プログラミングって何だろう?教育に必要なの?
「プログラミング」とは「プログラムを書くこと・作ること」です。
コンピューターは指示された通りにしか動くことができないので、「プログラマー」と呼ばれるプログラムを書く人はコンピューターが理解出来る言語を使って「この場合こうする」という指示を組んでいきます。
難しそうですか?でもあなたの使っているスマホも全てプログラマーが構築したプログラムに沿って動いています。もはや私たちの生活とは切り離せなくなったコンピュータープログラミング。今後私たちの子供世代にはもっと必要になることがわかっています。
小学生に人気の習い事「プログラミング」。2020年度小学校でも必修化科目になります。
ここ数年で急激に人気を集めている習い事「プログラミング」。人気の背景はどこにあるのでしょう。
私たちの毎日は生活を便利にするためのスマホやタブレット、SNSが入り込み、腕時計や冷蔵庫など生活に必要なものが次々にインターネットとつながっています。また進化した人工知能(AI)が人に代わって判断する「第4次産業革命」も目前に迫り、コンピューター技術の実際の中身や考え方を身につけておくことは、新たな時代を迎えるにあたっての必要条件とも言えます。
小中学校でも必修化されるプログラミング。経済産業省の調査によると、この先日本で不足が予想されるIT人材は2020年に37万人、2030年には79万人に上り、日本全体のためにもプログラミング教育を受けた人材の育成が急務となっています。
プログラミングを習うメリットを教えて!
学校で教えてくれるなら習わなくてもいいのでは?と思っていませんか。確かに将来的にプログラミング技術の必要のない職業につくかもしれませんよね。
でも学校で必修化されるとはいえ、実際は授業時間も少ないでしょうし、習えるのはプログラミングの考え方がメイン!実際にパソコン上でコードを書きこなすまでは難しそうです。指導できる先生の育成が急がれますね。
プログラミングのスキルが役に立つのはゲームを作ったりロボットを動かしたりすることだけではありません。実はもっと根本的な能力を育ててくれる可能性があるんです。
1. 論理的思考を養える。
プログラミングの考え方の基本は「もしこうなったらこうする」という指令の積み重ねです。自分がやろうと思っていることにどんな可能性があって、どんな選択肢があり、どうするのがいいのかの判断をして選択肢をつなげていくのがプログラミング。
世の中を生き抜いていくのも同じですよね。この能力が備わっていると、
- 物事の骨組みを捉えて、他の人にわかりやすく説明できる。
- なぜそうなったのかを順序立てて説明できる。
- 現状を捉えた上で、次の見通しを立てられる。
など、勉強にもビジネススキルにも求められる能力につながります。算数や数学の世界だけでなく、物事を論理的に捉える能力は鍛えておきたいですね。
2. 問題解決能力を養える。
想像した通りにいかないのがプログラミング。思わぬ欠点が見つかったり、なぜそうなってしまうのかわからない!という問題にしばしばぶつかったりします。
「なぜだろう?」「どうすればいいのだろう?」という試行錯誤を通して問題を解決する経験の繰り返しが「問題解決能力」につながります。簡単に諦めずに色々な方法を試したり、時には1から考え直してみたりするなど、プログラミングを通して学べることは多くあります。
原因を突き止め、失敗をもとにより良いものに作り変えていく経験は、論理的思考能力とともに育てておきたいですね。
3. 想像力と創造力を養える。
「こうだったらいいな」という想像力と、それを「形にする」創造力。二つをセットにして自分の考えを他の人と共有していくスキルを身につけることは大事です。
自分のアイデアをうまく説明できずにモヤモヤしたり、形ばかりで中身がないと言われたりしてしまうことは、社会人になって受けるありがちな指摘ですよね。
子供たちが大きくなる頃は今よりずっとグローバルで、世界中に発信することが容易な世界になっているはずです。その中で存在感を発揮していけるようになるためにも「想像力」と「創造力」を育ててあげたいですね。
4. 職業の垣根を越えて必要な能力を養える。
普段意識することは少ないですが、私たちの身の回りにあるもののほとんどはプログラムで動いていたり、3Dで設計されたものをもとに形にされていたり、人間工学をもとにデザインされています。
一見プログラミングとは関係なさそうなものも、実はコンピューターとは切り離せないんですね。
また子供のインターネットリテラシー、つまりインターネットを使用する際のマナーやルールについても気になるところだと思いますが、今あるスマホタブレット、未来に登場するであろうインターネットに接続している様々なアイテムを安全に使いこなすためにも、その仕組みについて理解しておくことは身を守ることにつながります。
今あるものだけでなく、未来まで想像しておくことが必要なのではないでしょうか。
文部科学省が運営する、親子で楽しめるプログラミング作成サイト「プログラミン」の魅力とは。
「プログラミン」は文部科学省がプログラミングの啓蒙コンテンツとして公開した、誰でも簡単に操作できるビジュアルプログラミング言語です。インターネットにつながっているパソコンがあれば、ブラウザで動かせます。
