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謝罪が引き金に…「私、きらわれてる?」小3娘の不登校の理由|あなたの子とは遊ばせない

仕事と子育てに追われながらも、おだやかな日常を大切にしていた、母・真帆。しかし、娘の友だちの母・咲希から、突然、突きつけられたのは、「もう、娘と遊ばせたくない」という言葉だった…。公園での「子ども同士のトラブル」をきっかけに、親同士の“常識”がすれちがっていく様子を、双方の視点から描く作品、『あなたの子とは遊ばせない』第4話をごらんください。

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🔴【第1話から読む】「娘とは遊ばせないで」ママ友から、突然の絶縁宣言!明かされた”衝撃の理由”に絶句

沙良との関係に悩んだ末、咲希は結衣・ひより姉妹と「もう遊ばせない」と決断し、真帆に直接、その意思を伝えた。突然の拒絶に動揺しながらも、真帆は事実確認を行い、親として、娘たちと向き合い、謝罪する道を選ぶ。

謝るしかなかった夜

Ⓒママリ/画像の生成にAIを活用しています

玄関を閉めた後、私はしばらく動けなかった。

咲希さんの言葉が、何度も頭の中でくり返される。

「もう、うちの子と遊ばせたくないんですけど」

動揺する気持ちを何とか落ち着けながら、結衣とひよりを呼び、私はゆっくりと話を聞いた。勝手に遊びに加わったこと。靴のこと。そして、おかしのこと。

「……やっちゃった?」

そう聞くと、結衣は視線をふせ、小さくうなずいた。事実だったことに、胸がずしんと重くなる。

ただ、どこか腑に落ちない気持ちもあった。

子ども同士の、じゃれ合いの延長線のできごと。大人が線を引けば、済む話だったのではないか…と。

それでも、娘たちのしたことで、咲希さんや沙良ちゃんに、不快な思いをさせてしまったことは事実。親として、相手にも子どもにも、しっかりと向き合う責任がある。

私は娘たちを連れ、早苗さんと沙良ちゃんの家へと向かった。

「この度は、本当に申し訳ありませんでした」

深く頭を下げる。

結衣とひよりも、小さな声で「ごめんなさい」と言った。

異様な雰囲気に顔をこわばらせつつも「いいよ」と答えてくれた、沙良ちゃん。一方で、咲希さんは、静かにうなずくだけで、それ以上の言葉はなかった。

その反応に、咲希さんとの間に、埋められないミゾができてしまったことを、私は確信せざるを得なかった。

見えなかった傷──長女・結衣の心が閉じた理由

不登校 PIXTA

帰宅後、ひよりはあっさりと切り替えてケロッとしていたが、結衣はほとんど言葉を発することはなかった。

私自身、結衣は長女として、しっかり者のイメージがあったし、きっと、本人もそう思っていた。その中での今回のトラブルで、本人も相当ショックだったんだろうと思い、その夜はそっとすることにした。

しかし、数日経っても、結衣は同じような様子だった。心配して声をかけても「大丈夫」と答えるだけだった。

ある日の朝。普段なら自分で起きてリビングに来るはずの結衣が、起きて来ない。部屋に行くと、布団の中に入ったままだった。

「学校、行きたくない……」

布団の中から聞こえる結衣の声はかすれていた。

「どうしたの?」

「……もう、みんなと遊べない。みんな、私のこときらいになっちゃった」

結衣の泣きそうな声で告げられた弱音に、私は胸が締めつけられた。

あの謝罪が、結衣の中で「みんなからの拒絶」になってしまったことに、ようやく気づいた。

守るべき居場所─母として選んだ向き合い方

PIXTA

その夜、夫に打ち明けると、感情があふれた。

「謝ったけど……なんか違う気がする」

「子ども同士のことなのに、全部うちが悪いみたいで」

夫はだまって聞いてくれた。

「でも……」

少し考えてから、静かに言う。

「迷惑をかけて、不安にさせてしまったことは分かってる」

「謝罪はした。今できることは、結衣に寄り添うこと。本人も悪いと思った上でショックを受けてるから」

話していく内に見えてきた、今やらなければいけないこと。

それは、ショックを受けた結衣へのフォローだ。

私は、仕事の合間をぬって、結衣と2人で過ごす時間を増やした。一緒におかしを作り、他愛もない話をした。

「ママ、私、悪い子?」

「ちがうよ」

私は目を真っ直ぐに見て、答えた。

「まちがえることはあっても、悪い子じゃない」

くり返される自己否定的な問いかけに、私は何度も「ちがうよ」と答え続けた。

それから数日後。

「今度は、ママと一緒の時に公園に行こうか」

そう伝えると、結衣は少しだけ笑った──。

そして、ゆっくりと学校へ通うようになった。完全に元通りではない。でも、確かに前を向いている。

私は、心に誓った。

この子の居場所は、私が守る。たとえ、大人同士がすれちがっても──。

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【全話読む】
あなたの子とは遊ばせない

「正しさ」が子どもを守るとは限らない

大人同士の問題は、大人の理屈で片づけられる。けれど、その余波を真正面から受けてしまうのは、いつも子どもだ。

謝罪は必要だった。それでも、そのできごとが、結衣の心に「拒絶された」という傷を残してしまった。

第4話では、母親としての正しさと、子どもの心を守ることの間でゆれる真帆の姿が描かれた。答えは一つではない。けれど、“寄り添うこと”だけは、まちがいなく、子どもを前に進ませる力になる。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

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