🔴【第1話から読む】「家に呼んでいい?」小1息子の“お友達”→一目見て抱いた違和感の正体|常識知らずな親子
夜にも関わらず、母親に「こうたくんの家に泊めてもらえ」と言われ訪ねてきた息子のお友達。もしかして母親からネグレクトを受けているのでは?と勘付いた主人公・ゆかこは悩んだ末、自分一人では解決できないと息子たちの担任の先生へと相談しに向かうのでした。
ともやくんの小さな背中が切なくて…
ともやくんは、しょんぼりとした表情で玄関を出ました。
2人で夜道を歩きながら、私は「ママのお客さんて誰なの?」と聞くと「わかんない」というともやくん。それからは、私は何も言えなくなってしまいました。
マンションのエントランスにつくと、ともやくんは「ありがとう」と言って、オートロックを開けて中へ入っていきました。私はその小さな背中を、見えなくなるまで見送りました。
翌朝。私は、出勤前の夫に事情を相談し、小学校に相談することにしました。親同士でのやりとりより、学校を挟んだ方がもめないだろうと思ったのです。
私は担任に連絡し、ともやくんの母親との昨晩のやり取り、そして、それ以前のともやくんの気になる行動について話しました。そして、一番伝えなければならない核心へと踏み込みます。
一番の協力者は担任の先生
「ともやくん、休日のお昼ご飯を用意してもらえなかったり、夜に1人で家の外に出されたりしています。これってネグレクトではないでしょうか」
私の話を、先生はじっくり聞いてくれました。
「詳しく教えてくださって、本当にありがとうございます。それは…私たち学校としても、放っておけない問題です」
先生は、すぐに動いてくださいました。
「ちょうど今月は家庭訪問があります。私の方から、まずはともやくんのお母さんに話を聞きますね」
先生の誠実な対応で、私は少しだけ安心できました。それから数週間がたったある日。先生から電話がかかってきました。
「ともやくんの件で、ご報告があります」
先生の声は、以前よりも、どこか張り詰めた印象を受けました。家庭訪問で、先生がともやくんママに事情聴取をした結果、私の懸念は、残念ながら、的中してしまったようです。
浮き彫りになっていく、ともやくんの家庭問題
ともやくんのママはシングルマザーで、現在1歳の妹とともやくんを1人で育てていること。そして、担任の家庭訪問時の状況からしても、ネグレクトを思わせるような言動や家の中の状況があったといいます。
この問題を学校内でも重要な議題として取り上げてくださったとのことでした。しかし、先生はこうも言いました。
「ともやくんのお母さんは、支援が必要な状況ではあると思いますが、前向きにともやくんを良い子に育てたいという思いもうかがえました。小さな妹さんもいる中で手が回らない部分もありそうなので、自治体と協力して支援にあたりたいと思います」
さらに、学校では全校生徒を対象に「お友達の家に遊びに行く時のマナー」について学ぶ機会を作ってくださるとのこと。ともやくんがそうした情報に触れてくれることは、とてもポジティブなことだと思いました。
そしてそれからしばらくしてまた、ともやくんが家に遊びに来ることになったのです―――。
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あとがき:担任の機転で状況が把握できた
ゆかこさんからの情報に対して、迅速かつ適切に動いてくれた先生。
ゆかこさんとしても、先生が状況を把握してくれたことで少し安心できたのではないでしょうか。学校外のこととはいえ、子どもの状況で心配なことがあるときは、学校に相談するのもひとつの手段ですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
イラスト:きさらぎ










