【医療監修】子宮頸管ポリープとは？症状や治療法、妊娠中に見つかった場合は？

子宮頸管ポリープとは？

子宮頸管ポリープとは、子宮頸管の粘膜にできる良性腫瘍のことを指します。腫瘍と聞くと不安に思う方がいるかもしれませんが、簡単に言うと「イボ」のようなものです。子宮頸管ポリープは悪性腫瘍(ガン)となることはほとんどありません。

腫瘍の大きさは2～3mmから1㎝を超えるものまでさまざまで、1つだけできる場合もあれば、複数個できることもあります。大きくなると子宮口の外にまではみ出して、膣の方に垂れ下がってくることもあるようです。

子宮頸管ポリープは、子宮頸管の粘膜が増殖することでできますが、粘膜が増殖するはっきりとした原因はわかっていません。女性ホルモンの影響や細菌感染による炎症、分娩などが影響していると考えられています。

子宮頸管ポリープの症状

子宮頸管ポリープの特徴は出血で、性交渉や激しい運動、排便時のいきみなどがきっかけとなって起こります。おりものが多くなることや、血の混じったおりものが出ることもあります。

しかし、痛みや違和感などの自覚症状はないため、出血での受診や検診の際に指摘されることが多いようです。

子宮頸管ポリープの治療法

自覚症状がなく、ポリープが小さい場合は経過観察で様子を見ることがありますが、不正出血を繰り返す場合には切除することが多いようです。

切除する場合は、膣から器具を挿入して行います。ポリープの根が深い場合には、レーザーを使用して切除することもあります。痛みや出血もなく切除が可能で、通常は入院せず外来での処置となります。

切除した腫瘍は、悪性ではないかどうかの検査が行われますが、99%は良性であると言われています。

妊娠中に子宮頸管ポリープが見つかったら？

妊娠中に子宮頸管ポリープが見つかっても、ママとおなかの赤ちゃんにとって、すぐに処置が必要なほど切迫した影響はないと言われていますが、不正出血を引き起こす可能性があります。

妊娠中でもポリープの切除は可能ですが、切除による流産や破水へのリスクがあるという否定的な意見もあるため、医師の説明をよく聞くようにしましょう。

妊娠中の子宮頸管ポリープ経験談

子宮頸管ポリープは、痛みもなくガン化することもほとんどありませんが、出血が起こることがあるため心配になりますね。

医師の判断によりますが、経過観察をする場合もあれば、ポリープを発見した際に切除される場合、さらに、切除するかしないか選択できる場合があるようです。

経過観察をした

ポリープがあることが分かっても、経過観察の指示が出ることがあります。切除する際のリスクを考えて経過観察をすることもあれば、切除できない位置にある場合もあるようです。

ポリープ発見の翌週に切除

切除手術と聞くと少し怖いイメージを抱く方がいるかもしれませんが、ポリープの切除はとても簡単なもので痛みを伴わないことがほとんどです。

自然と取れてしまった

経過観察と言われていたものの、自然と取れてしまうこともあるようです。この方は、別のポリープができて出血を繰り返したとのこと。

妊娠中の出血は、赤ちゃんに何かがあったのかと心配になってしまうこともあるでしょう。医師によって判断は異なりますが、出血を繰り返すことを考えると切除した方が安心、という意見です。

治療方針は納得のいくまで話し合いましょう

子宮頸管ポリープは、ほとんどが悪性のものではありません。また、自覚症状がない場合が多く、切除の際もほとんど痛みがなく簡単な切除術で済みます。

しかし、妊娠中の切除は、流産や破水を引き起こすリスクが指摘されていることもあり、医師によって判断がわかれるでしょう。

治療方針は、医師やパートナーとしっかりとコミュニケーションを取って、納得のいく方法を選びましょう。