日常生活のすべてが「言葉の学び」
言葉の発達を促す時、「どんなことをすればいいのだろう?」と思った方はいらっしゃいませんか?特別なことや難しいことは必要ありません。子どもにとっては「日常生活が言葉を育てる」と言っても過言ではないのです。
泣いている時に「どうしたの?おしっこかな?」と言うことで、子どもは「おしっこ」を理解し、「おしっこ」という言葉を学びます。
子どもは大人が日常生活で何気なくかけている言葉から学び、理解しているのですね。
言葉の発達のプロセスを知ろう
「日常生活で言葉を学ぶ」と言っても、「言葉の発達のプロセス」を知ると、不安がぐっと減りますよね。
ここでは「プロセスの特徴」や「大人の関わり方」について解説していきます。
【喃語】特徴や大人の関わり方のポイント
「喃語」とは、3~4か月ごろに「あー」「うー」などの母音を中心とした言葉のことです。成長に伴い「ばばば」「ぶぶぶ」などに変化していきます。
この時期、関わり方のポイントは3つあります。
- 子どもと目を合わせて
- ゆっくりしたテンポで
- 子どもにわかりやすい言葉で
この時期の子どもは、「安心できる大人」との人間関係を育てています。「子どもの言葉に応える」ことは、信頼関係を育てる第一歩。ぜひポイントを押さえて、子どもの言葉に応えてみてくださいね。
【一語文】特徴や大人の関わり方のポイント
「一語文」とは、「わんわん」「ぶーぶー」などの単語のことを指します。少しずつ言葉になるこの時期は、とてもかわいいですよね。
この時期の関わり方のポイントは2つあります。
- ゆっくり、はっきりとした言葉で話しかける
- 「ぶーぶーだね」など、子どもの言葉を繰り返し、物と言葉をつなげていく
一語文が出始める時期は個人差もあり、「なかなか話さない」と思う方もいるのではないでしょうか。
まず「聞く」ことで、子どもの中に言葉をためていきます。「話しかける」「絵本を読む」など、日常生活の中で言葉に触れるチャンスはあります。子どもとのやりとりを楽しみながら、「語彙力」を育てていきましょう。
【二語文・多語文】特徴や大人の関わり方のポイント
二語文とは、「ぶーぶー、きた」など2つ以上の単語が使われている文のことです。多語文は、3つ以上の単語が使われています。
大人とのやりとりも少しずつできるようになり、おしゃべりがだんだん楽しくなる反面、「これなあに」「もう一回」「まだ、する」などといった、「子どもからの要求」が増えてくる時期でもあります。
この時期の関わり方のポイントは2つです。
- 「これなあに」に、できるだけ応えることは、語彙力を増やすチャンス
- 子どもの気持ちや思いを言葉にしていくと、感情を理解できるようになってくる
自我も強くなる時期なので、時には子どもとぶつかることもあるかもしれませんね。
しかし、子どもは成長とともに世界が広がり、「知りたい」気持ちが増えていきます。大人とのやりとりは「語彙力を増やすチャンス」につながるので、ぜひ、子どもの言葉に応えてみてくださいね。
子どもの「話したい!」気持ちを大切に
個人差が大きい「言葉」ですが、子どもが「話したい」気持ちを育てていくことが大切になります。そのためには、周りの大人が話しかけたり、絵本を読んだりして「語彙力」を増やしていきましょう。
子どもが「話すのって楽しいな!」と思えることが、「言葉の力」を育てる第一歩になりますよ。