備えあれば憂いなし!妊婦が用意しておきたい防災グッズとは
いつどこで起こるか分からない災害。避難が必要になったときのために非常食や飲料水やラジオ、非常用トイレなど、基本的な防災グッズや貴重品は、持ち出しやすい場所にまとめているという方もいるでしょう。
でも、妊娠中に被災したら今準備しているものだけで乗り切れるの?と不安な方もいらっしゃるかと思います。一般的な防災グッズに加えて妊婦さんが用意しておくとよさそうなものをご紹介します。まだ、何も準備していないという方も、これからの防災グッズの準備に役立ててくださいね。
母子手帳など病院を受診する際に必要なもの
母子手帳やかかりつけの病院の診察券、健康保険証、お薬手帳などは、突然の災害に備えるためにもひとまとめにして常に携帯するようにしましょう。
また、病院の電話番号などもわかるようにしておくことをおすすめします。病院の住所や電話番号は診察券の裏側などに記載されている場合が多いですが、そうでない場合もあるためしっかりと確認し、もし記載がない場合はメモを一緒に持ち歩くようにするとよいですね。
ウェットティッシュなど衛生用品
災害が起こると、電気や水、ガスなどのライフラインが途絶えてしまう可能性があります。そのため、水道で手を洗う、お風呂に入るといったことが困難になるかもしれません。
そのようなことを想定して、ウェットティッシュや赤ちゃん用のおしりふき、清浄綿など、清潔を保つことができるものも用意しておくと便利です。おしりふきは、妊娠中に防災グッズとして使うことがなくても、産後大活躍します。妊娠中から用意しておいても無駄になりませんよ。
防寒に必要なもの
妊娠中は病院から冷えに注意するようにいわれている妊婦さんも多いのではないでしょうか。夏場でも夜間は冷え込むことがありますし、災害時は布団がきちんと用意された環境で就寝できない可能性もあります。
そのため、寝袋やブランケット、カイロ、湯たんぽなど、体を温められるものを用意しておくことをおすすめします。冬用のアウターも、すぐに持って運べるところにまとめておくとよいですね。
入院グッズ一式
出産予定日が近付くと、分娩のために入院グッズを用意する方も多いかと思います。
大きな災害が起こると、そのときは入院の必要がなくても出産準備品を入手しづらくなってしまう可能性があります。妊娠後期に入ったらすぐに、分娩予定の病院に指定された入院グッズを用意してひとまとめにしておきましょう。
また、大震災後は、おむつなどの赤ちゃんに必要なグッズが購入できずに困ることもあります。出産予定日が近くなったら、退院後に必要な赤ちゃんの肌着やおむつなども多めに用意しておくとよいですね。
- しま産婦人科「災害時における妊産婦の対応について」(http://www.yamaguchi.med.or.jp/g-med/ube/consultation/038.html,2019年9月3日最終閲覧)
- 東京都子どもを守る災害対策検討会「災害体験に学ぶ~妊婦や乳幼児の保護者の伝えたいこと」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/shussan/nyuyoji/saitai_taiken.files/taikendan_all.pdf,2019年9月3日最終閲覧)
- 神奈川県「安心して赤ちゃんを迎え、育てるための災害の備え」(http://www.pref.kanagawa.jp/docs/e7a/cnt/f38/documents/918151.pdf,2019年9月3日最終閲覧)
- 日本子ども家庭総合研究所「乳幼児と保護者 乳幼児と保護者、妊産婦のための 妊産婦のための 防災ハンドブック」(http://www.boshiaiikukai.jp/img/research/bousaihandbook.pdf,2019年9月4日最終閲覧)
災害が起こったときに役立つ!緊急連絡サービス
災害が起こったとき、外出などで家族と離れ離れになると安否が心配になりますよね。妊娠中はいつもと同じように動けないこともあるため、家族と連絡が取れないことが不安になるのではないでしょうか。また、被災地に住んでいる場合、離れて住んでいる親族の方から心配をされることもあります。
そこで、災害にあったときに安否確認ができる方法をご紹介します。普段から使い方を確認したり登録したりしておくとよいでしょう。
「171」災害用伝言サービス
NTTの災害用伝言サービス「171」は、災害時に利用できる「声の伝言板」です。固定電話や公衆電話以外にも携帯電話から使用することができ、1回につき30秒まで録音をすることが可能です。また、一つの電話番号につき20まで伝言を登録することができます。
