🔴【第1話から読む】「別れたい」子どもが生まれたばかりなのに、離婚を言い渡した夫|離婚したい夫の秘密
卓也の懇願を拒否し、葵は不貞と悪意の遺棄に対する高額な慰謝料を取って離婚を成立させる。義両親にも見放され孤独になった卓也を尻目に、葵とさくらは希望に満ちた新しい人生を歩み始める。
「家族が大事だから」あまりにも滑稽、手のひら返しの不倫夫
不貞行為がバレただけでなく、相手の女から完全に裏切られた夫。その手のひら返しぶりはあまりにも滑稽だった。
「お願い、葵。俺が悪かったよ。もう、自由なんていらないと思ってる。本気で家族が大事だからさ」
私は、テーブルを挟んで向かいに座る彼を、冷めた目で見つめた。彼のこの変わり身の早さこそが、彼の本質を表していた。
「家族が大事?あなたは、妊娠直後に私を裏切り、さくらを『欲しいと言わなければよかった』とまで言ったよね?自分勝手に私やさくらを捨てて、不倫をかくして離婚しようとして…信じられるわけないよね?」
私は即座に、離婚を要求した。
「慰謝料をお支払いしていただいたうえで、離婚しましょう」
義実家にも見放された、誰もいない自宅
私は、不貞行為だけでなく、産後労わることなく自分勝手な行動を繰り返し、精神的苦痛を与えたことに対する慰謝料も含め、最大限の請求を行った。卓也は最後まで抵抗したが、決定的な証拠と神崎先生の論理的な攻勢の前に、為す術がなかった。
最終的に、卓也は高額な慰謝料と、さくらが成人するまでの養育費の支払いを取り決めた離婚に応じた。彼の身勝手な主張はすべて打ち砕かれ、私の要求が完全に通ったのだ。
この結果を聞いた卓也の両親、特に典子さんは、息子に対して心底失望したという。
「本当に情けない。ごめんなさい。私もあなたとさくらちゃんをずっと支えるからね」
義実家からも見放され、美咲にも去られた卓也は、離婚後、誰もいない自宅で一人、孤独な生活を送ることになったという。彼が望んだ「自由」とは、結局、誰からも必要とされない、寂しい孤独だった。
私は、さくらを抱きしめ、新しい生活へと踏み出した。あの理不尽な苦しみの日々が、今の私の強さを作ったと思う。卓也との偽りの結婚生活は終わったけれど、私とさくらには、これからたくさんの真の幸福が待っている。
私は、さくらの小さな手にそっと触れた。
「大丈夫だよ、さくら。ママが、必ずあなたを守るからね」
桜の季節に始まった冷たい拒絶は、約1年後、私と娘の新しい人生の始まりを告げる、希望の春となった―――。
さくらの手と、新しい人生の始まり
不貞がバレ、再構築を懇願する卓也に対し、葵は慰謝料を取っての離婚という、最も強い決断を下します。卓也は親族からも見放され、彼が望んだ「自由」とは、誰からも必要とされない「孤独」だったという皮肉な結末を迎えます。
葵とさくらの今後が幸せであることを祈るばかりです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
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