🔴【第1話から読む】「もう少し早く気づいていれば」妊娠をきっかけに【おかしい】元同僚に違和感|自分本位すぎる元同僚
奈美子さんは、里美の妊娠を報告されてから態度が急変。離婚経験から来る「育児の現実」を語る奈美子だったが、それは里美が大切に思う尊い命を否定する言葉のようにも聞こえて…。
妊娠報告で一変した彼女の態度
奈美子さんの態度は、私が妊娠を報告した途端に、明らかに一変した。最初のうちは、私の体を心配する言葉から始まった。
「里美、妊娠はおめでたいことだけど、現実は大変だよ?」
「うん、和樹くんも協力してくれるって言ってるし、頑張るつもり」
私がそう答えると、彼女の声は、私を諫めるようにさらに重くなった。
「夫って最初はそう言うんだよね。でも絶対、協力してくれなくなるから覚悟しないとね」
奈美子さんが離婚で苦労したことは知っているし、彼女の言葉にはシングルマザーとしての現実的な経験が込められているから、最初は私への純粋な警告なんだと受け取ろうとした。
まさか「産まないほうがいい」なんて
でも、彼女の「忠告」は、単なる警告では済まなくなっていった。つわりでつらそうにしていると、奈美子さんは信じられないことを言い出した。
「まだ初期だからさ、諦めるのも手だよ。本当に産むの?私、里美には妊娠出産、育児は厳しいと思うけどな~」
「シングルマザーになったら私みたいに人生詰むよ。私は心配して言ってるんだからね」
私だって、彼女の言う「育児の大変さ」を軽く見ているわけじゃなかった。だけど、これは、私が夫と二人で苦しみながらも乗り越え、決めた、尊い命。
不妊治療を続けてきた私にとって、「本当に産むの?」なんて言葉は、安易に口にしていいものではなかった。
しばらく途絶えていた友人からの連絡
ある日、私はついに強い口調で言った。
「奈美子さん、ごめん。確かに私は子育て未経験だけど、本当に望んでやっと妊娠できたの。もう『産むの?』なんて言わないでほしい」
その瞬間、奈美子さんの表情は凍り付いた。彼女の顔には、今まで見たことのないような、冷たさと、私の意見に真っ向から反対されたことに対する「腑に落ちない」といった強い不満が浮かんでいた。
それ以来、奈美子さんからの連絡は急に途絶えた。私から連絡しても返信はなく、少し寂しい気もしたけれど、同時に、これで余計なプレッシャーや不安を煽る言葉から解放されるという安堵もあった。
そのまま1か月ほどが過ぎて、私は安定期に入り、穏やかな妊婦生活を送っていた。奈美子さんのことなんて、もうすっかり忘れていたころだった。しかし、ある日突然、彼女は私の平穏な日常を打ち破るように、これまでとは違う形で現れたのだ―――。
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あとがき: 友情の限界線
奈美子さんの言葉は、一見するとシングルマザーとしての現実的な忠告のように聞こえます。しかし、不妊治療を経てやっと授かった命に対する冷たい発言は、里美の心を踏みにじる行為でした。
奈美子さんは、里美が自分の忠告に従うのが当然だと考えていた節があります。自分の苦しみを基準に、友人の幸せを測り、自分の意見を押し付ける。この瞬間に、二人の友情は決定的な限界線を越えてしまいました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










