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🔴【第1話から読む】穏やかな日常に忍び寄る、友人親子という“嵐の予感”
尚子は「自分の保険を使え」と厚かましい提案をし、15万円の修理見積もりを突きつけると逆ギレ。「脅されていると周囲に言いふらす」と美智を脅迫し、電話を切る。信じていた友人の本性に、美智は絶望する。
友人から届いた、信じられないLINE
翌日から、私は憂鬱な日々を過ごしていました。リビングの主役だったテレビは、黒い布をかけられたまま部屋の隅に置かれています。テレビのない静かすぎる部屋が、かえって心を締めつけました。
数日後、尚子からLINEが届きます。私は思わず身構えました。修理代の話だと思ったからです。
けれど、表示されたメッセージは予想外のものでした。
『美智~、あの後調べたんだけど、子どものいたずらなら火災保険の「個人賠償責任特約」とかで直せるんじゃない? 美智の家の保険、確認してみたら? 友達だし、わざわざお金の話にするのも角が立つしさ!』
私はスマホを握りしめました。自分の保険を使えというのです。弁償するどころか、すべてこちらの負担で済ませようとしている――その事実に、頭が真っ白になりました。
見積書に並んだ、衝撃の金額
その夜、尚子からのLINEを照也に見せると、彼は静かにスマホをテーブルへ置きました。
「……確信した。彼女は“友達”という立場を利用して、逃げ切るつもりだね」
「やっぱり、私が甘かったのかな。はっきり『弁償して』って言わなかったから……」
「美智のせいじゃない。常識がある人なら、自分から言い出すことだよ」
照也はその場でメーカーに修理の見積もりを依頼しました。数日後、届いた見積書に私は息をのみます。
液晶パネルの全交換と内部基板の修理。費用は、諸々込みで14万8千円。
「15万……ほぼ新品が買える値段じゃない」
思わずため息がこぼれました。31歳の私たちにとって、15万円は決して小さな額ではありません。子どもたちの教育費や、家族旅行のために少しずつ貯めていたお金です。それを他人の不注意で失うなんて、どうしても納得できませんでした。
私は意を決して、尚子に電話をかけました。
「尚子、見積もりが出たんだけど、15万円くらいかかるみたいで……」
電話の向こうで、彼女の声色が変わります。
「はあ!? 15万? 高すぎじゃない? ていうか、保険とか入ってなかったの? そんな大金払うんだ。大変だね、頑張って!」
ーーその言葉に、私は言葉を失いました。
弁償をお願いした瞬間、友人が逆ギレした
「そんな……。駆くんがおもちゃを叩きつけたのが原因だよね?」
「あのさ……今回のことって、美智の家の管理不足もあるでしょ。子どもが遊びに来るって分かってて、なんで対策してなかったの? 私はシングルで必死に働いてるの。そんな大金、払えるわけないじゃない!」
——逆ギレだ。でも、きちんと伝えなければいけない。
「あのさ……でもね。今回は駆くんが壊したんだし、修理代は尚子が負担してくれないかな……?」
「ああ言えばこう言う! もういい。これ以上責めるなら、ママ友に『美智さんに脅されてる』って相談させてもらうからね!」
ブチッ、と電話が切られました。私は震える手でスマホを置きました。友人だと思っていた人は、もうそこにはいませんでした。
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あとがき:友情の仮面が剥がれ落ちる瞬間
「友達だから自分の保険で直してほしい」という言葉に、怒りよりも先に悲しさが込み上げます。金銭問題が絡んだ瞬間、人の本性は容赦なく露わになるもの。尚子の言動は、美智さんが信じてきた友情を踏みにじり、ここが二人にとって決別の境界線となりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










