産後の入院は天国?いえ、壮絶な日々の始まりです…
妊娠中、特に初産を迎える妊婦の方々は、産後の入院って天国のような場所だと思っていませんか?
つらい陣痛に耐えてやっと生まれた赤ちゃん。開放されたママは、可愛い赤ちゃんを愛でながらお見舞いに来てくれた友達と談笑。同じ時期に出産したママたちと仲良くなって、初めてのママ友ができて…。おいしいお菓子を食べ、助産師さんにマッサージもしてもらい、まさに至福の一時。
でも、実際は…出産はゴールではなく、スタートなのです。大変なママとしての日々の始まり始まり。産後の入院中も、決して楽なこと、楽しいことばかりではないと、出産してみて実感したママも多いのではないでしょうか。
そんな「産後入院こんなはずじゃなかった」というエピソードをご紹介します。
産後入院、こんなはずじゃなかった!ママたちが感じたエピソードをご紹介
臨月の重たいお腹や、陣痛のつらい痛みから解放されたはずの出産後のママ。でも、産後もたくさんの試練が待ち受けています。
産後入院で「こんなはずじゃなかった!」と思ったこと、たくさんあるのではないでしょうか。ママたちのそんなエピソードをご紹介します。
母子同室でいきなり眠れない日々
出産は人生の大仕事。
SNSやLINEで友達に出産報告をすると、「入院中はゆっくり休んでね」と先輩ママからコメントがつくのを見たことがありますか?それを見て、出産後病院ではゆっくりできるんだ…!そう期待していたママも少なくないはず。
しかし母子同室の病院だと、そうはいきません。さすがに産後すぐは、赤ちゃんの検査などもあるため、数時間はママもゆっくり休むことができます。
でも、「あとはよろしくね!」とばかりに、助産師さんから渡された赤ちゃん。そこからずっと、ママは赤ちゃんと一緒です。
何もわからないし、どうしたらいいの…?赤ちゃんが泣き止まないと助産師さんが飛んできてくれるけど、代わりに面倒を見てくれるわけではありません。入院中から、すでに、ママたちの眠れない戦いは始まっていたのです。
母乳は血と汗のにじんだ苦労の結晶
妊娠中は、「出産したら自然に母乳が出るもの…」と思っていたママも多いのではないでしょうか。でも自然に湧き出てくるほど甘くありません。
初産のママにとっては、赤ちゃんもママも初めての授乳。分からないことだらけ。吸い方も、吸わせ方もわからない…。助産師さんや看護師さんを頼れば、丁寧に教えてくれるけど、慣れない吸い方で血がにじむことも。
おっぱいを求めて赤ちゃんが泣くたびに、憂鬱な気分になっていたあの日を思い出します。
「いっそのことミルクにしたい…」と助産師さんにぼやくと、「みんな最初はこんなものよ」と、さらっと流されてしまい、仕方なく試行錯誤しながら血と汗のにじんだ母乳を我が子に飲ませるママ。
ママはこうして強くなっていくのです…。
出産したらすっきり!のはずが…へこまないお腹にびっくり
出産したら、赤ちゃんも胎盤その他もろもろ出産に必要だったものも全部お腹から出てくる。ということは…やっと妊娠前と同じ、すっきりしたへこんだお腹に戻れる。
妊娠中、そう思っていたママも多いのではないでしょうか。
残念ながら、そんなにすぐにすっきりとお腹はへこまないのです。さすがに臨月の時ほどのふくらみはないものの…皮が極限まで伸びて、たるんでしまったお腹。病院の鏡で見たところ、まだ妊娠7ヶ月ぐらいの出具合です。
退院するころにはスッキリするのだろうか。いや、まだもうちょっとかかりそう。きっとこのまま外出したら、妊婦さんに間違われるんだろうな…。
厳しい体重管理から解放!大好きなケーキは…食べられない
妊娠中は、厳しい体重管理で太りすぎないように食べ物を制限していたママも多いのではないでしょうか。
出産したら、やっと好きなものを好きなだけ食べられる。母乳も出るから、食べても食べても太らないっていうし、家族にケーキもお菓子もたくさん買ってきてもらおう。
そんな妄想をしていたこともありました。
しかし…ケーキは母乳が詰まる!と、助産師さんから厳しく指導され、ママが食べられるのは素朴な病院食。しっかり3食ご飯が食べられるのは嬉しいけど、好きなものを好きなだけ食べたかったのに…。
親戚がお見舞いに買ってきたケーキの箱を見て、助産師さんに怒られたこともありました。私は食べていないのに…。
陣痛とたたかう妊婦さんの叫びが聞こえて眠れない…
女性は、陣痛の痛みやつらさを忘れるというけれど、出産して数日の間はまだ記憶も鮮明。思い出したくもないですよね。
母子同室で、夜中、慣れない赤ちゃんとの共同生活に四苦八苦しながらも、授乳と授乳の合間を縫って休息をとろうと思っていたその時。
「うぅぅぅぅ…」「痛い痛い痛い痛い」と、うめき声や悲痛な叫びが聞こえてきます。実は寝泊まりしている病室と陣痛室が同じフロアだったことを思い出しました。
今出産を頑張っている妊婦さんがいるんだ…。応援したい半面、しばらくあの痛みを思い出したくない。でも、無事に産まれて欲しいな。
うめき声が消えるたび、産まれたかな?とそわそわしてしまう自分がいます。気になってしまって、眠れません。
トイレに行くのが怖い
出産後、実はトイレに苦労した!というママ、多いのではないでしょうか。
分娩中と産後すぐは導尿をしてもらっていたものの、出産で体がバラバラになってしまった感覚になってしまい、トイレに行くのが怖い…。そして、力を入れるのも怖い…。
いざ力を入れても、色々なところが痛みます。座るのさえ痛くて、便座型クッションのありがたみを感じるほどですもんね。
産後、トイレがこんなに怖いなんて。いつまでもカテーテルを付けているわけにはいかないのですが、出産前にはあまり想像していなかった痛みではないでしょうか。
お祝い膳は一人でぽつん
産後の入院中は、同じ時期に出産・入院したママたちと、初めてのママ友に…!そんな出会いを想像していたママもいますよね。
入院した病院は個室と聞かされていたものの、みんなでご飯を食べることができるスペースがあり、そこで同じ時期に出産したママと仲良くなれるかな~なんて期待していました。
しかし…同時期に出産したママたちは、みんな上のお子さんがいて、それぞれ自室でご飯を食べているそう。お見舞いの家族がいないときは、いつも一人で黙々とご飯を食べます。
入院中最後の夜、鯛の尾頭付きのお祝い膳が出てきたのは嬉しかったのですが…。私と生まれたばかりの赤ちゃんを病院に置いて、遠くからお見舞いに来た義両親と夫、実家の両親はそろって会食をしに行ってしまいました。
赤ちゃんが寝ている合間に一人でぽつんと食べたお祝い膳は、すでに少し冷めていて、かすかに涙の味がしました。
出産はゴールではなくスタート。赤ちゃんとの日々を楽しんで
出産はゴールではありません。生まれてきた赤ちゃんとの新しい日々のスタートです。育児に慣れていないママにとって、陣痛と出産の痛みに耐えながらの育児はとても大変です。産後入院でも、「こんなはずじゃなかった」と思うこともあるかもしれません。
でもそれ以上に、生まれたてほやほやの赤ちゃんと過ごす生活は、愛おしくて尊いものですよ。ご家族や病院、お友達など、周りの人に頼れる部分は頼りながら、育児を頑張っていきましょう!