🔴【第1話から読む】不倫相手に「独り身だから…」ウソをついて不貞をしていた夫|独身偽装不倫夫の末路
実は不倫のために「中学の部活の飲み会」という嘘と「友人の家に泊まり」という伏線を周到に準備していた。甘い会話に嫌悪感を抱きつつ、さくらは証拠集めの準備を進める―――。
夫の気持ち悪い会話
夫の実とマイのやり取りを読み返すと、冷たい怒りが胸の中で凍っていく。
「ねえマイ、俺が好きって言ったらどうする?」
「えー、どうしようかな(笑)」
「俺、会ったらすぐに抱きしめちゃうかも。ずっと会いたかったから」
子持ちのおじさんが何を言っているんだろう。本当に気持ち悪いとしか言いようがない。
彼がこのメッセージをスマホで打っていたその時間は、ちょうど夕食時だった。スマホでこの会話が交わされている間、彼は私に「今日の味噌汁、おいしかったよ」なんて話しかけていたんだろうか。一体どんな心境なのだろう。
夫が不倫旅行を計画
お風呂上がりの夫は、私に明後日の予定についてこうウソを吐いた。
「土曜だけど、中学の部活の飲み会に行くんだ」
「へえ~珍しいね」
私は平静を装って相槌をうつ。
「うん。久しぶりだから顔出そうかなと思ってさ」
そして夫はさらにこう言う。
「多分だけど、遅くなったら友達んち泊まるから。せっかくだから色々積もる話もあるしさ」
―――笑わせないで。
マイとホテルに行く気満々の夫に吐き気がする。そしてその嘘を、バレるとは微塵も思っていないであろう笑顔で口走る。私は自然にふるまうのが難しいほど、怒りで顔が引きつっていたと思う。
夫の全てを疑うようになった
私の心はもう冷え切っている。悲しみは遥か後方に去り、目の前にあるのは、夫への軽蔑と、それから、彼のウソをすべて暴いてやるという強い決意だけだ。
「久しぶりの再会だもんね、どうぞゆっくりしてきてね」
私は笑顔でそう言ってやった。彼は安心して、リビングのテレビをつけ、のんきにバラエティ番組を見始めた。
この瞬間、彼の心の中には、妻と子のことなんて、微塵も残っていないんだろう。私は、もう夫に話しかけるのはやめて、先に寝室に移動した。そして明後日の証拠を確実に確保するための“準備”に全力を注ぐことにしたのだ―――。
🔴【続きを読む】発熱中の息子を置いて「不倫相手と外泊」→夫の裏切りを暴く“沈黙の証人”|独身偽装不倫夫の末路
あとがき:嘘の連鎖と「軽蔑」という感情
さくらの心から悲しみが去り、「軽蔑」と「強い決意」だけが残ったのは、夫が家族としての役割をまったくはたしていないと気づいたからです。彼女はもう感情では動きません。静かに嘘を見抜き、その嘘を暴くための布石を打ち始めます。
実が安心してバラエティ番組を見ている瞬間こそ、さくらにとって最大のチャンスでしたね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










