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いじめに保護者はどう対応する?学校側の対策や早期発見の方法も紹介

子どもが小学校・中学校に行き始めると、いじめに対する親の対応法を知っておくことも必要になります。もし子どもが学校でいじめられたら、対処法を考えたり、いじめ相談をしてあげられたりするのは保護者だけです。そこでこの記事では、保護者からの訴えとして学校にいじめを連絡する方法や効果的な対応について解説。いじめ加害者の親に大きな特徴はなく、普通の保護者だと言われているので、教師も含めた話し合いによる対応で解決することもあるかもしれません。

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わが子がいじめられたとき保護者がとるべき対応とは

わが子がいじめられたとき、保護者はどのように対応するべきなのでしょうか?子どもがいじめにあっているのではと気づいた場合、教師に対応を求める前に、まずは保護者が次のような対応をとることが大切です。

保護者が子どもの絶対的な味方になること

子どもには自分の気持ちや願いをありのまま聴いてもらい、受け止め、一緒に考えてくれる人の存在が必要です。これはいじめられている子どももいじめにかかわる子どもも同じです。 ※1

まずは、保護者が子どもの絶対的な味方になってあげることがいじめへの最大の対応方法です。学校でつらい思いをしているのに、パパママにその気持ちをわかってもらえなければ子どもに味方はいなくなってしまいます。

パパママは何があっても絶対に味方でいることを子どもに伝えて、安心感を与えてあげてください。

いじめの内容を紙に書き出してまとめる

子どもが受けたいじめについて、いつ、どこで、誰に、どのような行為を受けたのかを文章化しましょう。

いじめの定義に照らして「いじめである」と認定できるのか否かを判断する重要な情報になると同時に、加害者・学校を相手に話し合いを進めていくうえで有効な資料となります。 ※2

子どもがいじめを訴えてきたら、いじめの内容を紙に書き出してまとめましょう。

「いつ」「どこで」「どんな風に」「だれに」いじめられたのか、そして「どのような気持ちになったのか」をまとめるといじめの証拠になるので、対処法が取りやすくなります。

いじめによってけがをしてしまった場合には、病院で診断書も取得しておくことをおすすめします。

学校にいじめ対策の要望書を提出する

「いじめの要望書」を作る時に
必ず抑えなければならない4つのポイント

それはつまり

今回起きた問題が「いじめ」である事
我が子の「現状」を踏まえた上で、サポートをして欲しい事
学校で起きた「いじめ」の全容を公開して欲しい事
いじめた側の生徒への厳しい指導をすること

このポイントを
必ず書かなければなりません。 ※3

いじめの内容を紙にまとめたら、学校にいじめ対策の要望書を提出しましょう。子どものいじめが発覚した保護者の対応として、感情的になり学校に電話をしたり、押しかけたりしてしまうというものがありますが、トラブルを避け、冷静にいじめの内容を伝えるには文書化するのが得策です。

学校だけでなく第三者に相談する

子どもが学校でいじめにあっていたり、子どものクラスでいじめが起こったりしていることが分かったとき、保護者は子どもの意見を十分に聞いた上で、まず教師などに相談しましょう。いじめの問題を解決するためには、学校と連携を密にして取り組む必要があります。

また、学校の対応などによっては、教育委員会に相談したり、法務省の人権擁護機関に相談したりすることが考えられます。(中略)いじめの解決に親が積極的にかかわることは大事ですが、かといって親だけですべてのいじめに対応できるとは限りません。迅速に適切な解決を図るために、相談窓口を活用することをお奨めします。 ※4

いじめに対して、学校に対応を相談することはもちろんですが、子どもの心のケアなどについてNPO団体や都道府県などが運営する相談先を利用する方法もあります。

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出典元:

いじめ対応はどうするべきか先輩ママの声を紹介

いじめ PIXTA

ここまで学校でのいじめに対する保護者の対処法について解説してきましたが、子どもがいじめにあったことのある先輩ママたちは、実際にどのように対応してきたのでしょうか。

先人の知恵を借りるために、先輩ママのいじめへの対応方法やいじめ相談をした経験について紹介します。

小学校低学年の男子児童

とりあえず連絡帳に書きます!
それでも今後直っていかないのであれば、直接学校行きます!
(中略)
子供守る為には学校側に言って先生とその親と三者面談も考えますかね!
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私なら息子のポッケにボイスレコーダー仕込みます!
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毎日クラスメイトから暴力を振るわれているという、小学校1年生の男の子へのいじめに対してのコメントです。やはりまずは学校に連絡・相談をして、いじめ加害者の保護者と教師を含めて話し合うのがベストな対応のよう。

「子ども同士のケンカ」とひとくくりにされないためにも、証拠がおさえられる対応をするのも必要になるかもしれませんね。

小学校高学年の女子児童

こちらは「いじめていると言われた側」の先輩ママの話です。

子どもの意識としてはいじめているわけではなく、おそらく少しその子と気が合わないだけなのですが、相手の保護者の方が「いじめられている」と訴えてきたという話です。

なんかコミュニケーション自体がうまく行ってない感じですよね。
大人もこどもももう少しあゆみよれないですか😥
…中略…
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こちらの方の場合は、教育委員会も「いじめとは言い切れない」としているとのこと。ただ、子どもが「いじめられた」と思えばいじめになってしまうこともあるので難しい問題です。

