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🔴【第1話から読む】仕事中に「ダァとデートなんです♡」→職場の新人後輩は“恋愛脳モンスター”|恋愛脳すぎる後輩
秋の新人研修メンバーに選ばれた美月。新人の中には恋愛脳モンスター・野々花もいますが、はりきりながら他の社員たちと内容を詰め、準備を進めます。ようやく迎えた研修日、とんでもない事件が起きてしまい―――。
真剣に取り組む研修の打ち合わせ
新人研修のメンバーには、私の他に2人の先輩社員が選ばれていた。彼らと何度か打ち合わせを行う。今回は、宿泊施設を借りて、1泊2日の予定にしようとまとまった。
「ここなら大阪支社も近い。まだ新人たちは支社に行ったことがないから、見学がてら寄らせてもらおう」
「大阪支社の支社長にも快く承諾がいただけました」
「あとは、研修の中身だな。外部講師を招くかどうかだけど…」
きびきびと話を進めていく先輩社員たち。私も負けないよう意見を出し、推薦してくれた清水部長の顔に泥を塗らないよう、一生懸命に取り組んだ。
「ダァに会えるかな」…嫌な予感がよぎる
研修場所は関西の山間にある、企業研修向けの宿泊施設。私もこの日ばかりは子どもを夫に任せ、一緒に泊まらなければならない。1日目は滞りなく進んだ。午前は外部講師によるマナー講座を受け、午後は各部署に分かれ実践で使えそうな技術や知識を学ぶ。
新人たちも半年経ち、社会人として成長したように思えた。しかしそんな中、浮く存在でいるのが野々花だ。休憩中、同期と過ごす彼女は注意を受けていた。
「野々花、さっき寝ちゃってたでしょ?隣でハラハラしたよ」
「ごめーん。昨日ダァと電話で喧嘩しちゃって…」
相変わらず恋愛情報が筒抜けな野々花だったが、このとき少し不穏なせりふが聞こえた。
「ダァも今、大阪にいるんだって♡もしかしたら会えたりしないかな~」
すぐに「会えるわけないじゃん」と同期の子が返す。遠目に見る私は、野々花の瞳の奥が光ったような気がした。
言わんこっちゃない?脱走事件が勃発
予感は当たった。その夜、野々花が宿泊施設からいなくなったのだ。昼間、彼女と話していた新人は、心配そうな顔で訴える。
「もしかしたら、彼氏の所に行ったのかもしれません…。まさかとは思いますけど…」
私ともう1人の先輩社員が、すぐに車で辺りを捜索した。施設近くで野々花は見つかり、引き戻された彼女は先輩社員から大目玉を食らう。
「一体、何を考えているんですか?研修中に抜け出すなんてありえないことですよ」
「だって、ダァとけんかしたまま研修に来て…少しでも話したくて…愛ゆえの脱走なんです」
彼女の言い訳を聞いて、先輩ともども頭を抱えた。
「勘弁してよ…」
漏れたつぶやきは、私か先輩か。おそらく両方だったに違いない―――。
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あとがき:エスカレートする新人の問題行動
任せられた仕事にやる気を出し、先輩社員たちと一緒に新人研修の企画をした美月。より新人たちが働きやすく成長できるようにと、愛ある打ち合わせが続きます。
しかし、当日にまさかの野々花の脱走事件が勃発。研修中とはいえ仕事で来ているわけですから、彼女の行動は社会人としてはあり得ない行動でしょう。どうやら野々花のモンスターぶりは、数人の社員だけではどうにかできる問題ではないようです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










