用シートに乗せられる幼児:4歳(体重15kg)未満
  • 後乗せ用シートに乗せられる幼児:6歳(体重22kg)未満
  • 「幼児2人同乗基準適合車マーク+BAAマーク」がない自転車での幼児2人同乗は、都道府県によっては道路交通法違反
  • ヘルメット着用は義務 ※ただし1歳未満の子供には、ヘルメットの着用が頸部への大きな負担になることがあるので、子供乗せ自転車での同乗はやめておく

前乗せ用シートや後乗せ用シートには、体重制限があります。それ以上の体重の子供が乗ると、シートが壊れてしまうだけでなく、運転する人が上手にバランスを取れずに事故につながる危険性があります。ときどき「自分の子供は基準内かな?」と確認してみるといいかもしれませんね。

また、幼児2人同乗基準適合車マーク+BAAマークがない自転車に幼児を2人乗せることは、都道府県・自治体にもよりますが道路交通法違反とみなされる場合があります。以前住んでいたところでは問題なかったのに、引っ越し後の場所では罰せられる、ということもありえるので、県を越えて引っ越しをした場合には確認をしておくと安心。

また自転車に子供を乗せる場合、ヘルメット着用が義務となります。これは道路交通法によって定められているので、必ず守るようにしましょう。

安全基準を満たした証「BAAマーク」

子供乗せ自転車には子供分の体重がかかる、重さの重心が変化するなどの理由から、1人乗り自転車よりも安定感や頑丈さが重要になります。自転車購入時に目安にしたいのが、「BAAマーク」がついている自転車であるかどうかです。

BAAマークは自転車安全基準約90箇所の検査項目にクリアした自転車にのみ貼られます。BAAマークの付いた自転車は、本体フレームの見やすい場所に製造事業者、または輸入事業者の名前、ブランド名、車体番号が明示。

さらに2009年に認可された、幼児2人を乗せての3人乗り自転車については、一般社団法人自転車協会は「幼児2人同乗用自転車安全基準」を制定。基準を満たした自転車には、「BAAマーク」と「幼児2人同乗基準適合車マーク」を貼付。強度の基準などがより厳しく設定されているので、安心して乗ることができます。幼児2人を乗せる場合には、この2種類の安全基準を満たした自転車でなければならない、と定める都道府県もあるので、新たに3人乗り自転車を買う際には注意が必要です。

子供乗せ自転車に乗るときのポイント

1人乗り自転車と子供のせ自転車は、見た目は似ているものの購入の際に見ておくべきチェックポイントや、自分や子供が乗り降りする際に気をつける点が多少異なってきます。自分だけで自転車に乗る感覚のまま子供乗せ自転車を利用してしまうと、思わぬけがや事故につながってしまう恐れも。

ここからは、子供乗せ自転車を選ぶ際にチェックしておきたい項目、子供乗せ自転車に乗る・乗せるときのコツをそれぞれ紹介していきます。

子供乗せ自転車を選ぶ際のチェック項目

チェック PIXTA

子供乗せ自転車を選ぶ際は、安全かつ頑丈であることが大前提。ふらつかず安定感のある自転車を選ばないと、運転するママも乗っている子供も危険です。一般的な自転車の荷台に、幼児座席を後から取り付けて子供を乗せることももちろん可能。しかし、最初から子供を乗せるために設計された自転車なら、フレームや荷台の強度が高く、乗り降りの時に足が引っかかりにくい作りになっていますよ。

この他に、子供乗せ自転車を選ぶ際知っておくと良いポイントは以下のとおりです。

  • ハンドル:前乗り用幼児座席(チャイルドシート)と子供の重さを支える強度があるかどうか
  • ハンドルロック:駐輪時のふらつきのリスクを減らせるので、ついていると便利
  • ブレーキ:大人+子供分の体重がかかっても利きが悪くならない高性能のものであるかどうか
  • サドルと前シートとの間隔:子供を乗せたままで、大人がラクに乗り降りできるよう、前シートとサドルの間隔が十分にあるとベター
  • フレーム:走行時グラグラしないように、ねじれに強いフレームであるかどうか
  • 両立スタンド:両立スタンド、幅や強度が十分で転倒しにくい設計であるかどうか。片足スタンドは危険なので避ける
  • 荷台(リアキャリア):幼児座席を取り付けるには、最大積載量が25kgまたは27kgである必要あり。 一般の自転車の荷台は最大積載量18kgのものが多いので注意
  • 「幼児2人同乗基準適合車」マーク:「BAA」と「幼児2人同乗基準適合車」の両マークがフレームの縦パイプ前側に貼られているかどうか

子供乗せ自転車に乗る・乗せるときのコツ

自転車 PIXTA

自分1人で自転車に乗るときと比較して、自転車は重たく、重心の位置がずれる分バランスをとるのが難しくなります。ほんの少しのぐらつきが転倒事故につながりかねないので、まずは子供なしで試乗して子供乗せ自転車の特性を理解し、慣れてから子供を同乗させることが大切。

