この日も率先して、食後の皿洗いを始めた彩音。サクヤを徹に見てもらい、私も手伝おうとキッチンに向かった。
佳奈子「食器を拭きますね」
流し台はすでに義母と彩音が立っていて窮屈そうだ。布巾を手に取り声をかけると、彩音はちらりと見て言った。
彩音「大丈夫ですよ。私がやりますから」
佳奈子「え?でも」
べつに拭くぐらい断らなくてもいいのに。義母も「手伝ってもらいましょうよ」と声をかけたが、彩音は水で泡を流す作業をパパッと終わらせ、私から布巾を奪い取る。
彩音「拭き作業始めますね。佳奈子さんは“いつものように”ゆっくり座っててください」
あっけに取られる。気遣ってもらったはずなのに、ちくちくと感じた。
佳奈子(“いつものように”って…やろうとしても抑えてくるのはそっちなのに。やっぱり、やりづらい…)
どうして必死にアピールし、こちらにも攻撃的になるのか。彼女の本意がわからず、神経がすり減った。 ※1
攻撃的な義弟の妻に疲れる…
義実家で、佳奈子一家と弟夫婦とで食事をした日のこと。後片付けを手伝おうとキッチンに向かいましたが、追い返されてしまいました…。わざわざトゲのあることを言わなくてもいいのに。なぜ、彩音はこれほどまでに「いい人」アピールをするのか、謎が深まるばかりです。
以前、佳奈子が出産したばかりのころ。義弟夫婦と義母がお祝いを持って遊びに来てくれました。ですが、義母は1時間ほど遅刻。その間、彩音は出産祝いを渡す素振りもなく、赤ちゃんを見るでもなく、つまらなそうに過ごしていたそう。そして、ようやく義母が到着すると…。
義母が来た途端、態度が一変
包みを開くと、有名なブランドメーカーのスタイだった。お礼を述べた私たちに、彩音は笑顔で告げる。
彩音「私の友人がこのブランドで働いていて、いろいろアドバイスをもらったんです。そうそう、その時にお義母さんのハンカチも買いましたので、お渡ししますね」
義母「まあいいの?」
彩音「もちろんです。そういえば以前気になっていたケーキがその近くで売ってましたよ。今度一緒に食べに行きましょう」
お祝いの場で、義母との約束話を盛り上げる彩音。私としては少し、肩身の狭い思いになる。
この違和感は何だろう。しかし、よくよく考えるとすぐにわかった。出産祝いにきたというのに、彩音はまったくサクヤに興味をもってないのだ。
叔父となる雅人は抱っこしたりしたが、彼女はちらっと見ただけ。それなのに義母が姿を現したとたん笑顔になり、プレゼント渡しを率先して始める。
佳奈子(義母の前でだけ、いい子のふりをしてる…?)
その予想は、月日を重ねるごとに確信に変わった。 ※2
彩音のアピールは、1年ほど前からすでに始まっていました。出産祝いの場で、わざわざ義母にプレゼントを渡したり、ケーキを食べる約束をしたり…。目の前で、こんなやり取りをされたら、誰だってイヤな気分になるものです。
もうすぐ、彩音が出しゃばりそうなイベントが近づいてきました。それは、義母の還暦祝い。ですが、義母にとっては息子たちからお祝いされるのがうれしいはず。佳奈子は口を挟まずに、静観していました。ところが…。
義母の還暦祝いで暴走
温泉旅行だなんて私は聞いていない。もしかして徹たち兄弟間でそんな話が出たのだろうか。
彩音さんに「雅人くんも言ってるの?」と確認すると「もちろんです」とメッセージが返ってきた。箱根の有名な温泉旅館の名前を、彼女は出した。「大浴場が素敵」というコメントもあるが、こちらに1歳のサクヤがいることを忘れているのだろうか…。
彩音『以前お義母さんがテレビで羨ましそうに見ていたんです。サプライズなので、内緒にしてくださいね』
さらに「しおりを作ります」「プレゼントは豪勢にしましょう」と、はりきった内容が送られてくる。どう見ても暴走している。当たり障りなく返信をしてやりとりを終わらせると、どっと疲れがたまった。 ※3
勝手に決め、勝手に話を進める彩音…。明らかに暴走しています。当初、佳奈子は徹から「料亭で食事をしようと考えている」と聞かされていました。それが突然、温泉旅行と言われたら、驚きますね。それに、佳奈子には1歳の息子もいますが、配慮は皆無のようです。
なぜ、義母の前でアピールするのでしょう?それは、彩音が育った環境が原因でした。いわゆる毒親の元で育った彩音は、優しい義母に対して強烈な「憧れ」や「尊敬」を抱いているそうです。だからといって、まわりを落としていいわけではありませんが、人の行動には因果があるものですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










