おくるみの巻き方と効果
ここからは、おくるみの巻き方をご紹介します。おくるみは、バスタオルや大きめの布でも代用可能なため、おくるみを持っていない方も是非試してみて下さい。
また、赤ちゃんはじっとしていることが少ないため、最初は大変かもしれませんが、慣れればすぐに出来るようになります。呼吸の妨げにならない程度の力加減でおくるみを巻き、ママと赤ちゃんが一番心地よい状態を作るようにしましょう。
- おくるみを軽く半分におる(五角形になるように)
- おくるみの真ん中に、顔だけがおくるみから出るように赤ちゃんを寝かせる
- 赤ちゃんの両腕をひじから少し曲げ、体に密着させるように胸の上に置く
- 片方のおくるみを、赤ちゃんの手と胸を包むようにくるむ
- おくるみの下部の布を足から体の方向に持ち上げくるむ
- 4.とは逆のおくるみを、赤ちゃんの手と胸を包むようにくるむ
- 余った左側の布は赤ちゃんの体の下へ入れる
きちんと固定が出来ていない場合、すぐにおくるみははずれてしまいます。しっかりと赤ちゃんを包むポイントは、赤ちゃんの腕が動かないように固定することです。前述した通り、呼吸が苦しくない程度の力加減でしっかりと巻いてあげましょう。
おくるみが赤ちゃんを安心させ、良い睡眠に導く
ここからは、おくるみの良さについてご紹介していきます。まず、おくるみでしっかりと優しく包まれた赤ちゃんは、ママのお腹の中にいる頃のような安心感を得ることができますます。おくるみに包まれた赤ちゃんが、気持ちよくスヤスヤと眠ることができるのはこのためです。
アメリカの研究によれば、おくるみにくるまれて眠っている赤ちゃんは、脳の発達に重要とされるレム睡眠の時間が、おくるみを使用していない赤ちゃんの約2倍であるという研究結果も出ています。
また赤ちゃんには、突然手をビクッと伸ばしたり、突っ張らせたりする、モロー反射という原始反射が見られます。ぐっすりと眠っているときもこの反射は見られるのですが、その度に赤ちゃんが起きてしまうこともあります。
おくるみでしっかりと包んであげると、赤ちゃんもぐっすり眠ることができ、モロー反射で赤ちゃんが起きる度にママが目覚めてしまうということも少なくなります。赤ちゃんにとってもママにとってもおくるみはありがたいものですね。
体温調節が苦手な赤ちゃんを助けます
特に生まれたばかりの赤ちゃんは、大人のように上手に体温調節が出来ません。抱っこであやしたり、授乳するためにお布団やベッドから赤ちゃんを持ち上げたりすると、体温が急に変わってしまいます。
抱っこであやす時も、授乳の時間も、おくるみで包まれている状態であれば、大好きなママの胸の中で赤ちゃんも安心することができますね。
季節によっておくるみの素材を使い分け、その時期の赤ちゃんに一番良い環境を整えてあげましょう。
SIDS(乳児突然死症候群)のリスクを軽減
2002年12月刊行のthe Jounal of Pediatrics(小児科ジャーナル)によると、あお向けで寝かせている赤ちゃんのうち、おくるみを使用している赤ちゃんは、そうでない赤ちゃんよりもSIDS(乳児突然死症候群)の発症が少なかったという結果が出たということです。
おくるみに包まれることにより、モロー反射などで、布団やブランケットが赤ちゃんの顔にかかり、それが窒息に結びついてしまうという事故も防ぐことができます。
データを鵜呑みにしすぎるのも心配なことですが、防げる部分があるのであれば、大切な命のために対策をしてあげたいですね。
いろいろなシーンで活用できる
生まれたての新生児から3ヶ月頃までが、赤ちゃんにおくるみを使用する期間と言えますが、その期間が過ぎてからも、実はおくるみは様々なシーンで活躍してくれます。
ご自宅でのお昼寝時のかけものとしてはもちろん、シーツの代わりにしたり、授乳ケープや日よけとして使用したり、ベビーカーに赤ちゃんを乗せる時にはブランケットとして使用する事もできます。また、パイル生地のおくるみは、バスタオルとして使用することもできますね。
様々な用途でおくるみを使い分ける事で、便利に、そして長い期間活用することができます。