🔴【第1話から読む】DVの洗脳から妹を救え!警察沙汰になっても続く関係を断ち切れるのか?
サトルの泣き落としに負け、再び彼のもとへ戻る恵美。美幸はDV経験者の友人・裕子から、加害者が豹変する「ハネムーン期」や「共依存」の仕組みを学ぶ。暴力は選択であり、本人の自覚なしには解決しないという厳しい現実を知った美幸は、外堀から埋める決意を固める。
彼氏の元へ帰っていた妹
それから数日、恵美は私の家に身を寄せていましたが、サトルから「死んでお詫びする」という内容のLINEが数100通届くと、いても立ってもいられなくなったようで、結局彼の元へ戻ってしまいました。
私は幼馴染の裕子(29)をカフェに呼び出しました。彼女は数年前にDVが原因で離婚を経験しており、この手の問題には誰よりも詳しいのです。
「裕子、もうどうしたらいいか分からない。恵美は『自分が悪い』って一点張りで、被害届さえ出そうとしないんだ」
幼馴染から聞いたDVの実態
裕子は重苦しくため息をつき、静かにコーヒーを啜りました。
「美幸、厳しいことを言うようだけど、恵美さんは今、典型的な『共依存』と『洗脳』の状態にあるよ」
「洗脳……? 妹が?」
「そう。DV加害者はね、暴力を振るった後に過剰なほど優しくなるの。これを『ハネムーン期』って呼ぶんだけど、被害者はその一瞬の優しさを本性だと思い込んじゃう。暴力は、自分が悪いから引き起こされた『罰』だと刷り込まれているんだよ」
裕子の言葉は、私の胸に突き刺さりました。確かに恵美は、サトルの怒鳴り声を「彼なりの情熱」だと解釈しようとしています。
妹を救うには、妹自身に気付かせる必要があった
「美幸、DVは病気じゃない。選択なんだよ。彼は恵美さんなら殴っても許されると甘えているだけ。恵美さん自身が『これは異常だ』と気づかない限り、第三者がいくら引き離しても、磁石みたいにまたくっついちゃうよ」
「じゃあ、私は見てるしかないの?」
「……まずは、彼女の心のケアからかな。別れろって言うんじゃなくて、彼女が抱えている『生きづらさ』に焦点を当てるの。それと、もし次があったら、絶対に証拠を記録させて」
裕子のアドバイスを受け、私は一つの決心をしました。無理に引き離すのではなく、恵美が自分の足で泥沼から抜け出せるよう、外堀から埋めていくしかないのだと。
🔴【続きを読む】「あなたは悪くない」第三者とのカウンセリングで見えてくるもの
- 弁護士法人デイライト法律相談所「DVに対して第三者ができることは?弁護士が解説」(https://www.daylight-law.jp/divorce/qa/dekirukoto/,2026年5月1日最終閲覧)
あとがき:「ハネムーン期」という甘い罠
暴力を振るった直後の過剰な優しさ。これを「本当の彼」だと信じたい気持ちが、被害者を逃げ遅れさせます。裕子の「DVは病気ではなく選択」という言葉は、加害者の責任を明確にする鋭い一言です。恵美が自分を責めるのをやめるには、まずこの「洗脳」の仕組みを理解する必要がある。美幸が無理に引き離すのではなく、知識という武器を持って戦い始めたことは、大きな一歩と言えるでしょう。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










