👉【1話から読む】シングルマザーのリアル! 慰謝料500万円を使い果たし、彼から「どうするつもり?」と聞かれた夜
優しさの裏に潜むもの
貯蓄に関する会話から数日後、健太さんから美咲さんに、イベント参加への誘いがありました。健太さんの娘が喜ぶだろうという、親心からの提案だったと美咲さんは言います。
しかし、美咲さんはその月の出費がすでに多く、経済的な負担を感じていたそうです。友人家族とのバーベキューや遊園地への支出に加え、健太さんの誕生日も控えており、さらなる出費にはためらいがあったと言います。
美咲さんは健太さんに、
「うちは今度でいいから、健太さんの親子で行ってきて」
と提案しました。これに対し、健太さんは意外な言葉を返したと美咲さんは振り返ります。
「それなら、お金は出すから一緒に行ってほしいな」
健太さんはそう言ったそうです。
この出来事に対し、美咲さんは複雑な表情で答えました。
「彼の優しさ自体はありがたいんです。実際、彼はこれまでもよく出してくれていましたから。でも、この時の『お金は出すから』という言葉には、なぜか小さな棘のように刺さるものがありました。まるで私が経済的な理由で行きたがらないと決めつけられて、『出してやる』と言われているように感じてしまって……。彼の言葉が、いつも私を試しているように聞こえてしまうんです。」
「男作ればお金どうにかなるか?」信じられない言葉
そして、この会話の中で、健太さんは美咲さんの核心に触れる問いを投げかけました。
「いや、、、本当にちょっと思ってたんだけど、こんなこと聞きたくないんだけど、美咲の中で、男作ればお金どうにかなるか、くらいに思ってたり、そういう考えがちょっとでもあったりした? 将来娘ちゃんのお金、収入ある人と一緒になればみたいな考えがあったりしたなら、俺はなんなんだろう…て少し思ってしまう。だからこの前も、そんなに貯金減ってどうするつもりだったの?って聞いた」
健太さんはそう言ったそうです。
この言葉を聞いた時のことを話す美咲さんは言葉を詰まらせました。
「何も言えませんでした。頭が真っ白になってしまって……。正直に言えば、考えたことが全くなかったわけではないんです。シングルマザーとして、一人で娘を育てることの経済的な不安は常に付きまとっていましたし、誰かと一緒になれば経済的に楽になるのではないか、という漠然とした思いがよぎったことは、一度や二度ではありませんでしたから。でも、それを彼に直接、こんなにも直球でぶつけられるとは、想像だにしていませんでした。彼が私を『金目当て』と見ているのではないかと、恐ろしくて……。だから、私は『思ってない、思ったことない』としか返答できませんでした。」
美咲さんの目からは涙が溢れ、感情がぐちゃぐちゃになったと言います。
👉【次話】彼の本性に衝撃…もう「別れて」シンママの再婚は、こんなにも試されるものなの?