🔴【第1話から読む】「キスもハグもない」「私、家政婦なのかな」→乾ききった友人の【告白】|レスを理由に不倫する友人
自分の不倫を肯定する香苗は、夫の無関心に傷つき「自分を取り戻すため」だと主張。拒絶されることのつらさを説く香苗だが「レスだから不倫していいのか」と朱莉は違和感を抱いて―――。
セックスレスを理由に不倫している友人
「えっ……好きな人って……香苗、それって」
「まあ、いわゆる不倫になっちゃうよね。もう半年になるかな」
香苗は悪びれる様子もなく、むしろスッキリとした表情で言った。 心臓がバクバクと音を立てる。私の中の「普通」が、ガラガラと音を立てて崩れていくような感覚。
「ちょっと待って、香苗。子どもだっているんだよ? ご主人にバレたらどうするの」
「バレないよ。あの人私に興味なんてないから、夜に子どもを実家に預けてデートしに行ってても、何も聞いてこないんだよ」
香苗は自嘲気味に笑う。
孤独を不倫で解消するのは、正解…?
彼女の言い分はこう。
夫には何度も「寂しい」「女性として見てほしい」「このままだと壊れてしまいそう」と訴えたのだという。 でも、そのたびに夫は「疲れてるから」「考えすぎだ」と取り合ってくれなかった…ということ。
「朱莉もさ、同じ状況になれば魔がさす気持ちがわかると思うよ…お願いだから否定しないでほしい」
香苗の瞳に涙が溜まる。
「私だって最初は罪悪感があったよ。でも、彼に女として扱ってもらえると、自分を取り戻せたような気がするの。乾ききってた部分が潤ってさ、家でも夫や子どもに優しくなれてるんだよ」
私は言葉を失った。 香苗の抱える孤独は、想像を絶するものだったのかもしれない。 でも、だからといって他の男性に逃げるのが正解なのだろうか…?
友人から不倫を勧められている?
「……相手は、どんな人なの?」
「会社の取引先の人。彼も奥さんと冷え切ってるんだって。お互いに補い合ってるんだよ」
香苗は自分の職場で相手を見つけてしまったらしい。さらに香苗はこう続けた。
「朱莉はさ、誰かに抱かれたいなって思うことはないの?」
直球すぎる質問に、私はたじろいだ。
「私は…確かに寂しいと思うことはあるけど、夫以外に抱かれたいとは思えないかな…」
香苗の顔から、ふっと表情が消えた。
「きれいごとだね。あと1年、2年って拒絶され続けたら私の気持ちがわかると思うよ。我慢の限界だよ」
ランチの味は、もう全くしなくなっていた。 親友だと思っていた香苗が、急に遠い世界の住人のように見えた。
「ねえ、香苗さ、不倫する前にご主人と話し合いすることはできなかったの?」
その一言が、導火線に火をつけてしまったらしい。香苗の表情が一気に敵意に満ちたものに変わってしまった―――。
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あとがき:鏡合わせの正義と本能
香苗の「不倫のおかげで夫に優しくなれる」という言葉に、怒りと共感のどちらを抱いたでしょうか。自分を否定し続ける配偶者との生活は、心を摩耗させます。香苗にとっての不倫は、壊れないための「劇薬」だったのかもしれません。
対照的に、まだ夫との対話を信じたい朱莉。二人の価値観が激突するこのシーンは、どちらが正しいかではなく、どちらが自分にとって「耐えられる地獄か」を突きつけています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










