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🔴【第1話から読む】「誰でも楽に稼げます!」家計の収入ダウンで悩む目に入った、副業広告|副業詐欺に騙された話#1
副業会社に連絡を取るもうまくあしらわれ、仕方なくクレジットカードの利用停止を行った美穂。己のふがいなさに泣き崩れます。そしてようやく、人へ相談する決心を固めたのです。
夫に副業詐欺を報告した
クレジットカード利用停止の手続きを行った数日後、私は夫のまなぶに事情を話した。もともと嘘を隠すことが苦手な私は、彼にずっと心配されている。その理由が「副業詐欺に引っかかった」という、あまりにも情けないもので話すのを躊躇していたが、そうも言ってられなくなった。帰宅したまなぶに、私は意を決して打ち明ける。
「馬鹿な私でごめんなさい。まさか、詐欺に引っかかってしまうなんて」
「美穂…」
まなぶはしばらく間を置いてから、優しく私の肩に手を添えた。
「過ぎたことは仕方ないさ。これからの対処を一緒に考えていこう」
「まなぶ…。本当にごめんなさい。迷惑をかけてしまった」
「でもそれは、美穂が俺を助けたいと思って動いてくれたからだろう?こっちこそごめん。収入が減ったって暗い話題ばかり口にして、不安にさせた。育児中で、ただでさえ心配しやすい状況なのに」
寄り添う夫が提案してくれたこと
罵られることも覚悟していた分、彼の温かい言葉によけいに涙が溢れる。まなぶは夜のバイトを増やして頑張っていた。そんな彼だからこそ、支えたいと思ったのに…。
「ごめんなさい。ごめんなさい」
「もう謝るなよ。それより、これからどうするか話そう。今はその抗弁書?ってのを用意してるんだっけ」
「うん。カード利用を止めるのに必要な書類なんだって」
「一度、消費生活センターにも相談してみようか。相手の会社からお金を取り戻したり、訴えたりできないかな」
彼の言葉に目から鱗が落ちる。消費生活センター…そういえばそんな機関があった。
翌日消費生活センターへ。すると…
翌日私は、娘を連れてすぐに消費生活センターに行き、今回の副業詐欺について相談をした。しかしカード利用停止と仕事を辞める以上の対処は難しいとのこと。弁護士を使い相手へ訴えても、結局労力と資金がかかるばかりで得られるものは少ないという。
「弁護士さんも、こういったケースは訴えるのが難しいとよく聞きます。泣き寝入りを狙うネット犯罪は、消費者自身の防衛が必要なんです」
「そうなんですね…」
窓口の男性職員は「主婦の方は狙われやすいので、ご注意くださいね」と言う。きっと似たような主婦を、何人も見てきたのだろう。
とぼとぼと建物から出ると、ある人物とばったり会った。近所の実家に住む私の母だ。
「あら、美穂じゃない。消費生活センターに、何の用事だったの」
「お母さん…」
まずいところを見られてしまった。しかし、下手に隠すのも良くないだろう。私は実家によると、母に自分の情けない詐欺被害を報告した。
🔴【続きを読む】副業詐欺に狙われやすい子持ち主婦「1人で悩まないで」|副業詐欺に騙された話#5
あとがき:相談することで、得られるものがある
美穂はようやく1人で抱え込むことをやめ、夫に相談することができました。それにより心の負担も減り、自分でも気づかなかったやり方に気づくことができました。今回の失敗で学ぶことも多かったようです。
詐欺被害にあったことを隠すのではなく、すぐに相談することが大切ですね。そして母と出くわした美穂は、報告することを決意します。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










