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幼児期の性教育は身体の大切な場所「プライベートゾーン」を教えることから

小さな子供を狙った性犯罪が急増している今、幼児の頃からプライベートゾーンについてしっかり認識させることが、性犯罪から子供を守ることにつながります。ここでは、3歳頃の幼児から小学生入学前の幼児まで、性教育の第一歩でもある「プライベートゾーン」について教えることの意味と伝え方についてまとめました。ぜひ、子供と一緒に「プライベートゾーンはどこだ?」と遊びながら読んでみて下さい。

@命育

プライベートゾーンとは何?どういう意味なの?

プライベートゾーンとはアメリカで生まれた言葉で、「他人に見せても触らせてもいけない、性に関係のある、自分の身体の大切な場所」と規定されています。

子供に「性犯罪者」のことはなかなか伝えにくいものですが、小さな子どもを狙った性犯罪者がいることも事実。「プライベートゾーン」をしっかり教えておくことで、「どこを」触られたり見せられたりしたらおかしいこと、「イヤだ」といっていいことを伝えることができます。

幼児期の子供に伝えるときは、「水着を着たときに隠れる場所+口」と、教えてあげるとわかりやすいでしょう。

@命育

※ 上のイラストの水着の部分(黄色)と口は、男性・女性のそれぞれのプライベートゾーンです。

プライベートゾーンを教える時期は、具体的にいつから教えるのか、決まっているものではありません。

保育園や幼稚園で、教わってくるケースもあると思いますが、まずはお父さんお母さんが、プライベートゾーンについて学び、家庭で繰り返し伝えてみましょう。

お子さんが、「どうして、○○くん(異性のお友達)の水着の形は違うの?」「どうして、パパとママは違う身体をしているの?」など、興味を持ったときが、絶好のタイミング。

以下のポイントを参考に、プライベートゾーンについて、話をしてみてください。

幼児期の子供への「プライベートゾーン」の教え方

では、具体的に何を教えればいいのでしょうか。教えておきたい・気づいてほしいポイントがあります。

  1. 自分の身体は大切なものであること
  2. なかでもプライベートゾーンは、人に見せたり触らせたりしてはいけないこと
  3. 他の人のプライベートゾーンを見たり触ったりしてはいけないこと
  4. 少しでもイヤな気持ちになったら「イヤだ」といってよいこと

幼児期の子供は、お友達やきょうだい間で、性器(おちんちんやおまた)の見せあいっこや触りあいっこなどをすることがあります。

それはまだプライベートゾーンの観念がないから。単純に面白いから、安心するから、自分にはない身体の構造に興味があるから、など理由は様々です。

もし、お子さんがこのような行動を取っていたら「そこは大切な場所だから、おうちの中ではいいけど、お外では出さないようにしようね」「大切な場所が見えてて、ママ照れちゃうよ~」などと言ってみましょう。

「いやらしい」「汚い」などという表現は避け、「その場所はほかの身体の部分と違う大切なところ」という言い方で気づかせてあげてください。

プライベートゾーンは防犯の知恵。性犯罪から「自分で自分の身を守る」

上記のポイントを理解すれば、万が一、子供のプライベートゾーンを見たり触ろうとしたりする人や、自分のプライベートゾーンを見せたり触らせたりしてくる人がいた時に「おかしいな」と気づくことができます。この気づきが、結果、不審者・性犯罪者から自分の身を守ることにつながります。

プライベートゾーンについて話をするときには、このようなことをしてくる人に会ったら、「やめて」ときっぱり言う、すぐにその場から立ち去る、近くにいる大人に助けを求めることを、合わせて伝えましょう。

また残念ながら、プライベートゾーンを狙ってくる人はときに「知らない人」ではないこともあります。

日常的に、「家族であっても、知っている人であっても、プライベートゾーンを触られたり見られたりしてイヤな気持ちになったらイヤだと伝えてよい」ことを伝えてあげておきたいですね。お風呂で身体を洗うときに「おちんちん、洗ってもよい?」と同意をとる練習をするのもオススメです。

助産師なおみ先生の一言アドバイス

幼児期の子供向けに、プライベートゾーンをテーマにした絵本は意外とたくさん出ています。話すことに抵抗のあるお父さんお母さんは、ぜひ活用してみましょう。

また、日常生活の中でプライベートゾーンについて話すには、お風呂タイムがオススメ。リラックスした雰囲気で「家族には見せてもいいけど、それ以外の人にみせちゃいけないところはどーこだ?」のように楽しくお話してみてください。

お風呂はパパママの裸を自然に見せることが出来ますし、「ここは大切な部分だよ」と視覚的に教えることができますよ。

プライベートゾーンについて正しい認識を持った子供は、自分の身体も他人の身体も、大切なものであると知っています。

そのような子供はいずれ思春期になったとき、安易な、もしくは自傷的な意味合いで性行為に走ることはありません。さらに、恋人ができたとき、相手の気持ちを尊重しない、無理やりな性行為を行うこともありません。

一見、性と無関係でありそうな幼児期ですが、児童期、思春期へと成長していく中で、正しく性と関わるための土台となる大切な時期なのです。

池田 匠美先生

日本赤十字看護大学、助産師課程卒業。成田赤十字病院、育良クリニックを経て、自由が丘 に「Ma+By’s みひかるサロン&助産院」を開業。新生児から幼児までのお子さんや妊婦さん・ママに向けて、赤ちゃんとママが笑顔になれる講座を多数行っている。助産師・看護師・保健師/日本ベビーサイン協会認定講師(生徒数全国NO.1)

イラスト:IGA DESIGN
監修:池田匠美

※この記事は、性教育サイト命育『幼児期の性教育は身体の大切な場所「プライベートゾーン」を教えることから』(https://meiiku.com/howtonavi/privateszone/)の転載です

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命育®(めいいく)とは、幼児から中高生の子どものいる保護者に向けて、医師をはじめとした専門家による性教育情報を発信しているサイトです。イラストを多用したコラムが充実しており、「気恥ずかしい」「難しい」といったイメージのある性教育のイメージがガラリと変わります。

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