「171」にかけて、ダイヤルの「1」の後に被災者の電話番号(携帯電話、スマートフォンも可)を入力すると、録音が可能です。伝言を聞きたいときは、「171」にかけてダイヤルの「2」と被災地にいる方の電話番号(録音時に使用された番号)を入れます。
災害用伝言サービスでは、被災地にいる方の電話番号を使用して伝言の録音や再生を行うため、日頃から電話番号の確認をしておくようにしましょう。
災害時のみ利用できるサービスですが、それ以外でも無料で試せる日があるため、使い方を確認しておきましょう。
災害伝言板「Web171」
被災時、インターネットからアクセスすることができる災害伝言板「Web171」も使用できます。
パソコンやスマートフォンなどで災害用伝言版「Web171」にアクセスし、連絡を取りたい方の電話番号を入力すると、伝言を登録したり確認したりすることができます。
登録できる伝言は1つの伝言につき全角100文字まで、1つの電話番号につき20までの伝言を登録することができますよ。171の「声の伝言板」に加え、文字で安否を確認できるこちらの伝言板も使い方を覚えて家族と共有しておくと、いざというときの安否確認もスムーズにできますよね。
携帯電話各キャリアが提供する災害伝言板
- KDDI「災害用伝言板」
- NTTドコモ「災害伝言板」
- ソフトバンク「災害用伝言板」
171以外にも、携帯電話やスマートフォン、PHSから文字で伝言板を使用することができます。災害伝言板の使用方法は携帯会社によって多少異なりますが、基本的には、災害時に被災地に住んでいる人が、登録している携帯会社の災害伝言板に安否情報を登録することができるシステムです。
また、登録された安否情報は、その携帯会社に登録していなくてもインターネットを通じて世界中からアクセスすることが可能です。また、あらかじめ指定しておいた家族や友人に対して、災害用伝言板に安否情報が登録されたことをメールで通知する機能などもあります。
災害時の連絡手段を確認しておく
災害時、電話やスマートフォン、携帯メールでの安否確認が集中するため、被災地に住んでいる場合は特に連絡を取ることが困難になる可能性があります。
そのため、普段から災害時の連絡手段や避難先など家族で話し合っておくとよいでしょう。自宅から避難先までの道順を確認することも忘れてはいけません。
また、災害が発生したときは、被災地から離れた場所の方が連絡がつきやすくなります。あらかじめ遠方の親戚や知人など、災害時に連絡する先を決めて家族間で共有しておくと、間接的に安否確認をすることもできますよ。
- SoftBank「災害用伝言版とは」(https://www.softbank.jp/mobile/service/dengon/boards/,2019年9月3日最終閲覧)
- NTTdocomo「災害用伝言版」(https://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/disaster_board/,2019年9月3日最終閲覧)
- au「災害用伝言版サービス」(https://www.au.com/mobile/anti-disaster/saigai-dengon/,2019年9月3日最終閲覧)
- 総務省「災害用伝言サービス」(http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/net_anzen/hijyo/dengon.html,2019年9月3日最終閲覧)
- 日本子ども家庭総合研究所「乳幼児と保護者、妊産婦のための防災ハンドブック」(http://www.boshiaiikukai.jp/img/research/bousaihandbook.pdf,2019年9月3日最終閲覧)
- 邑楽町「邑楽町防災マップ」(https://www.town.ora.gunma.jp/s019/010/050/030/hazardmap.html,2019年9月3日最終閲覧)
- 長谷工「災害お役立ち情報」(https://e-suteki.net/sonaeru/kimeru.html,2019年9月3日最終閲覧)
妊婦の防災グッズで、妊娠中でもいざというときに備えよう
妊娠中の災害対策も、何より備えが大切です。妊婦だとおなかを気遣ったり、走れなかったりと体力的にも不安な点がありますが、普段から災害への備えがあることで不安を少し和らげることができそうですね。
いざというときのために、災害伝言板の使い方なども確認しておくことをおすすめします。自分が妊婦であっても、災害が起きたときのことを考えていざというときのために準備をしておくとよいでしょう。
また、家族に連絡をとる際は、携帯電話やスマートフォンなどを使用する方も多いかと思います。充電が切れてしまっては連絡が取れなくなってしまうため、防災グッズの中に充電器をいれておくとよいですね。