将来肥満にならないかちょっぴり不安…
赤ちゃんや子供の食事は、初めてのことばかりで思うようにいかないことの連続ですよね。たくさん食べてくれることは、ママにとって嬉しいことですが、子供が肥満気味だと感じているママにとって、注意が必要です。
赤ちゃんの時は、動くことが少ないため、摂取カロリーと消費カロリーが釣り合わずに、少しふっくらした子も多いと思います。成長して動く量が増えていくことで、痩せていけば良いのですが、なかなか標準的な体型にならずに、不安がつのっていくこともあるのではないでしょうか。子供の肥満度をしっかり理解して、規則正しい食生活を心がけましょう。
肥満は、食生活の工夫で防止できます
脂肪は脂肪細胞のかたまりで、その数は2歳頃までと、思春期に特に増えると言われています。太るのは、この脂肪細胞がふくらむためです。脂肪細胞を減らすことはできませんが、幼児期に肥満になりにくいからだをつくることはできます。
幼児と学童の肥満度は下の計算式で算出することができます。
肥満度=(実測体重-標準体重) / 標準体重×100 (%)
幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされています。学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満になります。
子供の肥満のほとんどは、単純に摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っているためです。つまり、肥満は油や糖分のとり過ぎ、食事内容のバランスの悪さなど、食生活の乱れが引き起こすものなのです。
食生活が規則正しく健康的なものであれば、肥満を解消することができるのです。
肥満を防ぐための食生活
子供の肥満を防ぐために、ママができることは3つあります。最初からすべてできることは難しいかもしれませんが、肥満を防ぐために少しずつ規則正しい食生活を心がけていきましょう。
- ながら食べ:食事の時間にテレビをつけない
- 濃い味好き:和食中心など薄味をベースに
- 夕飯が遅い:食事時間を遅くしない
小さな子供は、色々なことが大人と違います。その中には、集中力も含まれ、成長途中の子供にとって、集中力は大人と違うんです。テレビをつけることで、食事に集中できず、口を動かすことに疲れてもう食べたくないという状況になり、寝る前にお腹を空かせて寝る前にお菓子などを食べてしまうことに繋がります。食事時間が遅い場合も同様で、食事になるまでにお腹を空かせてしまい、お菓子などを食べてしまい、食べ過ぎに繋がる恐れがあるのです。
親がコントロールしやすい幼児期のうちに、食事内容や時間などの食生活やリズムを整えていきましょう。
たくさん食べる子におすすめの幼児食レシピをご紹介!
食事の時間や環境などは、すぐに変えることもできますが、食事内容についてはなかなかすぐには変えることはできませんよね。たくさん食べる子でも満足できて、さらに健康的な食事を考えることは、すごく難しいことだと思います。将来の肥満を防止する食生活にぴったりな料理のレシピをご紹介してきます。ぜひ、ご参考にしてみてくださいね。
1.ラタトゥーユ風スープ(幼児食)
ごろごろと様々な野菜が入っているので、たくさん食べる子でも緑黄色野菜をベースに満足することができるレシピです。野菜が苦手なお子さんでもトマト缶などで味付けされているので、食べやすいのではないでしょうか。
また、大人用には粉チーズやブラックペッパーなどを最後に散らして風味づけをすることで、大人も一緒に楽しむことができます。
材料(作りやすい分量:4〜5杯分)
- 玉ねぎ:100g
- パプリカ:100g
- なす:90g
- ズッキーニ:150g
- しめじ:50g
- オリーブオイル:大さじ1
- にんにく:1片
- 塩:小さじ1/2
- ☆だし汁:300ml
- ☆トマト缶:200g
- ☆砂糖:小さじ1
- ☆みそ:小さじ1
- 仕上げ用塩:ひとつまみ
作り方
- 玉ねぎ、パプリカ、なす、ズッキーニ、しめじは、すべて1cm幅の角切りにする。ズッキーニとなすは、水にさらしておく。
- 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ、火にかけ、香りが出てきたら、1の玉ねぎを炒める。玉ねぎが透き通ってきたら、ほかの材料を加える。全体に油をまわしたら塩を加えてかき混ぜ、フタをして弱火で15分ほど蒸し焼きにする。
