専業主婦の奈々子は、新築の家から中古賃貸物件へ引っ越してきたばかり。そんな彼女には複雑な過去がありました。
「隣人トラブル」で新築を手放した過去
夫「行ってきます」
奈々子「行ってらっしゃい。今日もお仕事頑張ってね」
愛する夫を玄関先で見送る。開いたドアから続く門への道には、お気に入りの花を植えたプランターが並び、モンシロチョウが飛びかう。古びた庭だが、安心して住める我が家だ。
私の名前は馬淵奈々子。小2男子の圭介(けいすけ)と、4歳の女の子翠(みどり)の2児の母親だ。専業主婦として過ごしている。夫と相談し、1か月前に今の「中古賃貸」に引っ越してきた。
その前に一大決心して購入した「新築戸建て」を手放したばかりで、心の傷はまだ癒えていない。お気に入りの家を手放したのは、隣人トラブルという、どうにもならない理由からだった。
同い年の子が住む隣家
およそ1年前、私たち家族は新築戸建てに住み始めた。建売の内覧会で気に入り、夫と話し合いを重ねて購入。人生で大きな買い物となったが悔いはなかった。好きなインテリアと家具に囲まれ、素敵な暮らしをスタートさせた。
奈々子「早く食べちゃってね、お迎えきちゃうよ」
圭介「はーい」
ゆっくりと朝食をとる圭介を急かすかたわら、翠の着替えも手伝う。その時、会話のタイミングを見計らったかのようにインターホンが鳴った。隣の家の輪(りん)くんだ。
輪「圭介くん、おはよう!」
圭介「おはよう!」
クラスメイトの2人。隣に息子と同い年の子が住んでいると聞いた時は、うれしく思った。はきはきとして活発な輪くんは、大人しくのんびりした圭介を引っ張ってくれる頼もしささえある。毎朝、登校のために声をかけてくれた。
隣人ママ友もいい人に見えた
奈々子「圭介、輪くん、行ってらっしゃい」
圭介「行ってきまーす!」
玄関先で見送る。ふと横を見ると、同じように隣の家の前に立つ真緒(まお)さんと目が合った。輪くんの母親だ。
奈々子「おはようございます」
真緒「おはよう、奈々子さん。今日も無事行ったねー」
気さくに話しかける彼女は、私より1つ年上の36歳。輪くん同様、はきはきとした明るい女性だった。この新しい環境を、最初はとても気に入っていた。きれいな家に、家族構成が似た理解ある隣人。子どもたちにとってもよい環境と思える。
しかし、3か月も経ったころ、徐々に真緒さんと輪くんの本性が見えてきた。最初は良い人だと思っていたのに、何かが彼らを変えたのか、最初からそういう人物だったのに見抜けなかったのか、今となってはもうわからない―――。
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あとがき:隣人トラブルによる「引っ越し」は大きな決断
せっかく一括で購入した「新築戸建て」を手放した奈々子。彼女の過去には、壮絶な隣人トラブルが隠されていました。賃貸でもトラブルとなりやすい「隣人問題」ですが、購入した場合はすぐに引っ越しなどできません。それでも「引っ越し」を決断させた彼女の体験には、どんなものがあったのでしょうか。次回、その始まりが明らかになります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










