ある朝、家の玄関を開けると、うちの前だけゴミが散乱していた。最初はカラスや野良猫のしわざかと思ったけれど二日、三日とあると、恐怖で胸が押しつぶされそうになった。
夫も最初は「気のせいじゃないか?」と言っていたけれど、頻繁にゴミが散乱しているのを見て、事態の異常さに気づいた。
「これは、誰かが意図的にやっているな」
夫は何かピンときたのか、防犯カメラをつけると言い出した。犯人から見えなさそうな場所に、夫が巧妙にカメラを取り付ける。犯人を特定するためだという。
カメラを取り付けた数日後、またゴミがばら撒かれていた。 ※1
意図的…ゴミをばらまく犯人とは?
ママ友・えりこのせいで、精神的に参っていた矢先、家の前にゴミがばらまかれる事件が発生。本当にツラい状況ですよね…。
すると、見かねた夫が犯人を特定するために、防犯カメラを取り付けます。カメラに犯人は映っていたのでしょうか?
驚がく!防犯カメラに映っていた人物
その夜、夫と2人でリビングのパソコン画面をじっと見つめていた。防犯カメラの映像を再生する。数日前から、夜中の映像を早送りで見ていく。カラスや猫が来る様子はない。静まり返った夜の住宅街。
午前2時ごろ。 画面の隅に、人影が映った。フードを深く被り、マスクをした人影が、私たちの家の前にゴミをまき散らしている。私は固唾を飲んで、その人影が顔を上げるのを待った。すると、その人物は周囲を警戒するように顔を上げた。 マスクとフードの間から見えたのは、いつも私に優しい言葉をかけてくれる、えりこさんの顔だった。
「……うわ…」
私は思わず、夫に抱きついた。夫は何も言わなかったけれど、怒りに震えているのは伝わった。私の心は、どんどん闇に吸い込まれていくのがわかった。 ※2
犯人は、近所のママ友・えりこで間違えありません。優しい顔で近づいて来て、まり一家を陥れる行為をするなんて、信じられません。
このあと、まり夫婦はすぐに警察に相談。防犯カメラの映像が決定打となり、えりこは警察から事情聴取をされます。
あっという間に広まった悪事と悲惨な幕引き
警察が動いたことは、あっという間に近所の噂となり、今までえりこさんを慕っていたママ友たちも離れていった。「まりさんの家のゴミを荒らしていたのはえりこさんだった」と、まるで町の掲示板のように広まっていった。
えりこさんは、今までグループの中心にいたけれど、その座は一瞬にして崩れ去った。やがて、えりこさんの家が売りに出されたという話を聞いた。彼女は周囲からの視線に耐えられなくなり、ひっそりとこの土地を離れることを決めたらしい。
後々聞いた話だけれど、私のようによその土地から引っ越してきた人に、えりこさんが妙に親しげに接する姿を見たことがある人は多いらしい。もしかすると新入りを見つけてはターゲットにして、フレネミー化していたのかもしれない。
その目的はわからないし、わかりたくもないけれど。
えりこさんが口では「味方だよ」なんて言いながら、心の中では私たち家族の不幸を願っていたのかと思うとゾッとする。できれば、もう二度と関わりたくない。
今回の件で、私たちは、本当の信頼関係とは何か、そして自分の直感を信じることの大切さを学んだ。これからも、この大切なマイホームで、心穏やかな日々を過ごしていきたい。
幸せは向こうからやってくるのではなく、自分たちの手でよく見極めてつかみ取るものだと、今、心からそう思える。 ※3
最終的には、えりこ一家の引っ越しで幕を下ろしました。厄介なママ友が去り、まりさんは心の平穏と日常を取り戻します。
本作では、親切なフリをして近づいて来て、裏では孤立させようと企む「フレネミー女」の姿が描かれています。やがて行動はエスカレートし、警察の介入でようやくひと段落しました。
もしも、個人同士で解決が難しいほど関係がこじれてしまったり、迷惑行為を被ったりした場合、警察など第三者を頼ることも必要ですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










