カウプ指数とは?赤ちゃんの肥満度の測り方
赤ちゃんの時は大きくても小さくても成長曲線から外れているととても心配になりますよね。大きく成長してくれていると「たくさん栄養を取れているのね」と安心する半面、頭に浮かぶ「肥満」の2文字。
幼児のうちからの肥満は、大人になってからも肥満のままとなってしまうことと関係するとされます。我が子のその後の人生に影響すると思うと親としてはしっかりと管理してあげたいものです。
そのためにも赤ちゃんのうちに心配があれば、本当に肥満なのか、またどの程度の肥満なのかをきっちりと把握することが必要となります。
カウプ指数とは
カウプ指数とは、身長と体重から計算し導き出された数値で乳幼児を対象に用いられ、やせ気味・標準・肥満などの程度を知ることができるものです。
カウプ指数の計算
カウプ指数は
体重[g]÷(身長[cm]×身長[cm]))×10
という計算式を使って確認します。乳児ではこの計算式で導き出された数値として14~19が正常といわれますが、超えたからといって即肥満であるという診断に必ずつながるわけではありません。
身長と体重を入力するだけで計算してくれるサイトもありますのですぐに確認したい場合は利用してみてください。
カウプ指数で太り気味と出てしまったら
計算から導き出された数値の結果によっては不安になってしまいますが、この結果はあくまでも目安です。特に歩きはじめる前の赤ちゃんは、エネルギーを使おうにも寝返りや手足をバタバタ動かしたり泣いたりといった場面でしか運動をすることがありません。
また医師によっては、乳児期は病気が隠れているような肥満で無ければ様子を見ても良いという考え方もあります。1歳をすぎると自然に肥満が解消されることも考えられるため、それほど気にする必要はないといえます。
赤ちゃんの平均体重はどれぐらいなの?
厚生労働省では10年ごとに全国調査から赤ちゃんの身長や体重などの平均値(中央値)を発表しています。出生時の体重によっても増え方は異なると思いますが、ひとつの目安として参照してみてください。
男子
- 新生児:3.00kg
- 生後1か月~2か月:4.79kg
- 生後2か月~3か月:5.84kg
- 生後3か月~4か月:6.63kg
- 生後4か月~5か月:7.22kg
- 生後5か月~6か月:7.66kg
- 生後6か月~7か月:8.00kg
- 生後7か月~8か月:8.27kg
- 生後8か月~9か月:8.50kg
- 生後9か月~10か月:8.70kg
- 生後10か月~11か月:8.88kg
- 生後11か月~12か月:9.06kg
女子
- 新生児:2.94kg
- 生後1か月~2か月:4.47kg
- 生後2か月~3か月:5.42kg
- 生後3か月~4か月:6.15kg
- 生後4か月~5か月:6.71kg
- 生後5か月~6か月:7.14kg
- 生後6か月~7か月:7.47kg
- 生後7か月~8か月:7.75kg
- 生後8か月~9か月:7.97kg
- 生後9か月~10か月:8.17kg
- 生後10か月~11か月:8.34kg
- 生後11か月~12か月:8.51kg
- 厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査:調査の結果」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf,2023年1月31日最終閲覧)
赤ちゃんの太りすぎに関するお悩みQ&A
赤ちゃんが太りすぎていないかという不安を解消するために、気になる疑問点をQ&A形式で見ていきましょう。
ミルクをあげすぎると太りやすい?
赤ちゃんのうちは摂取するものがミルクだけなので、ミルクを与えると太るという印象を持つ人もいるかもしれませんが、市販のミルク缶に表示されている規定量のミルクを与えていれば太るということはありません。
ただ、赤ちゃんが欲しがるからと言って、際限なくあげているとどうしても必要以上にカロリーを摂取することになって太る可能性があります。赤ちゃんには月齢や体重に合わせて、適切な濃さと量のミルクをあげるようにしてください。
痩せてくる月齢の目安は?
ぽっちゃりした体つきの赤ちゃんは、生後6か月~10か月ごろをピークとし、成長するにつれてだんだんと痩せて引き締まった体つきになっていきます。
産まれたばかりの赤ちゃんは自分で動くことはほとんどありませんが、ハイハイやつかまり立ちができるようになると、運動量が増えて体が締まってくるのです。
もちろん、動きだしたり歩き出したりするタイミングは赤ちゃんによっても異なりますので、月齢にこだわらずに赤ちゃんの運動量を見て、体つきをチェックしてみてください。
何歳になったら肥満を気にするべき?
乳幼児に太るとそれ以降も太りやすい体質になると言われることもありますが、乳児期の肥満と大人の生活習慣病との関係性を示すデータはありません。ただ、2~3歳ごろからの肥満は、日常の食習慣が関係しているため、その後も太りやすい食べ方が定着してしまう可能性もあります。
ミルクと離乳食を並行して与えるようになると、それまでと同じ量のミルクを飲んでいるとカロリーオーバーになってしまうので、1歳を過ぎたら卒乳も含めて、ミルクを飲ませすぎないように注意したほうがよいでしょう。
- 花王「太りすぎが心配」(https://www.kao.co.jp/merries/babycare/qa/19/03/,2023年1月31日最終閲覧)
- サンタキッズ&ファミリークリニック「赤ちゃんの太りすぎ」(https://www.santa-clinic.com/blog/2022/09/赤ちゃんの太りすぎ/,2023年1月31日最終閲覧)
太っていてもそんなに心配しないで
よそのおうちの子供が少しぽっちゃりしていると「むちむちしていてかわいいね」と言いたくなるものですが、自分の子供は少しのことでも気になってしまうものだと思います。他人のちょっとした一言がやけに気になってしまうこともありますよね。
悩んでる間に、プクプク太った赤ちゃん時期はあっという間に過ぎ、気がつけば「あの、こぼれ落ちそうな落ちそうなほっぺはどこにいったの?」ということになるかもしれません。
どうしても肥満気味から抜け出せない時は、病院の先生から指導されると思います。赤ちゃんか動けるようになったら、はいはいの追いかけっこなどの身体を使った遊びを一緒にして、あまり悩まずにこの時期の子育てを楽しみましょう。