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「給食は体格の大きい子優先に」保護者会で堂々発言→自己中モンペがヤバい|クラスにいたモンペママ

爪の長さをめぐる要求で懇談会を混乱させた鳴海さん。そのモンペ気質は、2学期末の懇談会でもさらに強く姿を現す。息子・優斗くんの「給食が足りない」という訴えをもとに、鳴海さんは「体格の大きい子を優先すべき」と主張して…。『クラスにいたモンペママ』第2話をごらんください。

🔴【第1話から読む】爪を切らない“個性”の主張

前回の懇談会で、鳴海さんは「爪が長くても個性だから指導しないで」と強く主張し、教室を混乱させた。そんな彼女の息子・優斗くんはよく食べる体格の良い子で、その食事量をめぐって今回も学校への不満が噴出して―――。

“おかわり3回”の違和感

キッチン 母 娘 PIXTA

12月上旬、学校から帰ってきた娘の美羽がぽつりとつぶやいた。

「あのね、優斗くん、今日もカレー3回もおかわりしてたよ」

優斗くんとは、1学期末の懇談会、「個性だから爪が長くても指導しないで」と言い放った鳴海さんの息子だ。クラスでも体格がよく、食べることが大好きな子らしい。

「そっか。元気な証拠だねえ」
「でも、4回目おかわりしようとしたら『他の子もおかわりしたいからおしまい』って、先生に止められて泣いてた……」

娘からの返答に、私はなんとなく胸の奥がざわついた。あの母親なら、また学校に何か言いかねない。そんな気がした。そしてその予感は、すぐに現実となってしまう―――。

懇談会で始まった給食論争

給食 カレー PIXTA

2学期末、また懇談会が開かれた。教室のストーブがじんわり温まり、少し眠くなるような午後。担任の坂上先生が、2学期の子どもたちの様子や冬休みの宿題について説明してくれた。

そして保護者による質疑応答の時間になったとき、やはりあの鳴海さんが挙手した。

「あの、少々いいでしょうか」

今日も大ぶりのピアスを揺らしながら、高圧的な目で坂上先生を見つめている。

「給食のことなんですけど」

その瞬間、私は動悸を感じた。周囲の保護者も、微妙な緊張感をまとって鳴海さんを見る。

「うちの子、体格が大きくて食事が足りてないみたいなんです。先生に言っても、おかわりさせてくれないって言うんですけど?」

坂上先生は、少し困ったように表情を引き締めた。

「優斗くんがおいしく食べてくれるのは嬉しいんですが、給食は学年全体で量が決まっているので、公平に配膳するように―――」
「それはわかってますよ。でも現実的に、体格の大きい子の方が食べるに決まってるんだから、多めにできませんか?」

坂上先生が少し黙ると、鳴海さんの声が大きくなり、さらにまくしたて始めた。

「体の小さい子は結局残すんでしょ?じゃあ、余るはずの分をうちの子に優先して回して食べさせた方がいいじゃない」

その瞬間、教室の空気が少しざわついた。

「流石にそれは……」
「おかしいよね……」

そんなささやきが、あちこちから聞こえてくる。

“公平”を巡るすれ違い

挙手 PIXTA

坂上先生は落ち着いて説明を続けた。

「優斗くんはおかわりもしていますよ。でも、あまりに多くおかわりしすぎると他の子がおかわりできませんよね。まずは公平であることが大切なので…」
「じゃあ、うちの子はおなかを空かせたまま午後の学習に入るようになっても仕方ないってことですか?他の子はおなかいっぱいなのに?それって公平じゃないですよね?」

鳴海さんは、椅子から少し身を乗り出しているように見える。

たしかに残飯がないに越したことはないけれど、鳴海さんの主張は自分の意見を押し通すための屁理屈にしか聞こえなかった。周りの保護者がそっと視線を交わした。私は隣に座るお母さんと目が合い、互いに苦い顔をするしかなかった。

(この人、本気で言ってる?)

その場にいる全員が、そう感じていたと思う。

「……お気持ちはわかります。でも給食はみんなのものなので、そこはご理解いただきたく…」
「理解?できないですよ、こんな説明じゃ」

ピシャリと言い切った鳴海さんの声が、教室に響いた。

説明に努めていた坂上先生も、流石にここまで来ると言葉に詰まっていた。周囲の保護者たちは、顔を見合わせる。

(あの人、前回も爪のことで揉めてたよね)
(坂上先生、大変……)

坂上先生は大変な状況だろうに、最後にやさしく、しかしきっぱりと締めくくった。

「優斗くんには、給食当番が配膳した量をまず食べてもらって、おかわりがあれば状況に応じて追加で食べてもらいます。それ以上はルール上できかねます」
 
教室に沈黙が流れる。鳴海さんは唇をきゅっと結び、納得いかない表情のまま席に荒っぽく座った。懇談会は続いたが、教室の空気はすっかり落ち着きを失っていた。私は心の中で、静かに思った。

(鳴海さん、これで大人しくなるとは思えないな…)

そんな嫌な“予感”は、残念ながら当たってしまうこととなる―――。

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あとがき:“うちの子だけ”が生む歪み

今回の出来事は、鳴海さんが“我が子だけを特別扱いしてほしい”という想いを、正当性として押し出してしまう危うさが際立ちました。確かに体格の差や食事量の違いはあるものの、学校には全員が同じ環境で過ごすためのルールがあります。

そこに歩み寄る姿勢が欠ければ、周囲との摩擦は深まるばかり。主人公が感じた不安は、単なる母親の勘ではなく、これから起こる問題の前触れでもあるように感じられました。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】クラスにいたモンペママ

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