英麻「今月何回か出掛けてたの、この人でしょ。何で言わないの」
浩太「あーあ。こう面倒くさくなるからだろお前が」
英麻「はぁ?」
浩太「ただの友達的なやつだろ、どう考えても」
英麻「どこが?!美容室?ドライブ?二人きりで飲み?この誘いのどこが友達なの?相手が女の人なのに!!」
浩太「証拠もないのに疑ってんのか!綾里さんにも失礼だろうが!お前、被害妄想するなよ!」
やましいことはなく、普通に良き先輩後輩としてのお付き合いだと、そう言い張る浩太。
挙句の果てには私が被害妄想をしていると怒鳴ってくる始末…。誰が見ても、既婚者の男とシングルマザーがするような男女友達のトーク内容ではないと分かるはずですが、開き直っているのか、怒鳴りつければ私を丸め込めると思っているのか、浩太はただの友好関係に過ぎないとの一点張り。
その夜は逆ギレした浩太がさっさと寝室に行ってしまい、それ以上の口論にはなりませんでした。私からすれば逃げたも同然。今回はこれ以上言っても喧嘩になるだけだろうと思い、飲み込んで流すことにしました。 ※1
逆ギレした夫…話にならない
夫の先輩・綾里(あやり)は、シングルマザーだそうです。そして、彼女は夫・浩太(こうた)が妻子持ちであることも知っています。それなのに、LINE画面には綾里が浩太を頻繁に遊びに誘うメッセージ履歴が残っていました。
大人の男女が2人で会う約束をするなんて、本当に良き先輩後輩の仲なのか、非常に疑わしいですね。さらに、逆ギレした夫に対しても、疑惑を拭いきれません。
また?例の先輩と飲みに行く夫
浩太「来週日曜、大学ん時のサークル仲間達と出掛けてくるから」
その大学の先輩のことでピリついているこの状況で、浩太は何の躊躇もなくそう言ってきました。
英麻「…大学のって、綾里さんもいるってこと?」
浩太「まだ言ってるのかよ、めんどくせぇな」
また喧嘩を売るような返し文言。腹は立ちましたが、行って来ればと半ばあきれたように言うと、
浩太「男二人と綾里さんの友達で女三人だから、二人きりとかじゃない」
と、謎の主張をしてきました。そういう問題ではないし、私がスルーをしていたら女性がいることも話題に出してこなかったであろうことも腹が立ちますし、何もかもが違うことを理解していない浩太に、私は何も言う気力がなくなっていました。
日曜日。浩太は晩御飯はいらないと言っていたので、さっさと作って子供達と早く済ませようと支度に取り掛かろうとしていたところ、私の携帯の着信音が鳴り響きました。
相手は友人である同い年の上坂しずか。電話に出ると、しずかは外にいるのか電話の向こうから車の音や話し声など、酷い雑音がしました。
しずか「あ…!英麻?!」
英麻「何々どうしたの?周りがすごく煩いんだけど…」
しずか「ごめんね!あの…なんていえばいいかわかんないんだけど…」
英麻「え?」
しずか「今、浩太さんが、なんか、女の人と腕組んで2人で歩いてるよ…これって…」
電話の向こうから聞こえる雑音が、だんだんフェードアウトしていくような感覚。黙ってしまった私が心配になったのか、しずかが私の名前を連呼していました。
その時の私にしずかの声は届かず、このことを浩太がどう言い訳するのか、どう自白してもらおうか、頭の中はそればかりでした――。 ※2
妻が予期していた通り、あっという間に夫のボロが出てしまいました。決定的な場面を、妻の友人に見られていたとは、思いもしなかったのでしょう。
子どもを寝かしつけたあと、英麻は夫の帰りを待ちます。
酔いも一気に冷める話
ふらつきながらリビングに入って来た夫の手を引いて目の前に座らせました。眠そうにしている浩太に対し、私はストレートに問います。
英麻「浩太、今日は大学のサークルの仲間“たち”と出掛けるって言ってたよね」
浩太「それがなんだよ」
英麻「大嘘つき、綾里さんと2人きりで遊んでたみたいね?」
浩太「ああ?まだそんなこと…」
英麻「たまたま友達が見たんだよ、浩太が綾里さんと腕組んで歩いてるとこ。写真あるよ?これが綾里さんか~」
「写真がある」という言葉を認識するのに数秒かかったのか、浩太はゆっくりと視線を上げ、私のスマホ画面をみると、自分の不倫現場の写真に目の色を変えました。酔いで回らない思考プラス焦りで、全く言葉が出てこない浩太は、ついにウソを認めました。
拗ねたような口調で言い訳を始める浩太。「最初は誘いをスルーしてた」「でも何度も誘われて断れなかった」「会ってみたらまんざらでもなくなって…」浩太は謝ってきましたが、本当に反省をしているのかわかりません。それに、例の綾里さんにも制裁を加えなくては。
無遠慮に既婚者を誘うこの女にも、自分のしたことを分からせておかなくては、私の気が済みません。 ※3
夫の言いわけは妻にとって聞くに堪えないものばかりだったことでしょう。誘いに乗るのも、会って気持ちが揺らぐのも、アウトです。家族を裏切る罪悪感は抱かなかったのでしょうか…。
このあと、不倫を許すことができないと感じた英麻は、ワナを張ります。ウソのデートを約束させ、現場に突撃。その場で離婚を突きつけたのです。
一度でも、家族を裏切る行為をされてしまったら、もう信じることはできません。自分自身と子どものために、幸せになって欲しいと感じるストーリーでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










