🔴【第1話から読む】「別れたい」子どもが生まれたばかりなのに、離婚を言い渡した夫|離婚したい夫の秘密
水面下の調査で、卓也の不貞行為の決定的な証拠が発覚。三者面談で不貞相手が、妊娠報告直後からの裏切りだったことを告白し、卓也のもとを去る。傲慢だった卓也は一転、手のひらを返して結婚継続を懇願する。
「妊娠報告」から始まった、計画的な裏切り
神崎先生は「証拠集めに最適な探偵を紹介しますよ」と、知り合いの探偵事務所を紹介してくれた。いくつもの不貞を暴いた実績があるという。
探偵事務所は、すぐに動き出した。夫の勤務実績から、女と会っていそうな曜日を割り出して尾行するという。その動きはさすがプロといった感じで、安心してお任せできた。
別居から約2ヶ月経っていたが、婚姻費用は毎月きっちり振り込まれた。神崎先生が夫にしっかりと釘をさし、支払いが遅れれば調停を起こすと伝えてくれていたからだ。卓也は「いいから早く離婚手続きを」と焦っていたが、私たちは応じることなく先延ばしにした。
そんなある日、神崎先生から電話が入った。
「探偵から報告がありました。不貞行為の証拠がそろいましたよ。やっぱり女がいましたね。相手の女性の氏名、勤務先、そしてラブホテルに出入りする写真など、裁判でも十分通用する決定的なものが手元にあります。これで戦えますよ」
「もう遅いよ」泣きつく夫と、完全に冷えた妻の瞳
私は、怒りよりも、やはりそうだったかという冷たい納得感に包まれた。やはり母の勘は正しかったのだ。
相手の女の連絡先も確保していたので、自宅住所に弁護士名で通知を送り連絡をとった。相手は焦った様子で神崎先生に連絡をとってきたという。その後、弁護士立ち合いのもと、卓也と・不貞相手の女性・美咲(みさき)を交えた話し合いが行われた。
卓也は、証拠写真を突きつけられると焦った様子だったが、すぐにこう言った。
「これは別居後ですよね?離婚を申し出た後ですし、婚姻関係は破綻していたので不貞にはならないはずですよ」
すると、神崎先生は落ち着いてこういった。
神崎「そうなんですか?ねえ、美咲さん」
美咲「...私たちが関係を持ったのは、葵さんが妊娠を報告された、すぐ後からです」
卓也「みさき…!」
美咲「卓也さんは、奥さんが妊娠してからの生活が耐えられない、自由がない、と私に何度も言ってきました…」
美咲は、卓也の言い分がウソだと証言したのち、卓也の顔を見ることなく、私に深く頭を下げた。
「本当に、ごめんなさい…」
実はこの美咲さんの態度には裏がある。この面談の前、神崎先生との電話連絡の時点で「正直に不貞の開始時期を話してくれれば、慰謝料を減額できる」と伝えていたのだ。美咲は卓也よりもお金をとったというわけだ。
「慰謝料はお支払します。そして、もう彼とは会いません」
美咲はもう夫と会わないこと、慰謝料を振り込むことを書いた誓約書にサインし、話し合いの場から去った。
美咲がいなくなったあと、卓也は手のひらを返したようにこう言い出した。
「葵、ごめん。俺が悪かった。俺がどうかしてたよ。やり直してほしい…」
私は静かに卓也を見た。その目には、もはや愛情の欠片もなかった。
「もう遅いよ」
偽りの愛が崩れ去った瞬間だった―――。
🔴【次の話を読む】不倫バレして女に裏切られた夫→“完全降伏”しても免れない地獄の制裁|離婚したい夫の秘密
裏切りは、人生最大の喜びの直後から
探偵の調査により不貞行為が明るみに出ます。相手の女性の証言から、卓也の裏切りが葵の妊娠直後から始まっていたという最も残酷な真実が明らかになりました。証拠を突きつけられた卓也は傲慢さを失い、再構築を懇願しますが、葵の心はすでに彼から完全に離れていました。
げ場のない証拠と、不倫相手の告白により、卓也の全ての理不尽な言動が、自己保身のための嘘だったと証明されました。これこそが、スカッとする反撃の狼煙ですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
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