©kato_usausako
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犯人は、隣人かもしれない
ある日の深夜、見知らぬ人に部屋へ侵入されてしまった かとさん。すぐに警察へ通報しましたが、犯人につながる証拠は見つかりませんでした。また、パトロールを強化してもらっていましたが、有力な情報もなく、進展しないまま、数日が過ぎようとしていました。
そんな中鳴った、1本の電話。犯人の特徴と合致する人物を見かけた、というものでした。さらに、驚くべきことに、その人物とは隣人…。
まさか、こんな身近にいたなんて…。もしかしたら、常に監視されていた可能性があります。いろいろと想像すると、恐怖が増します。
さらに、この電話が鳴る直前、実は隣人とあいさつを交わした かとさん。そのとき、とある直感を抱いていました。
隣人の不審な行動が明らかに
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刑事さんからの電話で、新たな事実を知ることになりました。そして「相手も勘づいたかも」と言われたら、一刻も早く引っ越しをしたいですね…。時は流れ、事件は思わぬ形で終息します。
未解決のまま、時効を迎えてしまった
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「犯人は隣人かも」というところまで事件は動きましたが、証拠がないため、犯人は捕まらないまま時効を迎えてしまいました。
そして、事件から15年以上たち、ライフスタイルが大きく変化した かとさん。もう、犯人と顔を合わせることはありませんが、あのとき負った心の傷は決して消えません。あのときの恐怖、そしてあの目を「一生忘れられない」と語っています。
性犯罪は、たとえ何も被害がなかったとしても、被害者には大きな傷を残します。しかも、一生癒えることはありません。今も、加害者は普通に暮らしているのかと思うと、許せない気持ちになります。
今は、守ってくれる夫、そして守りたい子どもに囲まれ、幸せな様子です。ただ、いつ・誰が巻き込まれるかわからない犯罪。改めて、防犯意識を高めたいと思うエピソードでした。
『本当にあったちょっと怖い話』の著者である加藤かとさんは、この漫画にこめた思いについて以下のようにコメントしています。
「この漫画を描いたのはもう2年以上前なのですが、私のような思いをする人が1人でもいなくなれば、と注意喚起の意味も込めて自身の体験を漫画にしました。
性犯罪は身近にひそんでいます。私は「まさか」変質者が入ってくるなんて思いもせず、「つい」施錠を忘れて寝てしまったところに侵入されてしまいました。
こんなドラマみたいなことが自分に起こるなんて思いもよらず、少しの油断が被害につながったのかもしれないと思っています。
この事件は犯人を示す証拠が少なく、誰も捕まらないまま終わりを迎えました。
事件から20年近く経ち、犯人はこのときのことなど気にもせず、幸せに暮らしているのでしょうか?
しかし被害者である私は、今でもはっきりと当時の恐怖を思い出します。
この漫画を読むことで、こうした事件が「何もされなくてよかったね」で終わらないということについて、みんなで考えるきっかけになればうれしいです」
この漫画は犯罪被害体験談を紹介したものです。このような被害に遭っている、あるいは遭った経験のある方のために、内閣府の男女共同参画局では『性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター』を設置しています。
自治体によってはこのほかにも犯罪被害者支援センターを設けている場合があります。必要に応じて相談をご検討ください。