一概に「いじめだ」と決めつけず、やはりお互いに話し合って歩み寄ることも大切ですね。

中学生の女子生徒

こちらは中学生の女の子がいじめに遭って、統合失調症になってしまったという事例に対して、先輩ママが提案してくれた対処法です。

…中略…
先生に相談するなら、いじめっ子の名前は出さずに事実だけを書面にして、担任宛ではなく学校宛てに書いて提出するのがよいと思います。担任に握りつぶさせないためと、正式文書として提出することで学校は調査せざるを得なくなります。
…中略…
居場所は自分で作るものだからそこに固執する必要もないし、少しお休みしたっていい。ずっと同じじゃないから大丈夫だよ。。
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口頭でのやり取りや担任の先生への相談ではなく、正式文書として学校長に提出すると効果が高いそうです。

特定の子どもの名前を出すとクレームと受け取られかねないので、名前は出さず「いじめがある」という事実だけを書くのが良いでしょう。

担任の先生に話を聞いてもらえない場合や、深刻ないじめ被害で悩んでいる方はぜひこちらの方法で立ち向かってください。

小中高でいじめは増加している

いじめ PIXTA

小学校だけでなく、中学校・高校でもいじめの認知件数は増加傾向にあります。

平成28年度と平成30年度を比較すると最もいじめが増えているのは小学校低学年ですが、小学校中高学年・中学校・高校でもいずれもいじめの認知件数が減少したところはありませんでした。

認知件数の増加については、報告すべき項目の基準が変わったこともあるので、単純に「いじめが増えた」と言い切ることは難しいですが、過去に報告されずにいた内容も「いじめである」と認識されるようになったことは社会の中における「いじめとは」の感覚が変化してきたことを表しているでしょう。

また学年が上がるにつれいじめの認知件数は減っているものの、過去に比べて現在のいじめ件数は増加しています。子どものいじめに対する保護者の対応の仕方は、パパママがぜひ知っておくべきポイントと言えるでしょう。

出典元:
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いじめに対する社会的対応

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学校でのいじめへの対応は保護者が行うだけではなく、社会的に行われるものです。文部科学省では学校に対して、いじめ問題に関して次のような基本的認識を持つよう求めています。

  • 弱い者いじめは人間として許されないことである
  • いじめられている子どもの立場に立った指導を行うこと
  • 家庭教育の在り方がいじめに大きく関わっている
  • いじめ問題への対処は教師の指導が問われる問題である
  • いじめ問題には家庭・学校・地域の関係者すべてが一丸となって取り組むこと

このような基本的な認識を前提として、国は学校に対して実効性のある適切な指導を行うこと、いじめの早期発見・対応を行うこと、いじめ被害者の子どもへのケアを徹底することなどを対策として挙げています。

また、いじめ問題に関しては学校内だけでなく、学校・保護者・地域の代表を交えた意見交換会を行って対応策を考えることなども実践されています。

いじめは保護者からの訴えや連絡により発覚しがちですが、いじめ加害者への対応は教師や保護者だけでなく、関連する地域も含めて対応していこうとする風潮に変わってきているようです。

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保護者が我が子のいじめ被害を早期発見するには

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保護者がいじめ被害に対応するには、まずはいじめの被害を発見しなければなりません。発見が早いほど子どもの心は守られます。それではいじめ被害を早期発見するにはどのようにすれば良いのでしょうか?

子どもの話をしっかりと聞くこと

いじめに対応するために保護者がしてあげられることは、まず子どもの話をしっかりと聞くことです。いじめは多くの場合で学校の先生が発見しますが、本人から保護者への訴えにより発見されることもあります。

調査によると、学校の教職員以外からの情報により発見されたいじめのうち、本人からの訴えから発覚した割合は小学校で16.1%、中学校で24.3%、高校で22.7%でした。

小学校では割合が少なめですが、日ごろから子どもの話をしっかりと聞いてあげて、相談しやすい環境を整えてあげることが大切ではないでしょうか。

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友達や学校での様子を隠そうとする

いじめを受けるようになると、一緒にいる友達を隠そうとするようになると言われています。誰と遊ぶのか聞いても言いたがらないなら、いじめ被害に遭っている、もしくはいじめの加害者になっている可能性が高いと考えられるでしょう。

そして同時に、授業参観などで保護者が学校に来ることを嫌がるようになります。学校でいじめられている自分の姿を保護者に見せたくない…という思いから嫌がるのでしょう。

ただ成長してくると単に「パパママが学校に来るのが恥ずかしい」と思う子どもも増えてくるので、それだけでいじめだと断定はできません。

妹・弟をいじめたり好きなことをしなくなったりする

以前はそのようなことはなかったのに、妹や弟をいじめるようになった…ゲームが好きだったのに全然ゲームをしなくなった…。子どもの普段の行動からいじめを発見できることもあります。

学校でいじめられたストレスを、自分よりも弱い存在である妹や弟をいじめることで解消しようとしているのかもしれません。

またゲームに限らず好きだったことをしなくなるのは、心が疲れ切ってしまっていて、好きなことすらしたくないという状態になっている可能性があります。

いじめへの保護者の対応は冷静さがカギ

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わが子がいじめられていると聞けば、つい感情的な対応になってしまいがちですが、保護者の方に求められるのは冷静な対処法です。まずは保護者が学校に連絡をして、いじめ加害者の親や教師を交えて話し合いをするのが一番の解決策でしょう。

ただし、学校側が保護者からの訴えに対し真剣に動いてくれないこともあるかもしれません。保護者からのいじめ相談に取り合ってくれない場合は、最悪の事態を招く前に転校するなどの対応をしても良いのではないでしょうか。

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