Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】妻のつわりに夫「お母さんがそんなもんだって!」マザコン発言にモヤる|マザコン夫にガツンと言った話
餃子の味付けをめぐるけんかの翌朝、元太は自分の態度を謝りつつも「お母さんの餃子はおいしいから」と譲りません。元太と家族の在り方を考え直したいゆみこは、冷静に自分の気持ちを伝えました。
夫の謝罪
翌朝、元太は気まずそうにしながら、リビングにいる私に話しかけてきました。
「昨日はごめん」
元太の表情から、なんとか私に機嫌を直してほしいという気持ちは伝わってきました。でも、本質的に何がいけなかったかわかっているわけではないようでした。
「お母さんの餃子はうまいからさ、ゆみこも食べて元気出してほしいと思っただけなんだよ」
彼の言葉に、私は静かに言いました。
「お義母さんが料理上手なのはわかってるよ。元太くんがお母さん思いなのもいいことだと思う。
でも私は、元太くんとおなかの子どもと3人の家庭を作っていきたいの。だから、一緒に気に入るレシピを調べる過程から一緒にやりたい」
元太は私の話をじっと聞いていました。そして「わかった」と言い、私の隣に座りました。
2人で初めて作った餃子
私たちは2人で一緒にインターネットでレシピを調べ、自分たちの好みに合いそうなレシピを見つけました。材料を買い出しし、野菜を刻んでこねて、好みの焦げ目になるまで焼いて、私たちなりの餃子が完成したのです。
焼き上がった餃子を一口食べた元太は、目を丸くして言いました。
「……うん、おいしい!めちゃくちゃうまいなこれ」
私の作った餃子は、お義母さんの味とは全く違う味です。でも、私たち夫婦にとってとても特別な味がしました。
夫婦の味が夫を変えた
ごはんが進む餃子を一緒に食べながら、元太はじっくり思いをはせるように言いました。
「なんかごめん。俺、お母さんお母さんって言いすぎてたな」
「お義母さん思いなのはいいことだと思うよ。でも、私たちの新しい家庭も一緒に作っていこうね」
私の言葉に、元太は深く頷きました。
「今度、お母さんにも、俺たちが作った餃子を食べてほしいな」
元太がそう言った時、私の心は、この人と家族になれて、本当によかったと心から思えたのでした。マザコンには本当に腹が立っていたけれど、彼が家族思いであることも確かです。彼の良い部分はそのまま、行き過ぎているように見える部分は少しずつ価値観をすり合わせて、これからは私たちなりの家庭を作っていけたらいいなと思っています。
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あとがき:夫婦の新しい味
このエピソードは、ゆみこと元太が初めて2人で協力し、夫婦としての「新しい味」を見つけ出す感動的な展開でした。元太が「お母さんの餃子」という過去の味に固執するのをやめ、ゆみことの未来を選んだ瞬間は、家族としての進歩を感じますね。
お互いの思いを尊重し、一緒に何かを創り出すこと。それが夫婦にとってどれほど大切なことか、改めて感じさせられるエピソードでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










