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【要注意人物?】評判最悪ママ友と接近…楽しいはずのお茶会で気持ちが暗転した理由

この作品は、50代の亜由美さん(仮名)が、かつて年長・年少の娘を育てていた際に体験したママ友エピソードです。人付き合いをする上で、自分やわが子にとって気の合う相手や一緒にいて楽しい相手を選ぶことはよくあることでしょう。ただ、中には過剰にメリット・デメリットを気にして人間関係を構築しようとする人もいるようです。亜由美さんの長女・麻友ちゃんが年長さんになったころ、ちょっと変わったママ友と出会ったそうで…。『メリットに憑りつかれたママ友』第1話をごらんください。

Ⓒママリ

引っかかる言い回し…お茶会から始まった、ママ友への違和感

――ピコン!

リビングで洗濯物を畳んでいると、スマホの通知音が軽快に鳴った。手に取って確認すると、幼稚園のママ友、小百合さんからだった。

「こんにちは😊私の家でお茶会をするんだけど、麻友ちゃんママもぜひ来ない?」

小百合さんからのお誘いは、これで3回目。2回目までは長女・麻友のピアノ教室と日程が被ってしまってお断りしていた。

私、亜由美は28歳。年長の麻友と、年少の彩加、2人の娘を育児中。毎日バタバタと忙しいけれど、それなりに楽しく暮らしている、ごく普通の主婦。

ママ友の小百合さんは、長女の麻友が年中の時に同じクラスだった樹里ちゃんのママ。樹里ちゃんと麻友は園ではそれなりに遊んでいるようだけど、園外では今まで一度も遊んだことがなかった。それが、年長になってからは小百合さんからよく連絡が来るようになったのだ。

正直、小百合さんはあまりママ友たちからの評判がよくない。ママたちの間ではちょっと「癖あり」って噂されていて、好いていない人もいる。ただ、私自身はそう感じたことはなくて、むしろハキハキしていて明るい良い人と思っていた。噂の根拠は詳しく聞いたことがないけれど、関わることに抵抗はなかった。

「うーん、どうしようかなぁ。麻友は樹里ちゃんと遊ぶのどう思う?」

ちょうどリビングでお絵描きをしていた麻友に声をかけると、顔を上げてニッコリ笑った。

麻友:「樹里ちゃんと遊ぶの? いいね、遊びたい!」

おお、意外と乗り気。確かに、クラスが離れてしばらく遊べていなかったようだし、いいかも。

亜由美:「そっか。じゃあ、樹里ちゃんのママに話してみるね」

早速、小百合さんにLINEで返信した。

『こんにちは! お誘いありがとう。ぜひ遊びに行きたいんだけど、下の彩加も一緒でも大丈夫かな?』

すぐに既読がついて、返事が来た。

小百合:『いいわよ😊好きそうなお菓子用意しておくね』

なんだ、全然ウェルカムだ。悪い噂なんて、やっぱり当てにならない。
こうして、私と麻友、そして彩加の3人で、週末に小百合さんのお宅にお邪魔することになった。

ママ友宅での会話で違和感

ミニピアノ PIXTA

当日、私たちは手土産のお菓子を持って、少し緊張しながら小百合さんの家のチャイムを鳴らした。

小百合:「いらっしゃーい! 待ってたわよ」

ドアを開けてくれた小百合さんは、にこやかに出迎えてくれた。
リビングに通されると、ほかの親子も来ていた。みんな、年長さんの女の子とそのママ、そして下の子も一緒だ。

小百合:「さ、これでみんな集合ね。今日は女の子ばっかりで、華やかだわ」

小百合さんはそう言って、私たちをソファに案内してくれた。
テーブルの上には、色とりどりのお菓子やジュースが並べられている。

樹里ちゃん:「麻友ちゃん、彩加ちゃん、いらっしゃい!」

小百合さんの娘の樹里ちゃんも、麻友と彩加を見つけて嬉しそうに駆け寄ってきた。

麻友:「樹里ちゃん、なにしてあそぶ?」
樹里:「あっちでピアノやろうよ~」

子どもたちは笑顔で遊び始めた。よかった、これなら楽しく過ごせそう。
下の子・彩加も遊びに入りたがり

彩加:「あやかもピアノ!」

と、ついていこうとした。すると小百合さんが呼び止める。

小百合:「ねえ?彩加ちゃんはここで一緒におやつにしましょう?」
彩加:「え~…」
小百合:「ほら、プリンセスの指輪チョコがあるわよ!早く取らないとなくなっちゃう」
彩加:「わあ…!おやつにする!」

結局、彩加は私とソファーでおやつを食べることになった。
見ると、周りのママの下の子もママと座っている。

小百合:「さあ、お茶にしましょう。お菓子もたくさんあるから、遠慮しないで食べてね」

小百合さんの言葉を合図に、和やかなお茶会が始まった。
彩加も指輪をもらって機嫌よく、ソファーで貸してもらったシール絵本で遊んでいる。
私も、他のママたちと当たり障りのない会話を交わしながら、内心ホッとしていた。

亜由美:「ごめんなさい、たくさんシールを貼らせてもらっちゃって…」
小百合:「いいのよ、娘たちの部屋で遊ばれるよりいいから」

ん…?小百合さんはふふっと笑ったが、私はその言葉がひっかかった。
下の子は遊びにきてもいいと言っていたけれど、上の子と一緒に遊ぶのはダメなのだろうか。
その理由がわからない。

次の瞬間、彩加が急に立ち上がった。

彩加:「やっぱりピアノやりたーい!」

止める間もなく、子ども部屋の方に走って行ってしまった。
まずい。
小百合さんの方を見ると、目が合った小百合さんは私に近づいてきて、少し小さな声で話しかけてきた。

「彩加ちゃん行っちゃったわねえ」
「あ、はい…、ごめんなさい」

にっこり近づいてきた小百合さんだったけれど、目が笑っていないようにも見える。
一体何を言われるのか、心臓がヒュッとなるのを感じた。

🔴【続きを読む】【迷惑ママ友】わが子中心主義!メリットで親子を値踏みする態度に周囲はドン引き

上の子の友達宅でのできごと

亜由美さんは事前に下の子が遊びについていくことを伝えていたのに、ママ友・小百合は上の子同士だけで遊ばせたいのか、下の子を一緒に遊ばせたくないようです。

子ども同士なのですから、別々に遊ばせるのは難しいように感じますが、招かれた側の亜由美さんが意見するのは難しい状況です。こうした細かい価値観は事前にすり合わせることが難しく、遊びにお邪魔してから考え方の違いに気づくことも。ママ友関係の難しいところですよね。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

イラスト:まい子はん

🔴【全話読める】メリットに憑りつかれたママ友

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