Ⓒママリ
幸せな結婚生活を送るめぐみは、過干渉な実母との関係に悩んでいる。夫とわが子、そして義実家との関係も良好なだけに唯一であり最大の悩みだった。何でもかんでも「娘のくせに」と自分を否定してくる実母にいつもつらい思いをしていた…。
愛する夫と子どもとの幸せな日々
「ただいま、めぐみ、あおい」
夫の帰宅に気づいて玄関のドアを開けると、穏やかな声が聞ける。夫の良太だ。私は思わず笑顔になる。
「おかえり」
私は、生まれたばかりの長女・あおいを抱っこしながら良太の元へ。良太は、そっとあおいの小さな頭を撫でた。
私、めぐみ(29)と良太(29)は、職場で出会った。良太はいつも穏やかで、頭がよく、気が利く人だった。私とは正反対で、私は明るくて活発な性格だ。そんな良太に惹かれて、数年間の恋愛を経て結婚した。結婚してからも、その穏やかで優しい性格は変わらず、私は良太が大好きだ。
「今日のあおいはよく寝てくれてえらかったよ。体重も順調に増えてるし」
私がうれしそうに話すと、良太は「本当に?すごいね!」と、あいづちを打ってくれた。
義実家との関係は良好
少し離れた場所で暮らす良太の両親も優しい人たちだ。私の意見や良太の意見を尊重してくれる。結婚してからも、私のことを実の娘のようにかわいがってくれた。
「めぐみちゃん、体に気をつけてね」
「困ったことがあったら、いつでも言ってね」
義両親の優しい言葉に、私はいつも感謝していた。
一方、私と実母の関係は、昔から複雑だった。実母はいつでも私の意見を聞かず、勝手に物事を決め、それに従わないと激高する。小さいころから、何度も衝突を繰り返してきた。会うたびに言い争いになるから、結婚後に会いに行くのも気が進まないくらいだった。
「またお母さんと言い争いになっちゃいそう」
帰省の前にそんな不安を口にすると、良太は私の手を取り、優しく微笑んだ。
「大丈夫だよ。めぐみは俺が守るから」
その言葉に、私は安心した。今自分が手にしたこの家庭が、何より大切だった。
思い通りにならないと激昂する実母にうんざり
数年前に入籍したころ、私は良太と「結婚式はやらず、ウェディングフォトだけ撮影しよう」と話し合って決めていた。
「結婚式、やらないって決めたんだ。ウェディングフォトだけ撮って、記念にしようって」
実母にそう伝えると、電話の向こうから激高した声が聞こえてきた。
「はぁ!?娘にウェディングドレスも着させてあげないなんて、向こうの両親は何考えてるのよ!」
私は、実母の言葉に、呆れてしまった。
「向こうの両親は関係ないでしょ。私と良太が話し合って決めたことだよ」
私の言葉に、実母はさらに激高する。
「あんたは大事にされてない」
「娘の結婚式を楽しみにしてた私の気持ちはどうなるの?」
「もういい!勝手にしな」
そんな捨てゼリフで電話を切られてしまった。そのときもスマホを片手に落ち込む私を、良太が優しくなぐさめてくれたのだった。
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あとがき:穏やかな日々、母との亀裂
主人公めぐみの穏やかな日常と、過干渉な実母との間に横たわる複雑な関係性を描いている。夫の良太や義両親との温かい交流を通して、めぐみがどれほど愛され、支えられているかが伝わる一方で、実母との過去の衝突や結婚式を巡る喧嘩が、今後の波乱を予感させている。物語の核心となる、めぐみが「本当の家族」を見つけるまでの葛藤と、その道のりが示唆されており、読者の関心を引きつける構成となっている。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
イラスト:まい子はん










