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🔴【第1話から読む】仕事中に「ダァとデートなんです♡」→職場の新人後輩は“恋愛脳モンスター”|恋愛脳すぎる後輩
清水部長に相談し、野々花に対するミーティングを開いた美月。けれど野々花は反発する態度を示し、泣き崩れます。そんな彼女が彼氏とスマホで喋る場面に遭遇。でも、その画面は真っ暗で…。
真っ暗に見えたスマホ画面
ミーティングの後、彼氏に電話している様子だった野々花。「先輩から怒られた」と泣きつく彼女のスマホ画面が、真っ暗に見えたような気がして私は立ち止まる。こっそりと彼女にバレないように遠目に見た。
会話中のスマホって、あんなに画面が真っ暗だったろうか?それに多少、電話相手の声が漏れ出そうなものなのに、彼女のスマホは無音のよう。
(まさかあのスマホ…誰とも通じていない―――?)
エア会話。怖い想像が頭に浮かんだが、すぐに「まさかね」と考え直し、その場を後にした。そんなことをして何の意味があるのか。まだ仕事が残っている私は、帰りまでに片付けるべく急いで自分のデスクに戻った。
翌日、彼女は無断欠勤した
翌日、野々花が無断欠勤をした。清水部長がスマホに連絡するもつながらないので、緊急連絡先として登録されていた母親のスマホにかける。母親は「風邪をひいたみたいで…」と答えたらしいが、真実かどうかは疑わしい。
「昨日の話のせいかな、まあ、ちょっと堪えるくらいじゃないと困るんだけど」
清水部長の本音が零れる。近くにいた私は苦笑を漏らす。私は、また彼女が出社したら、もう1度話をしてみようと考えた。
「彼氏はいない」驚愕の事実が社内に
ところが野々花は、その後3日間も会社を休んだ。しかも彼女に対する驚くべき情報が、私の耳に届く。
「え、野々花さんと彼氏…入社前に別れてるの?」
「そう。だから今、彼氏はいないはずなんです」
野々花の同期の女の子は、大学の友人から聞いたという情報を私にも教えてくれた。大学の大きな合同サークルに所属していた野々花。そこで知り合った3つ年上の男性と、付き合っていたのは事実らしい。
しかし、去年の年末に彼氏から振られた。彼にベタ惚れだった野々花のショックは相当だったようで。
「泣きついたうえ、最後の方はストーカーまがいになって…接近禁止命令まで出たそうですよ」
まさにすさまじい過去だ。
「じゃあ、彼氏の話って…」
「全部妄想みたいです。ていうか、本気で思い込んでるのかもしれないですね…」
脳裏には、野々花のエア会話が思い出された。あれはやはり、見間違いではなかったのだ。そして彼女のヤバい噂は、瞬く間に社内に広がっていく―――。
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あとがき:失恋は免罪符にならない
野々花の「ダァ」は妄想彼氏だった。衝撃的な事実を知って、美月は驚きます。今回長く休んでいる理由も、ミーティングでの叱責ではなくこの真相がバレてしまったからかもしれませんね。
失恋はたしかに心の傷となりますが、それによって周りに迷惑をかけたり、ましてや仕事に支障をきたすのは社会人としてあってはいけないこと。野々花に必要なのは、心の休息なのかもしれません。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