- ☆の材料4つを加えて、さらに5分ほど煮込む。
- 仕上げに塩で味をととのえる。
2.わかめときゅうりの酢の物(幼児食)
酢の物は、子供にとって酸味が強くてためらわれますが、子供用にはだし汁を加えることでまろやかに仕上がり、食べやすくなります。和食でもう一品欲しいという時に役立つ上、作り置きもできるので、色々なシーンで出すことができそうです。
材料(子供2食分+大人2食分)
- 乾燥わかめ:5g
- きゅうり:150g
- 塩:ひとつまみ
- しらす:30g
- 酢:大さじ1/2〜1
- だし汁:大さじ2(子供分)
作り方
- 乾燥わかめは水でもどし、大きいものは刻む。
- きゅうりはスライサーなどで薄切りにし、塩を加えて5分ほどおき、水気をよくしぼる。
- 1と2をあわせ、しらすと酢を加えて、よく混ぜあわせる。
- 子供分1/3と、大人分2/3に分ける。
- 子供分には、だし汁を加えて、味をなじませる。
3.高野豆腐と枝豆の炊き込みご飯(幼児食)
たくさんの具が入った炊き込みご飯は、噛みごたえが十分あるため、少ない量でも満腹になれます。栄養面でも、鉄分やカルシウムなどのミネラルがとれ、バランスの良い健康的なメニューです。お家に常備しておくと便利な乾物で作ることができるので、冷蔵庫が寂しくて困った時も安心ですね。
材料(お米2合分)
- 米:2合
- 高野豆腐:1枚
- 枝豆:80g(正味量)
- 切り干し大根:10g
- 乾燥ひじき:5g
- だし汁+切り干し大根のもどし汁:2合目盛りより少なめ
- ☆塩:小さじ1/3
- ☆酒:大さじ2
- ☆醤油:大さじ1
- ☆みりん:大さじ1/2〜1
作り方
- 米は洗い、水気を切っておく。
- 枝豆は塩ゆでし、さやから実を取り出す。切り干し大根は水でもどして、長いものは短く切る。乾燥ひじきはよく洗って水でもどす。高野豆腐は水でもどす。
- 炊飯器に米と☆の調味料を加えてから、だし汁と切り干し大根のもどし汁を入れる。そのあとに、切り干し大根とひじきを入れ、最後に高野豆腐をすりおろしながら入れる。ザッと混ぜてから炊飯する。
- 炊き上がったら、枝豆を加えてかき混ぜ、器に盛る。
4.ミックスビーンズとマカロニのスープ(幼児食)
たくさんの具が入っていて、お腹が満足できるだけでなく、うま味がたっぷりの汁は子供の味覚の発達をうながしてくれます。マカロニや豆などは、よく噛める食材なのでヘルシーな上、満腹中枢を刺激することができます。さらに、ハムも入っているので、お肉が好きな子も楽しく食べることができます。
材料(作りやすい分量:4杯分)
- マカロニ:50g
- ミックスビーンズ:100g
- 玉ねぎ:100g
- にんじん:50g
- ハム(できれば無塩せき):2枚
- にんにく:1片
- 油:適量
- ミニトマト:4個
- ブロッコリー:60g
- こんぶ水:600ml
- 塩:小さじ1
作り方
- マカロニは表示時間通りにゆでる。玉ねぎ、ハムは1cm角、にんじんはいちょう切りにする。にんにくは縦半分に切り、包丁の腹でつぶす。ミニトマトは4等分、ブロッコリーはゆでて、手で小さめにさく。
- 鍋に油、玉ねぎ、ハム、にんにくを入れ、弱火で玉ねぎが透き通るまで炒める。
- こんぶ水とにんじん、ミックスビーンズを加えて、野菜がやわらかくなるまで煮る。
- 最後にミニトマトとブロッコリー、マカロニを加え、塩で味をととのえ、ひと煮立ちさせる。
子供の身体を作る時期!健康的な食生活にしましょう
ママにとって、子供がたくさん食べてくれることは、すごく嬉しいですよね。けれど、子供が肥満気味だと感じているママにとって、注意が必要です。今回ご紹介したレシピは、たくさん食べる子でも満足できるようなものばかりです。食生活を見直しながら、ぜひ作ってみてくださいね。
なお、山口真弓さんの書籍「子供のからだとこころが育つ!6歳までの食事のホント」には、子供の食生活だけでなく食品添加物、化学調味料、白砂糖、油などが子供の体に与える影響についてもコンパクトにまとまっています。また、管理栄養士という資格を持ちながらも、毎日の子供の食事には頭を悩ませたという山口さんのこだわりとレシピは、ママの心強い味方となってくれそうです。
子供の食事の基本を学びたいママも、離乳食・幼児食レシピが気になるママも、食品選びに悩むママも、一度手にとってみてください。