本を読んだ感想は文章全体の約30%の文量が目安です。感想となると、「面白かった」「すごいと思った」といった内容になってしまいがちですが、これだけでは不十分です。
どうして、どのように面白かったのか、感動したのかといった部分も必ず書くようにしましょう。
4.読書後の変化
読書後の変化は文章全体の約40%の文量が目安です。ここでは、本で読んだ感想を受けて、何を考え、学んだのか、そして自分自身がどのように変わったのか、という内容を書きましょう。
本を読んで学んだことや考えたことを、どのように文章化しているかということがとても重要であり、読書感想文の中で審査員が最も読みたい部分です。
しかしここは読書感想文の中でも最も難しい部分でもあり、上手く表現できる人は少ないようです。
金賞を狙う!書き出しテクニック
高評価を得やすい読書感想文の書き出し方は主に2つあり、本文引用の会話から入るパターンと、自分の感情から入るパターンです。
本文引用の会話から入るパターンの場合、読み手を引き付けることはできますが、その後に続く構成が難しくなります。自然な構成にできた読書感想文であるほど、高評価を得やすいでしょう。
自分の感情から入るパターンも、読み手を引き付けやすい方法です。表現された感情が激しいものであるほど、この文章を書いた人は何を感じ考えたのかということへの興味が湧きやすいでしょう。
コンクールで指定された過去の課題図書
読書感想文コンクールで選出される課題図書は、どの作品も読んでいて心に残り、考えさせられるものばかりです。親しみやすいストーリーと、発見、感動を伴う内容となっている本が課題図書となっています。
読書感想文を書く目的で読むのはもちろんですが、その本をただ楽しむという意味で、いろいろな本を読んでみるのもおすすめです。
2022年の青少年読書感想文全国コンクールで小学生の部に選ばれた課題図書をご紹介します。
小学校低学年
小学校低学年の部における課題図書は、絵やストーリーの親しみやすさ、読みやすさを意識して選出されています。
つくしちゃんとおねえちゃん
つくしちゃんのおねえちゃんは、二つ年上の4年生。頭がよくてものしりでピアノも上手な自慢のおねえちゃんです。でも、ちょっと怒りっぽくていばりんぼうで、いじわるなときも…。
そんなおねえちゃんは歩くとき、少し右足を引きずるがんばり屋さん。大すきなおねえちゃんとの毎日の生活をつづった五つの物語。
ばあばにえがおをとどけてあげる
ばあばはこのごろ元気がない。年を取り笑顔が消えてしまったばあばを見て、「人生から喜びが消えちゃったみたい」と言うママの言葉を聞いた孫のファーンは、よろこび」って、なんだろう?と考え、ばあばのために「ワァーイ!」ってなることを探しに行くのでした。
「よろこび」の意味を教えてくれるお話です。