保育士が寝かしつけにやっている、コツとテクニック
寝かせる時、抱っこをする人は多いですよね。やっと寝たなと思って布団に置くと、背中スイッチ発動でパチっと目が覚めるんですよね。子どもって本当に不思議です。
どのみち布団に置いて起きてしまうなら、最初から置いて寝かしつけをしてみてはいかがでしょうか。保育園での子どもが寝やすい「環境」作りや、寝かしつけのテクニックをいくつかご紹介しますね。
1歳半くらいまでは
雰囲気作り
いかに、「これから寝るんだな」という雰囲気を上手に作れるかが大切です。
まず、明るさです。保育園のお昼寝でしたら、カーテンを閉めることで「お昼寝の時間だよ」と言わなくても「寝るよ」の合図になります。次にお布団を何気なくしいて、「お布団気持ちいいな」など小さめな声で言いながら、子どもと一緒に横になってみましょう。夜であれば、遊んでいるお子さんの部屋や、リビング、家全体の光のトーンを落としてみると、雰囲気づくりはOKです。
何気なく絵本を読む
ママが何気なく絵本を読み始めます。この時点で他の遊びをしてしまっていたとしても、絵本を読み続けてみてください。
時々「あれ?こんな絵本あったかなぁ」と引きつけるような声かけをしてみるのもいいですね。雰囲気作りができていれば、ルーティーンのようにママの絵本に興味を示してくれます。保育園では、お昼寝前の絵本はかなり小さな声で読んで心を落ち着かせていますよ。
決まったオルゴールや鼻歌
これも雰囲気作りの一つです。うす暗い部屋でいつものオルゴールやママやパパの鼻歌を「寝る合図」にしておくものもいいですね。
オルゴールであれば、他の人が寝かしつけする際にも、変わらない雰囲気作りができるので有効的です。
呼吸を合わせてトントン
子どもはよく知っている人の声、体温、心音などに安心しますよね。保育園ではただそばにいて、目を合わせてあげたり、カラダに触れて添い寝してあげるだけで寝る子も。
テクニックとして、子どもの呼吸のタイミングに合わせ、トントンして徐々にスピードをを落としていくといいですよ。
眉の間をさすってあげる
鼻歌を歌いながら、眉と眉の間をくるくると触ると、不思議と目がトロンとしてくるお子さんがたくさんいました。おでこを行ったり来たり触るのも効果的ですよ。
タオルでモロー反射を抑える
4か月くらいまでのお子さんであれば、「モロー反射」(手足をビクッとさせ、両手を大きく広げるような動作)によって目が覚めてしまうことがあります。
保育園でもタオルを軽く体に沿わせてあげるだけでも寝入りがよいお子さんがいました。
2歳以降になると…
2歳以上になると、言葉の理解ができるようになるため、寝かしつけるコツも変わってきます。そばで絵本やお話をしてあげるだけで眠りを誘うことも多くなりますが、楽しくて興奮するような話だと寝つけなくなるので注意しましょう。
また、何でも自分でやろうとしたり、こだわりが出てきたりと自己主張が強くなり、なかなか寝ないこともあります。成長するにつれ、寝る時間だと分かり、寄り添ってちゃんと目線を合わせてあげるだけで眠る子も増えてきます。そうした中で雰囲気作りをしておけば、そのまま一人で眠れるようになります。
子どもの睡眠も個人差が大きい
睡眠は体力の回復だけでなく、「集中力」「記憶力」も高めます。寝ることでリフレッシュし、集中力が維持されるとともに、午前中の遊びや覚えたことの記憶も整理します。
寝る子は育つと言われますが、睡眠は子どもの心身の成長、脳の発達にとても重要です。保育園のお昼寝は「毎日同じ時間」にさせることで、子どもの「生活リズム」も作っていきます。
しかし、子どもでも睡眠には個人差があります。全ての子どもがすんなりお昼寝をするわけではありません。「ねんねモード」にならず、なかなか寝てくれない、寝てもすぐに起きてしまう、抱っこから降ろすと起きてしまう、ぐずって泣き止まない、周りの子も起きてしまう…など、保育園ではいろいろなケースがあります。
保育士がやっているコツとテクニック、どれがお子さんに合うかぜひ試してみてくださいね。