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お遊戯会で主役だったのに…娘に「ごめんね」たった一瞬も晴れ舞台を見られなかった【理不尽な理由】

この作品は、ママリに投稿された体験談をもとに編集部が再編したお話です。主人公・はるかが、幼稚園の役員会メンバーから受けた人間関係のトラブルを描いています。『陰湿!ママ友PTAいじめのリアル』をごらんください。

Ⓒママリ

🔴【第1話から読む】まさかのPTA役員選出…くじ引いて「えっ…私が?」地獄の1年の始まり

お遊戯会の時期になり、娘の里奈はお姫様に選ばれました。うれしそうなわが子のために頑張ろうと決意したはるかでしたが…?

娘の笑顔のために頑張ろう

希望 PIXTA

秋が過ぎ、冬の足音が聞こえ始めたころ、幼稚園ではお遊戯会の準備が始まりました。子どもたちは、毎日一生懸命に歌や踊りの練習に励んでいます。そして、役員である私たちは、その裏方として、衣装作りや大道具の準備、当日の運営サポートなどに追われることになります。

そんな中、私にとって、信じられないほどうれしい知らせが舞い込んできました。娘の里奈が、年少組のお遊戯で、なんと主役のお姫様役に選ばれたのです!

引っ込み思案なところがある里奈が、まさか主役に選ばれるなんて。私は、先生からその話を聞いた時、うれしくて涙が出そうになりました。里奈も、少し照れながらも、とても誇らしげな顔をしていました。

「里奈、すごいね! ママ、本番が楽しみだな!」
「うん! 里奈、がんばる!」

娘の晴れ舞台。私は、これまでの役員活動でのつらいできごとも、この時ばかりは忘れ、純粋な喜びでいっぱいでした。どんなに大変でも、この日のために頑張ろう。そう心に誓いました。

押しつけられた受付

会議 PIXTA

お遊戯会の準備、特に衣装作りは役員の大変な仕事の一つで、私は夜なべして作業を続けました。ある日の定例会。当日の役割分担が話し合われた際、私は娘の晴れ舞台を会場で見守れる係を希望していました。

しかし、Aさんたちの思惑が私の望みを打ち砕きました。
Aさん:「そうだわ、はるかさん、受付係をお願いできないかしら? はるかさんなら、ていねいに対応してくれそうだし、安心してお任せできるわ」

受付係。それはつまり、お遊戯会が始まってからも、ホールの外にいなければならないということです。娘が主役を務める、一生に一度かもしれない晴れ舞台を、私は見ることができない…?
はるか:「あの…できれば、娘のクラスの発表のときだけは、会場内で何かお手伝いすることはできませんでしょうか? 娘が…その、主役をさせていただくことになっていて…」
私は、勇気を振り絞って、か細い声で訴えました。Aさんは、冷たく言います。
Aさん:「あら、それはおめでとうございます。そうね、誰か手が空いたら代わりに行きましょうね」

きっと代わってくれない…そう思いつつも圧に負けて「わかりました」と答えるしかありませんでした。

観られなかったお姫様

ドレス PIXTA

お遊戯会当日、私は厚手のコートを着込み、ホールの入り口で受付に追われていました。ホールから漏れ聞こえる子どもたちの歌声や音楽に、娘の里奈が舞台に立っているであろうことを想像し、その姿を見られないことに胸を締め付けられました。開演後も受付は続き、私は一歩も動けません。

娘のクラスの発表時間になっても、誰も代わりにきてくれる様子はありませんでした。予想はしていたものの、ショックは大きいです。夫が本番をカメラにおさめてくれていますが、それでも生で観たかった…。

娘のクラスが終わったあと、ホールの扉から出てきたBさんが、「里奈ちゃん上手だったわよ、バタバタして代われなくてごめんなさいね」と言いにきました。その言葉は、私にとって慰めどころか、見られなかった悔しさを募らせる刃。つらい気持ちが増幅されました。

お遊戯会が終わったあと、里奈が「ママ!見ててくれた?」と無邪気に尋ねてきます。私は「ごめんね、ちょっとだけしか見られなかったんだ」と嘘をつきました。まさか、一瞬たりとも見ていないとは言えませんでした。

その夜、夫とビデオを見ながら私は泣いていました。夫は「そんな役割分担はおかしい。辞めてしまえばいい」と言ってくれましたが、それは彼女たちに負けた気がして嫌でした。でも言い返せない…そんな自分に心底腹が立った日でした。

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「大人な対応」ができない人にどう立ち向かう?

この作品は、ママリユーザーの体験談から再編した作品です。はるかさんは、幼稚園で役員をやることになり、そこで人間関係のトラブルに巻き込まれます。

役員のメンバーははるかさんに対して、露骨な仲間外れや無視をしていました。はるかさんは役員会のメンバーに対して、不信感を抱くように…。大人になってからの仲間外れや無視は、関係性が複雑になります。誰に相談すればよいか、どんな対処が必要か、わからなくなってしまうことがあるかもしれません。

本作でははるかさんのさまざまな体験を通じ、いわゆる大人の対応の大切さを感じるとともに、大人の対応ができない人と、どう付き合っていくべきかを考えさせられます。「自分ならどうするか」考えつつ、はるかさんを応援したくなる体験談です。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

イラスト:まい子はん

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