無料で使えて、アカウントの登録やソフトウエアのインストールも不要。他のパソコンで続きを作る場合はログインしてから使いましょう。
開発時に参考にしたというMITメディアラボ開発の「Scratch(スクラッチ)」にちょっと似ていますが、「プログラミン」の方がより小さい子向きですね。
落書き感覚で遊ぶように学べる「プログラミン」。どんなところがいいのでしょう。実際に使ってみた方の声と共にその魅力をご紹介していきたいと思います。
インターネットにつながるブラウザがあればどこでも気軽に試せます。
「プログラミン」は、画面の演出が軽快で、機能もシンプルにまとまっていて、とてもよくできています。WebブラウザとFlashプラグインだけで、どこでも気軽に試せるところがいいですね。絵をじぶんで描くこともできますし、用意された音を簡単につけることもできます。プログラムが完成するとURLができて、メール、ブログパーツ、Twitterで伝えることができます。また、他者の作品をもとに、編集しなおすことができます。 出典: www.sugimototatsuo.com
「プログラミン」のトップページへ行って「プログラミングをつくる」をクリックすると、次の画面で
- プログラムをつくる
- おてほんであそぶ
- つかいかたをおぼえる
からやりたいことを選べるようになっています。プログラミング体験が初めてで何もわからなくても、まずはお手本で遊んでみれば「プログラミングって楽しい!自分でも作ってみたい!」という意欲を引き出せると思います。
使われている文字はひらがなとカタカナなので、5〜6歳でも大人のサポートがあれば自分なりの作品を作れると思いますよ!
かわいいプログラミンたちが、プログラミングをわかりやすくしてくれます。
絵にプログラミンとよばれる生き物をくっつけることで、移動したりジャンプしたり、音をならしたり出来るという仕組み。プログラミンも、
・右移動させたいなら「ミギーン」をくっつける
・吹き出しを出すなら「フキダシン」をくっつける
・衝突を検知したいなら「ブツカッタン」をくっつけて、後ろに呼び出したいプログラミンをつける
と判りやすい名前&構造。 出典: maoku.at.webry.info
「プログラミン」の特徴はそれぞれの役割を持ったかわいいキャラクター「プログラミン」たちがたくさん出てくるところ。画面の下の方にいるので、動かしたい絵にくっつけるだけで簡単にプログラミングできちゃいます。
やりたいことが形を目で見てわかるようにできているのが画期的ですね。これなら小さい子でも十分に楽しむことが可能です。プログラミングは難しそう、なんて思うことなく遊び感覚で取り組めます。
パソコンが苦手なママでも、子供と一緒に勉強できますよ!
女の子でも楽しく取り組めそう。
子どもたちが「プログラミング学びたい」とか言い出す時って「ゲームを好きすぎて、自分でも作りたい」ってのがモチベーションになっていることが多い気がします。
なので、どちらかというとゲームに対して興味の薄い女の子などは中々プログラミングというものへの興味がでてこないかもしれません。
でも、この「プログラミン」は「かわいいイラストに命令をあたえて動かす」という感じなので、例えば絵本や物語好きの女の子などでも、動く絵本や、自分で書いたイラストを動かすという行為を楽しむことができるので、そういう点でも「男っぽさ」みたいのが少なくて、多くのチビッコが学びはじめるのに、優れていると思います。 出典: www.katacom.jp
我が家の長男は小学1年生からプログラミングを学んでいますが、ロボット系ということもあり確かに周りは男子ばっかりです。次男にはロボット系以外のプログラミングを学ばせるつもりですが、それでも女の子は少ないようですね。
これまで女の子が興味を持ちやすいプログラミング環境がなかったのが理由のひとつかもしれません。でももし自分が描いた絵が画面の中で動いたりおしゃべりをしたら、女の子の想像力がもっと発揮できるのではないでしょうか。
将来子供たちが就く職業は今あるものとは全く違うものになると言われています。女の子も積極的にプログラミングを学んで、世界で活躍できる人材になってほしいと思います。
プログラミングを通してこれからの社会を生き抜く力を身につけよう!
一見難しそうに思えるプログラミング。これまでは主に英語で指令を出すものがほとんどでしたが、「プログラミン」など小さな子でも日本語で扱える操作が簡単なプログラミングツールが登場しています。
小学校でもプログラミングの授業が必修化予定と聞くとパソコンが苦手なママは心配してしまうかもしれませんが、誰でも無料で使える「プログラミン」を親子で一緒に試して、遊びながらプログラミングの考え方を身につけていくといいのではないでしょうか。
そして慣れてきたら「Scratch(スクラッチ)」に挑戦し、次は「Python (パイソン)」など段階的に学んでいくといいのではないでしょうか。
「習うより慣れろ」という言葉があるように、難しく考えないでまずは家族で楽しみながらプログラミングに触れてみるところから始めてみてほしいと思います。