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「後悔はしてない」出した決断は…肯定も否定もしない、"親友の覚悟"|友人同士の不倫を止めたい

大学時代から10年来の友人・里奈と拓也。結婚や出産のタイミングも近く、家族ぐるみで付き合ってきた奈緒は、ある日、里奈から思いもよらない告白を受けます。それは、友情も家庭もゆるがす衝撃の告白でした─。友人同士の不倫を描いた体験談、『友人同士の不倫を止めたい』最終話をごらんください。

PIXTA

🔴【1話から読む】不倫?純愛?子連れ再会で見せつけられた友人たちの“狂った距離感”

奈緒は、里奈と拓也に本気で向き合い、「筋を通して」と強く訴えた。2人は「軽率だった」と認め、きちんと考えることを約束する。

友人たちからの「呼び出し」

Ⓒママリ/画像の生成にAIを活用しています

あれから、しばらく連絡はなかった。里奈からも、拓也からも。静かすぎて、逆にこわかった。

──私が余計なことをしたせいで、全部、こわれたかもしれない。

そんな考えがよぎるたび、胸がおもくなった。

ある日、里奈からメッセージが届いた。

「奈緒、今度ご飯行ける?」

短い一文。絵文字もない。私は少しまよってから、「いいよ」とだけ返した。

当日、指定された店に入ると、そこにいたのは里奈と拓也だった。

おもい空気の中、どこか覚悟を決めたような静けさがあった。まず口を開いたのは、拓也だった。

「奈緒…この前はありがとう。俺たち、ちゃんと話したんだ」

すると、里奈が続けて話し出した。

「中途半端なまま続けるのはちがうって…だから──」

緊張が高まり、私はゴクリとつばを飲んだ。

「お互い、離婚してから向き合うことにした」

「順番だけは、まちがえない」

カフェ 手 女性 PIXTA

言葉が、ゆっくりと落ちてくる。

私はすぐには反応できなかった。落ちてきた言葉を咀嚼(そしゃく)して、少しずつ飲み込む。そして、2人の表情を見ながら、ゆっくりと言葉を選んだ。

「……本気なんだね」

自分でもおどろくほど、静かな声だった。里奈はうなずく。

「逃げ道にしない。ちゃんと一人になってからにするって決めた」

続けて、拓也も言う。

「順番だけは、まちがえない」

その言葉に、私は少しだけ肩の力を抜いた。肯定も否定も、私にはできない。でも──

「分かった。ただ、子どもたちのことを最優先で考えてほしい。感情だけで突っ走らないで。大人として責任はちゃんと取って」

私の言葉に、2人は同時にうなずいた。2人の間に、以前のような高揚感はなかった。むしろ、おもたい覚悟。それがテーブル越しに伝わってきた。

うしなったものと、それでも残るもの

窓 女性 家 背中 暗い PIXTA

それから数か月。里奈は夫と離婚した。修羅場もあったらしい。でも、最終的には話し合いで決着がついたという。

拓也はいま離婚調停中だ。子どもの親権や養育費。簡単ではない現実と向き合っている。2人は、以前のように頻繁(ひんぱん)には会っていないらしい。

「今は、それぞれのことをちゃんとおわらせる時期だから」

里奈はそう言った。あのころの、うわついた声ではない。

最近では、公園で会うこともほとんどなくなってしまった。子ども同士の距離も、自然と変わったのだ。

うしなったものは、きっと小さくない。それでも──

「後悔はしてない」

里奈はそう言った。私は、うなずくだけだった。

正しかったのかどうかは、きっとだれにもわからない。でも、あのままかくれて続けるよりは、ずっと誠実だと思った。

肯定もしない。否定もしない。友人として、できるのはそれだけ。大きな決断をした2人を、私はただ静かに見守る。

人を好きになることは時として、簡単には止められない。でも、どう向き合うかは選べる。

その選択のおもさを、きっと2人はこれから何度もかみしめるのだろう。

私は夜の窓の外を見ながら、静かに思った。だれかの人生を裁くほど、私は強くもなければえらくもない。でもせめて、道だけは見うしなわない人でありたい。

道を逸れそうになった親友たちとの関わりを通じて、私はそう思った。

そして、今はただ、2人の親友の選択が、あかるい将来につながることを祈るばかりだ。

🔴【1話から読む】不倫?純愛?子連れ再会で見せつけられた友人たちの“狂った距離感”

【全話読む】
友人同士の不倫を止めたい

あとがき:答えのない選択、それでも選ぶということ

「不倫」という関係に、明確な正解はありません。傷つく人がいる現実も止められない感情も、どちらも本物です。

この物語では、「かくれ続ける」ことをやめ、「順番を守る」という選択が描かれました。それは決してかるい道ではなく、多くをうしなう決断でもあります。

それでも、自分の選択に責任を持つこと。そして、友人として筋を通そうとすること。

だれかの人生を裁くことはできなくても、自分の立ち位置を選ぶことはできるのかもしれません。それぞれの未来が、少しでも誠実なものであることを願って──。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。

🔴【全話読む】友人同士の不倫を止めたい

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