「ママ、私、もうLINE、しばらくやめたい」
結衣は、直美にそう打ち明けました。あんな嫌なものを見せられたり、誰かの秘密を覗き見たり、誰かに気を使って返信したりする毎日に、結衣は疲れてしまったのです。直美は、結衣の自主的な判断を尊重しました。結衣はグループに「しばらく休むね。またね」とだけメッセージを送り、すべてのグループから退会しました。
その夜、直美は帰宅した夫に事の顛末をすべて話しました。夫も、死骸の写真を見て大きな衝撃を受けました。
「子どもたちの世界って、こんなに簡単に危うくなるんだね…」
夫はSNSの使い方の難しさを再認識し、直美に感謝しました。
「直美、ちゃんと見ていてくれて、本当にありがとう」
直美は、この一件をただのトラブルで終わらせたくないと思いました。スマホは便利ですが、使い方を誤ると、子どもたちの心を傷つける凶器にもなり得ます。直美は夫と共に、SNSのルールと危険性について、結衣と改めて真剣に話し合う機会を持つことを決意しました。 ※1
小5娘の心を深く傷つけたSNSトラブル
ある日、子ども同士のグループLINEにショッキングな画像が送られてきました…。今まで平穏だったSNSが一瞬で怖いものへと変わってしまったのです。
LINEをお休みすることにした結衣。それほど、今回のできごとはトラウマとして残ってしまいました。
少しずつ笑顔を取り戻した娘は…
数ヶ月が経ち、結衣の気持ちは回復していました。以前のような、他愛のない冗談を言い合う、明るい結衣に戻っていました。
ある週末、結衣は、もともとLINEで繋がっていた数人の友人と、子どもたちだけで隣町のショッピングモールに遊びに行く計画を立てました。集合時間や場所の連絡を取るため、結衣は「またLINEを再開したい」と直美に相談してきました。
直美は、その成長を喜びつつも、夫と相談し、再開前に家族で「SNSの使い方についてもう一度話すこと」を条件としました。 ※2
仲良しの友だちがきっかけで、再びLINEを始めることにした結衣。たしかに、遊ぶ計画を立てるとき、LINEグループでやり取りするのは便利ですね。
ですが直美は、親としてあのトラブルを忘れるわけにはいきません。
家族で再確認した「SNSルール」
リビングのテーブルで、直美、夫、そして結衣の3人が向かい合いました。
「LINEを再開するのはいいけれど、前のことを忘れないでね」
と夫が切り出しました。直美は、具体的に5つのルールを伝えました。
1つ目は、「悪口には乗らないこと」。嫌なことがあっても、SNSで誰かを攻撃したり、集団で傷つけたりすることは絶対にしません。
2つ目は、「不適切な写真や動画を送らないこと」。嫌がるようなものを送るのは他人の心を深く傷つける行為だと、もう一度説明しました。
3つ目は、「投稿頻度は、相手の迷惑をしっかり考えて決めること。スタンプを山ほど送ったり、無理に相手の時間を奪わないこと。
4つ目は、「困ったことがあったら、必ずすぐに私たちに相談すること」。スマホを見る権限は、結衣を守るためだと再確認しました。
そして5つ目は、「デジタルな空間でも、相手が目の前にいると思って接すること」という、最も大切な「思いやり」の原則でした。
結衣は、真剣な顔で頷きました。スマホの便利さと、その裏に潜む危険性を、この数ヶ月で身をもって学んだのです。
「わかった。ちゃんと守るよ」
直美は、結衣が再び友達の輪に戻っていくことを、心から応援しようと思いました。子どもの成長と共に、SNSとの付き合い方も変化していきます。
結果、あれから結衣は気の合う仲間と楽しくSNS交流をしています。ショッピングモールでのおでかけもすごく楽しめたそうで、現地でお友達と撮影した写真を直美に送りました。それは親として本当にうれしく、安心につながることです。
これからも親として、見守ること、教えること、そして時には介入することを恐れずに、結衣のデジタルライフを支えていきたいと強く思う直美なのでした。 ※3
LINEを再開する前に、改めて家族でルールを確認しました。どれも大切なルールですね。
子どもの成長とともに、親の目が届きにくくなるものです。特に、SNSは子どもの世界が広がる一方、危険も潜んでいます。何か困ったことがあったとき、すぐに相談できる家族関係を築いておくことが、まずは大切ですね。
親が子ども同士のトラブルにどこまで介入するべきか、考えさせられます。また、現代生活に欠かせないスマホとの付き合い方について、とても参考となる作品です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