子供乗せ自転車関連の事故の大半は、走行中ではなく子供を乗せるときや降ろすときに起こっています。事故につながらないようにするためにも、ヘルメットとシートベルトの着用は絶対に怠らないようにしましょう。またハンドルロックをし、前輪が急に旋回するのを防いでから、子供の乗せ降ろしをすることも忘れずに。ハンドルロックを忘れると転落事故の原因になります。

子供を2人乗せる際には、乗り降りさせる順番も重要。乗せるときは後部座席→前部座席の順、降ろすときは前部座席→後部座席の順が、車体のバランスを崩すことなく安全に乗り降りさせられるので、覚えておきましょう。

他にも体重制限を守る、小さな赤ちゃんを抱っこした状態での自転車運転は禁止、自転車に同乗できるのは6歳未満の幼児など、安全のために定められたルールが複数あります。初めて子供を乗せて自転車を運転する際には、ルール一覧に目を通しておきましょう。また、運転に慣れてくると「ちょっとだけなら…」という油断が事故につながってしまうことも。「子供の命も一緒に乗せている」ということを常に忘れず、正しい運転方法を心がけるとよいですね。

電動自転車に乗るときのポイント

自転車 PIXTA

近年、こぐ力をサポートする電動アシスト自転車は順調に販売台数を伸ばし、現在では60万台を超えています。電動自転車を購入した人へ、実際に購入して良かったと思った点を聞いたアンケートの結果を見てみると、「長距離移動や坂道の負担軽減」「安全性」「自転車に比較して足腰への負担軽減」などが回答上位に。子供と一緒に移動する機会の多い子育て世代にとって、電動アシスト自転車は、楽で安全な面からも非常に便利な存在となっているようです。

しかし、電動アシスト自転車使用中に危険を感じた人も数多くいます。一番多いのは、電動アシスト自転車の特性でもある「ペダルを踏んだ際の急発進」で、電動自転車を使用する人の約半数がドキッとした経験があると回答。

また、電動アシスト自転車を利用している主婦の方で、危険を感じた瞬間について聞いてみると「自分1人で乗っているとき」は35.6%、「子供を乗せているとき」はその2倍以上という調査結果も。座席上で子供が大きく体を動かしたときや、寝てしまい体が傾いたときなどに危険を感じた人が多いようです。子供が予測不可能な動きをした際、あわてずに対応するためにも正しい乗り降りの仕方はきちんとマスターしておく必要がありそうです。

電動アシスト自転車の乗り方のコツ

自転車 PIXTA

前述したとおり、電動アシスト自転車に乗っているときに「ペダルを踏んだ際の急発進」で危険を感じる人が多くいます。これは通常の自転車を乗っている感覚で、停車時にペダルに足をかけていることが原因と考えられます。

ペダルに足を乗せていると、それだけでもアシスト力が働いてしまい、意図せずに走り出してしまうことがあります。 停車中や信号待ちの間はブレーキをかけ、ペダルから足を離すことを心がけると安心。同様に、電源をオンにするときや発進の際も、急な走り出しを防ぐためにサドルにまたがり、必ず両足を地面に着けておきましょう。

また電動アシスト自転車はアシスト力が強力なため、少しの踏み込みでも想像以上のスピードが出る場合があります。発進時や坂道を登る際には、やさしい力でゆっくりと踏み込むようにすることが大切。他にも、バランスを崩しやすい立ちこぎや片足で道路を蹴りながら乗る方法は危ないので避けましょう。

電動アシスト自転車は楽にこげる分、通常の自転車より危険な面も持ち合わせています。正しく使えるように練習してから子供と乗るようにする、定期的にメンテナンスをするなどしておくと思わぬ事故やけがのリスクを減らすことができます。

正しく使えばママにとって力強い移動手段になる自転車

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自転車は自動車と違い、小回りがききます。また、ベビーカーで移動するよりもずっと遠くまで子連れで行けるなど、便利さを感じる面も数多くあります。

筆者も電動アシスト自転車を購入してから、親子で自転車に乗る際は、気をつけるべき点が随所にあるなと感じることもしょっちゅうです。先日も、幼稚園の駐輪場で前に子供が乗ったままの自転車がバランスを崩し、大きな音を立てて倒れたのを間近で見ました。

周辺にいたママたちが即座に子供を助け出したのと、子供がヘルメットをしていたことが幸いし、大けがにはならなかったのですが、「もしこれが自分の自転車で起こったら…」と想像するとゾッとしてしまいました。

正しく使えば、ママにとって力強い移動手段になる自転車。だからこそ、春から園への送り迎えで初めて子供を乗せて自転車を運転する方や自転車を新調した方は、正しい乗り降りのルールを事前に確認しておけるといいですね。

すでに子供を乗せながら自転車使用している方も、今一度いつのまにかルール違反などしていないかをチェックしておくといいでしょう。快適な移動手段として、自転車を上手に利用してくださいね!

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