乳児期の知育や学び、本当に必要?
赤ちゃんが生まれたてのころは「元気が一番」とだけ思っていたママも、成長するにつれて「もっと賢く育てたい」「才能を伸ばしてあげたい」と思い始めるかもしれません。
最近は知育教材が充実し、幼児教育のCMが盛んに流れています。そうしたものを目にすれば「うちも何かしないと!」と焦ることもあるでしょう。さらには、ママ友の子が知育を始めた、幼児教室に通いだしたなど、他の子どもとわが子を比較すると、余計に不安になるかもしれません。
「うちの子は遅れている?」「私がもっと知育に取り組まないと…」そんな不安な思いが積み重なれば、イライラに発展することも。そんなときは、一呼吸置いてみましょう。次の2つのことをやめるだけで、気持ちが楽になりますよ。
「知育=特別なこと」という考え方をやめる
最近は、おもちゃ屋さんで「知育コーナー」が大きく展開されるようになりました。さらにSNSでも「今日はこんな知育にチャレンジしました」などの投稿も見られます。これは、ひと昔前にはあまり見られなかった光景です。
しかし、知育・教育の前に、学びの土台として必要なのは情緒の安定です。赤ちゃんがニコニコして、満足している様子がもっとも大切。そのために、特別なことは必要ありません。普段通りの抱っこや授乳、ふれあい遊びといったシンプルなスキンシップで十分です。
もちろん、中には乳児期から熱心に教育に取り組む家庭もあります。好きで楽しんでやれるならそれも良いことです。しかし、他人がしているからといって「私もしなくちゃ」と、無理にまねる必要はありません。
難しいことはなく、特別に新しいことも必要ありません。今していることを続けていけば大丈夫ですよ。
習い事の宣伝文句を真に受けるのはやめる
近年、赤ちゃん向けの習い事が増えました。0歳児対応で開講している教室も少なくありません。通信教育からオンラインレッスン、シッター付きの習い事など、数えたらきりがないほどです。宣伝広告やCMを見れば、いかにもわが子によい影響があるように思えるかもしれませんね。
しかし、赤ちゃんには特別な習い事をさせなくても、問題はありません。赤ちゃんにとってはママとのやりとり自体が大いなる学び。歌を歌ってあげれば言葉やメロディが身につき、手遊びも入れたら最高の知育です。読み聞かせもお絵かきも、砂場遊びも、すべてが教育なので特別な何かがないといけない、ということはあり得ないのです。
習い事の宣伝文句は真に受けず「今の生活のままでも十分なんだ」と考えるようにすると、気が楽になると思いますよ。
焦らず、楽しめる範囲のことだけで十分
子どもが喜ぶ姿を見るのはうれしいもの。習い事も喜んでやるなら積極的にさせたいところですが、小さい子どもの場合は、まだ好きなものがはっきりしない子が多いでしょう。
今は焦らず、何事も子どもの様子を見ながら関わってあげればOK。知育や教育はまだ先で大丈夫です。小さな「やめる」を積み重ねて、イライラから脱出していきましょう。