🔴【第1話から読む】最高の職場に現れたのはかつての仲間!訪れるのは平穏か、それとも...
部長に協力してもらい、みゆに誹謗中傷の開示請求を仄めかしたかよこたち。思いの外効いたのか、それ依頼みゆは…。
ようやく訪れた平穏
その翌日から、みゆは会社に来なくなりました。
「体調不良」という連絡が一度あったきり、一週間後には退職届が郵送で届きました。
部長の話によれば、あのSNSアカウントは部長の「罠」の直後に消滅していたそうです。彼女は自分の正体が暴かれ、法的な責任を問われることに恐怖し、自ら去る道を選んだのでしょう。
みゆがいなくなったオフィスには、驚くほど静かで、それでいて温かな空気が戻ってきました。
「かよこさん、本当にお疲れ様でした」
ちほさんが、淹れたてのハーブティーを持ってきてくれました。
「ありがとう、ちほさん。怖かったでしょう。よく勇気を出して教えてくれたわね」
「いえ……かよこさんが一緒にいてくれたから。本当に、ありがとうございます」
私は部長の元へも足を運びました。
「部長、ありがとうございました。でも…みゆの元からの知り合いなのに彼女を止められず申し訳ありません」
誹謗中傷と縁遠い、穏やかな生活
深く頭を下げる私に、部長は困ったように笑いました。
「かよこさん、顔を上げて。君が謝る必要なんてどこにもないよ。いくら学生時代の知り合いだからといって、彼女の性格や、彼女が犯した過ちの責任まで君が負うことはないんだから」
部長は窓の外を見やりながら、続けました。
「開示請求は、結局しなかった。彼女が自分から身を引いたのなら、追い詰める必要はないと思ってね。でも、彼女は一生、自分がしたことの重みを背負って生きていくことになる。ネットの書き込みは、いつか自分に返ってくるものだから」
私は、部長のその慈悲深い判断に、改めてこの職場の「白さ」を感じました。
あれから数ヶ月。 私の生活には、再び本当の笑顔が戻りました。
仕事は相変わらず忙しいけれど、理不尽な悪意に怯えることはもうありません。 十六時に会社を出て、夕焼けに染まる道を歩きながら娘を迎えに行く生活。
「ママ、今日のご飯なに?」
「今日はあなたの大好きなハンバーグよ」
娘の手を握りしめると、小さな手の温もりが心に染み渡ります。
みゆが今、どこで何をしているかは知りません。
彼女が自分の心の闇と向き合い、誰かを傷つけることで自分を保つような生き方をやめていることを、一人の人間として、ほんの少しだけ願っています。 でも、もう二度と会うことはないでしょう。
私は、私自身の幸せを大切に育んでいく。 この温かい家庭と、私を必要としてくれる職場を守りながら。 空に輝く一番星を見上げて、私は深く、澄んだ空気を吸い込みました。
あとがき:嵐が去ってめでたしめでたし
やっと平穏な職場に戻ったようで一件落着!ですね。ネットとはいえ結局はリアルに繋がっているので、匿名なら何もしていいわけではない…という学びにもなったのではないでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










