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🔴【第1話から読む】頼れるけれど“デリカシーがない”職場の先輩→気づかなかった黒い本性|パート先のセクハラ社員
避け続けるりかこに対し、宮田は妻を侮辱してまで口説きにかかってきます。怒りの限界に達したりかこは、セクハラを告発する言葉を放ち、パート先の店を飛び出しました。
徹底して二人きりを避ける日々
あの「不倫の誘い」があってから、私は宮田先輩を徹底的に避けるようになりました。2人きりにならないように、常に他のパートさんと一緒にいるようにします。目も合わせないし、挨拶も最小限。これで諦めてくれるだろう、そう思っていたんです。
でも、彼は違いました。私の態度を「奥手な女性の抵抗」とでも解釈したのか、さらに図々しくなっていったんです。
ついに我慢の限界を迎えた
そして、ついに昨日。休憩時間も終わりかけ、私がエプロンを直していると、宮田さんが私を壁際に追い詰めるように近づいてきました。
「りかこちゃん、ちょっと話聞いてよ」
「話すことはありません。」
「そんな冷たいこと言わないでさ。俺、本気なんだよ」
私の目を見て、宮田さんは衝撃的な言葉を口にしたんです。
「正直俺、りかこちゃんさんのこと好きなんだよ。奥さんよりかわいいしタイプなの。正直さ、俺と旦那どっちがかっこいい?」
(……きっっっっも! )
もう、理性が完全に切れました。「奥さんよりかわいい」とか、そんなこと、妻子持ちの男が言うセリフではありません。私を口説くために、自分の奥さんを下げるなんて最低すぎます。しかも、「俺と旦那どっちがかっこいい?」なんて、答えたくもありません。
私の口から出た言葉は、自分でも驚くほどの怒気を含んでいました。
「何も答えるつもりはありません。宮田さん、これはセクハラです。前の話も含めて、この状況の話、店長も知ってますからね?」
咄嗟に出た「店長も知ってる」は、ウソでした。まだ怖くて店長や周囲には言えていませんでした。でも、これが一番ダメージを与え、動揺させられるだろうと思ったのです。
恐怖と嫌悪感でいっぱいになる
宮田さんは、私が「店長に知られている」と言った瞬間、顔がサッと青ざめました。
宮田さんはまだ何か言おうと口を開いていましたが、私はそれを無視して、その場から文字通り逃げました。
ドタドタと走って更衣室に戻り、自分の荷物を掴み、そのまま店を飛び出しました。心臓がバクバクいって、呼吸がうまくできない。身体が熱くて、震えが止まりません。
休憩終わりの予定だったのでシフトに穴をあけてしまいますが、こんな状態でお店には戻れません。あんな男のせいで、せっかく見つけた素敵なパート先を失うかもしれないけれど、自分の心身をまもるために、そのときは逃げるしかできませんでした。
この時の私は、ただただ恐怖と嫌悪感でいっぱいでした。
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あとがき:決別、そして逃走
「奥さんよりかわいい」という、家族を侮辱する宮田の発言は、りかこの理性を完全に断ち切りました。自己満足のために他人を利用しようとする彼の最低な本性が露呈した瞬間です。りかこの「さよなら!」という逃走は、恐怖に打ち勝つために残された、最後の、そして最も力強い自己防衛の手段でした。怒りによって自分の意志を明確にし、その場を離れた勇気ある行動こそが、りかこの勝利です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










